名称 MIRS1402 標準部品試験計画書
番号 MIRS1402-PLAN-0002

最終更新日:2014-05-23

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2014-05-09 牧田莉奈,廣瀬圭佑 初版
A02 2014-05-16 牧田莉奈,廣瀬圭佑 基本ドキュメント完成
A03 2014-05-23 牧田莉奈,廣瀬圭佑 試験項目にケーブルを追加
B01 2014-05-23 牧田莉奈,廣瀬圭佑 レビューで指摘された点を修正。
内容追加
B02 2014-05-30 牧田莉奈,廣瀬圭佑 レビューで指摘された点を修正。
チェックシート追加

目次


  1. はじめに

    本ドキュメントは、MIRS1402の標準部品試験方法について記したドキュメントである。

  2. 試験項目

    試験を行う対象、試験項目、作業する人数とかかる時間の予想, 担当者、試験予定日,製作完了予定日 を示す。

    試験対象試験項目作業人数, 時間の予想担当者試験予定日製作完了予定日備考
    電源ボード
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 動作試験
         1人 0.5時間
         1人 1時間
         2人 1時間
    太田、牧田 6/13 5/30 過去の基板を使用
    モーター制御ボード(2枚)
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 動作試験
         2人 0.5時間
         2人 1時間
         2人 1時間
    加藤、藤原 6/20 5/30 新しく作成する
    超音波センサボード(親機1つ,子機3つ)
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 動作試験
         2人 0.5時間
         2人 1時間
         2人 1時間
    櫻井, 藤原 6/27 5/30 過去の基板を使用
    ケーブル
    • 導通試験
         1人 0.5時間
         1人 1時間
    櫻井 6/13 5/23 新しく作成する
  3. 試験方法


    1. 電源ボード

      参考資料
      MIRSSTND デュアルレギュレータ電源ボード製造仕様書, 取扱説明書
      MIRS1204 標準ボード試験報告書
      MIRS1301 標準ボード試験報告書

      1. 部品配置確認

        電解コンデンサの向きに注意する。
        電源ボード製造仕様書とチェックシートを参照して配置を確認する。

      2. 導通試験

        電源ボードのパターン図を以下に示す。


      3. 動作試験

        バッテリー電圧を制御系電圧、駆動系電圧に変換可能か確認し、仕様を満たしているか試験する。
        入力電圧が低下したとき(バッテリー残量が少なくなったときや、劣化したとき)の動作も確認するため、入力電圧は変化させて調べる。この操作のために、電源はバッテリーでなく安定化電源を使用する。
        MIRS1204 標準ボード試験報告書 で報告されている出力波形の乱れを考慮し、電圧の測定にはオシロスコープを使用する。
        この試験はほかのボードを破壊しないか確かめることを主目的としている。
        その上、このボードは流用なので、CPUボード、モーター駆動時の電圧測定は最低限に抑え、基本的に無負荷時の電圧を測定する。
        あくまで最低限であり、測定はする。どの程度測定するかは、チェックシートを参照。
        • 使用器具

          電源ボード、安定化電源、オシロスコープ、CPUボード、モーター
        • 制御系電源の試験手順

          1. 制御系電源のスイッチがOFFになっていることを確認する。(DCジャックを自分の方に向けて右側のスイッチ)
          2. CN1とCN2(2ピンコネクタ)にオシロスコープのプローブを接続する。ショートさせないように注意する。
          3. CN1に安定化電源を接続し、出力電圧を6.0Vに設定する。
          4. 制御系電源のスイッチをONにする。
          5. CN1の電圧を6.0〜8.5Vまで0.1V刻みで変化させながら、CN2に出力される電圧を測定し記録する。
          6. 入力電圧7.4V〜8.5Vに対して出力電圧の最大値が5.1~5.6Vの範囲内であれば次に進む。不合格だった場合の対処法は手順8の下に記す。
          7. CPUボードを動作させている状態の出力電圧を測定する。
            一旦スイッチをOFFにし、CPUボードをCN2に接続して再度電源を投入。
            入力電圧7.4V,8.5Vに対する出力電圧を記録する。
          8. CPUボード動作時の出力電圧の平均が5.1Vを超えていれば合格とする。
            ただし、平均が5.1Vを超えていても波形の乱れが大きく最小値が4.5Vを下回る場合は不合格とする。
            不合格だった場合の対処法としては、基板の溝をカッターなどで削りなおすことと、電解コンデンサ、三端子レギュレータ、スイッチなどの部品を交換することがある。
        • 駆動系電源の試験手順


