注文していた双眼顕微鏡です。
大庭研が所有する顕微鏡は古く、このところ見づらくなってきたということで、新調したわけです。
本研究室では、気流の温度と速度を計測するために自作のセンサを使っていますが、
そのセンサは、細く研いだ2本のピアノ線の先端に、直径数μmという極細の金属線(タングステン)を電気溶接した構造となっています。
支持部である2本のピアノ線に、センサ部となるタングステン線を溶接する作業を「プローブを張る」というように呼んでいます。
プローブを張る際に、普通の人は溶接部を拡大して見ながらでないと溶接がうまくできないので、顕微鏡が必要なのです(顕微鏡を使わずに溶接できる人もいるらしいのですが…)。
早速新しい顕微鏡をのぞいてみましたが、視界がとてもクリアなことに驚きました!
良いカメラはファインダーをのぞいただけで分かるといいますが、そんな感じでしょうか!?(笑)
従来のものに比べて、見やすさが全然違います。
これでばんばんプローブを張ることができる…と思います。
センサを自作することによって、実験で対象とする流れに応じてセンサの形状や配置を最適にすることが可能になります。
出来る限り流れを乱すことなく、信頼性の高いデータを得るための先人達の知恵や工夫が、この自作センサにも活かされているのです。
解明したい現象をより高精度に捉えるためには、このような細かいこだわりが非常に重要になってくるのですね。
さて、5年生の卒業研究もいよいよ大詰めです。
1年間の研究活動だけでなく、高専での5年間に渡る学びの集大成として、全力を出し切って予稿執筆や発表準備に臨んで欲しいと思います。
そして、その中から各々が、自分なりの何かを感じ取ってくれるといいと思います。
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