          1. 駆動系電源のスイッチがOFFになっていることを確認する。(DCジャックを自分の方に向けて左側のスイッチ)
          2. CN3とCN4にオシロスコープのプローブを接続する。このときショートさせないように注意する。
          3. CN3に任意電圧発生装置を接続し、出力電圧を6.0Vに設定する。
          4. 駆動系電源のスイッチをONにする。
          5. CN3の電圧を6.0〜8.5Vまで0.1V刻みで変化させながら、CN4に出力される電圧を測定する。
          6. 入力電圧7.4V〜8.5Vに対して出力電圧の最大値が6.1~6.7Vの範囲内であれば次に進む。不合格だった場合の対処法は手順8の下に記す。
          7. モーターを駆動させている状態の出力電圧を測定する。
            一旦スイッチをOFFにし、モーターをCN4に接続して再度電源を投入。
            入力電圧7.4V,8.5Vに対する出力電圧を記録する。
          8. モーター駆動時の出力電圧の平均が5.5Vを超えていれば合格とする。
            ただし、平均が5.5Vを超えていても波形の乱れが大きく最小値が5.1Vを下回る場合は不合格とする。
            不合格だった場合の対処法としては、基板の溝をカッターなどで削りなおすことと、
            電解コンデンサ、三端子レギュレータ、スイッチなどの部品を交換することがある。
        参考資料
        MIRSSTND デュアルレギュレータ電源ボード製造仕様書, 取扱説明書
        MIRS1204 標準ボード試験報告書
        MIRS1301 標準ボード試験報告書

    2. ドータボード

      1. 部品配置確認

        コネクタ、ICソケット、ラダー抵抗の向きに注意する。

      2. 導通試験

        以下のリンク先を参照しておこなう。 MIRSMG3D ドーターボード試験仕様書,

      3. 動作試験

        ドータボードは、FPGAボードの拡張ボードである。
        ISAバスと各センサをつなげることができる。 ドータボード単体で試験を行うことはできないので、動作試験は行わない。
    3. モーター制御ボード

      1. 外観目視チェック


        向きのある素子を目視で確認

      2. 導通試験

        • テスタを用いて 導通チェックを行い基板上に不正な短絡、断線が無いか確認する。
        • 特に部品実装部や配線が入り組んでいるところは、導通が起きてないか入念に確認する。
        • 導通箇所を発見した場合は、ただちにはんだごてやはんだ吸い取り線を使って修正する。
        • ICはまだ実装しない!
        • 確認がすべて終了したら、最後にVccとGNDが短絡していないかを確認、その後ICを実装する。

      3. 動作試験

        MIRSMG3S 新モータボード試験仕様書に沿って試験を行う。


  • 超音波センサボード

    1. 外観目視チェック

      向きがある部品はIC・電解コンデンサ・ダイオード・コネクタの4種類である。もし、間違っていたら、はんだ吸い取り器などで部品を外し修正を行う。
      • 親機の実装図
      • 子機の実装図
    2. 導通チェック

      • 必要な部品と工具

        超音波センサボード、テスター、はんだごて、はんだ、はんだ吸い取り器、はんだ吸い取り線、カッター

      • 前年度の超音波センサボードと実装図を照らし合わせ、各部品が正しくつながっているかとチェックする。もし、間違っていたら、はんだ吸い取り器などで部品を外し、ビニール線などで直接つなぐ。あまりにひどい場合は、もう一度基盤の削りだしを行う。

    3. 動作試験

      超音波による距離計測が正常に行えるか試験する。
      今回の試験よりも長い距離を競技で測定をしなくてはいけなくなった場合は,競技内容が発表され次第,追加で試験を行う。

        3.1 超音波センサ(親機と子機)のPICプログラム

        PICのプログラムはアセンブラで書かれている
        取扱説明書に超音波センサで使用するプログラムがある

        3.2 距離計測試験

        これは平らな板に対して垂直に超音波を送信した場合についての試験である。

          3.2.1 部品チェック

          MIRS標準機、ディスプレイ及びケーブル、キーボード、安定化電源またはバッテリー×2、電源ケーブル、メジャー

          3.2.2 準備

          1. 親機のPICにUSS1.hexを、子機のPICにUSS2.hexからUSS4.hexを書き込む。
            これは演習室ホワイトボード下のPCで行う。(プログラムもこのPCの中にある)
          2. 各基板に識別用の番号(USS1.hexを書き込んだ基板には@)を書き込んでおく。
          3. 各ボード、ディスプレイ、キーボードを接続する。
          4. 電源ボードのスイッチが両方ともOFFになっていることを確認する。
          5. 安定化電源をCN1に接続し出力電圧を8.0Vに設定する。(電源ボードの仕様上、7.4V~8.5Vの範囲なら問題無い)
          6. 電源ボードの制御系電源のスイッチをONにする。
          7. OSにログインする。
          8. 標準プログラムがインストールおよびコンパイルされていることを確認する。
            /home/mirs/src/mg3_std_program 以下が標準プログラム群のディレクトリである。
            されていない場合は MIRSMG3D 標準プログラムパッケージ を参考にしてインストールおよびコンパイルを行う。

          3.2.3 試験手順

          1. バッテリー,センサ,ディスプレイ,キーボードがすべて接続されているか確認する。
          2. 標準機の電源を入れる。
          3. CPUを起動し、起動後、超音波距離計測試験プログラムがあるディレクトリに移動する。
            $ cd /home/mirs/src/mg3_std_program/test
          4. 超音波距離計測試験プログラムを実行する。
            $ sudo ./uss_test
          5. 各超音波センサの前に障害物を設置し、その障害物までの距離をメジャーで測り、その値とディスプレイに表示されている値を比べてテストを行う。
            1. 超音波センサに対して板を並行に設置する。
            2. 20cm以上100cm未満は10cm毎に計測し、100cm以上は25cm毎で200cmまで計測する。
            3. 20cm未満の測定ではどのような計測結果が得られるか確認する。
            4. 超音波センサと板の距離を1cm刻みで40cmまで増やしながら測定を繰り返す。
          6. 試験の合否は、測定値の平均と実際の距離の誤差で判定する。 板までの距離が20cmから40cmのときは誤差5%以内、40cmから先は誤差10%以内であれば合格とする。
            不合格の場合は、可変抵抗の調整を行う。 可変抵抗の調整だけで誤差を減らせない場合は芋はんだになっている部分が無いか調査する。

        3.3 傾き計測試験

        超音波センサの性能を確認するために、板に対して斜めに超音波を送信した場合の結果を測定する。
        この試験は超音波センサの性能を調べるための試験なので合否には関係ないものとする.

          3.3.1 部品チェック

            3.2.1 部品チェックを参照

          3.3.2 準備

            3.2.2 準備を参照

          3.3.3 試験手順

          1. 障害物を円柱にした場合(20cmから10cm刻みで50cmまで)と、超音波センサを-45,-30,-15,15,30,45度に傾けた場合(20cmから100cmまで20cm毎)も行う。
              1.1.  板を超音波センサに対して斜めに設置する。
              以下の図に示すように角度θ を定義する。 写真 1.2.  測定する距離は20cmから40cmまでは1cm刻み、以降は10cm刻みで100cmまで測定する。
              1.3.  3回連続でエラーが返ってくる場合は、それ以上の距離での測定を省略して良いものとする。

      • 参考資料

          試験仕様書, 取扱説明書, PICプログラム取り扱い説明書
          MIRSMG3D 超音波距離計測試験プログラム
          MIRS1301 標準ボード試験計画書

    沼津工業高等専門学校 電子制御工学科