名称 MIRS1304 標準ボード試験報告書
番号 MIRS1304-TECH-0002

最終更新日:2013.7.12

版数 更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2013.7.12 加藤翼 初版
A02 2013.7.19 加藤翼 牛丸先生 指摘部分を修正


目次






1.はじめに

MIRS1304班では、MIRS1304 標準ボード試験計画書に記載された計画に基づき、各ボードに対するテストを行った。
本ドキュメントは、その結果報告を記載したものである。


2.試験内容


試験対象の各々に対し、試験項目、試験内容、担当者名を示す。


試験対象 試験項目 試験内容 担当者 備考
電源ボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
MIRSSTND デュアルレギュレータ電源ボード製造仕様書 を参照 青島・西島 なし
ドータボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
MIRSMG3D ドータボード基板試験仕様書 を参照
その際 MIRSMG3D On/Off I/Oデータ取得試験プログラム を参照する
加藤・渡邊 なし
モータ制御ボード
  • 基盤の確認
  • 試験プログラムの実行
MIRSMG3D MTCB試験仕様書 を参照 小鍋・西島 なし
超音波センサボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 試験プログラムの実行
MIRSMG3D 超音波センサボード試験仕様書 を参照 芦田・前田 なし





3.試験結果

3.1 電源ボード

3.1.1 部品のチェック

足りない部品はなかったため、特に問題はなかった。

3.1.2 導通チェック

前年度も使用していたため、特に問題はなかった。

3.1.3 動作試験

試験の結果をfig.1に示す。判定はMIRS1304 標準ボード試験計画書を基に行った。(試験失敗を×とし、試験成功を○とした。)


fig.1 制御系及び駆動系の試験結果

試験結果から制御系電源は入力電源が6.2[V]までは、出力電圧を5.1[V]で保てること、駆動系電源は入力電源が7.2[V]までは、出力電圧を6.1[V]で保てることが分かった。


3.2 ドータボード


3.1.1 部品のチェック


足りない部品はなかったため、特に問題はなかった。

3.3.2 導通チェック

導通チェックを行った結果、ドータボードのピン差込部がしっかりはんだされていなかったのを確認できたため、そこをはんだで修正。 それ以外は問題はなかった。

3.2.3 動作試験

ドータボードの動作試験についての環境設定や動作手順は、
MIRS1304 標準ボード試験計画書の3.2.3 動作試験の項を参照。 また、前年度と異なり、TS[2]が使えるようになったため、そのttfファイルをコピーした。 これに基づき、動作試験を行った結果を以下に示す。

    ・全てのポートにセンサを取り付けない状態でプログラムを実行し、I/O[1〜8]、TS[1〜4]のすべてが1であることを確認。
    ・全ポートに一つづつにセンサを接続して、接続したポートが何もしない状態のとき信号0が出力されることを確認。
    ・全てのIOポートで白線センサに白い紙を何回か近づけ、近づいた時に信号が1と出力されることを複数回確認。また、およそ4cm以内で白線検知ができた。
    ・全てのTSポートのタッチセンサに関して、センサに触ったときに1の信号が出力されることを複数回確認。



3.3 モータ制御ボード


3.3.1 部品のチェック

モータ制御ボードは昨年度のものを含めチェックした。 ただし、昨年度のモータ制御ボードは MIRSMG3S モータ制御ボード改良プロジェクトを参照してチェックした。 両者とも問題なかった。

3.3.2 導通チェック

目視、テスタそれぞれ2回にわたってチェックを行った。特に問題はなかった。

3.3.3 動作試験1

両方ともチェックした。ドータボードのシリアル1とシリアル2の両方が使用できるか確かめた。 RE.hexをPICに焼きこんだ。 ロータリエンコーダを回し、siotestを実行して、回転角が変化しているかを調べた。 また、シリアル1とシリアル2の両方に接続しても問題ないかも調べた。 また、LED1が正転、反転に応じて変化しているかも調べた。 LED2が消灯したままであることも確認した。

3.3.4 動作試験2

 この試験はMIRSMG3D MTCB製造仕様書のFig.2を参照して行った。

Fig.2:MTCB回路図

 fig.3とfig.4はPIC16F88が出力するPWM信号をオシロスコープで計測したものである。ここでは、PIC16F88の9pinを計測した。Duty比が50%の図をfig.3に示し、75%の図をfig.4に示した。PWM信号が出力され、Duty比が正しく結果に反映されていることを確認した。

     
    fig.3 PWM信号(50%)              fig.4 PWM信号(75%)

 fig.5〜fig.8は、NAND素子7400が反転出力している様子をオシロスコープで計測したものである。ここでは、7400の6pinと8pinを計測した。それぞれ、fig.5は6pinのDuty比50%、fig.6は6pinのDuty比75%、fig.7は8pinのDuty比50%、fig.8は8pinのDuty比75%の図である。Duty比50%の図ではわかりにくいが、Duty比75%の図からDuty比が25%に反転していることから、7400の6pin、8pinでは信号の反転が正しく行われたことを確認した。

     
 fig.5 6pinPWM反転信号(50%)          fig.6 6pinPWM反転信号(75%)
     
  fig.7 8pinPWM反転信号(50%)         fig.8 8pinPWM反転信号(75%)

 fig.9とfig.10はモータドライバMP4212がモータに直接送る信号をオシロスコープで計測したものである。ここでは、MP4212の3pin(7pin)のDuty比50%をfig.9に示し、Duty75%をfig.10に示した。周期が広すぎてよくわからないが、信号がでていることは確認できた。

     
  fig.9 モーターへの信号(50%)          fig.10 モーターへの信号(75%)

 以上のデータと、モータが実際に動き、弱い回転と強い回転を繰り返したことから、この試験は成功であるといえる。また、この試験から、モーターによって回転のしやすさが違うことが判明した。

3.3.4 動作試験3

両方とも正常に動作していることを確認できた。 ただ、今年度のモータ制御ボードは、少し熱くなってしまうことがある。 内容は試験結果を参照。

3.4 超音波センサボード

3.4.1 部品のチェック

発光ダイオードの向きが逆になっていたため、戻した。それ以外は特に問題なかった。

3.4.2 導通チェック

ショート箇所が多かったため、修正をした。

 

3.4.3動作試験


超音波センサによる測定を行った。6回の測定で誤差3%以内のときに測定可能と判断するので、ひとつの距離につき6回測定を行った。うまくいかないときは可変抵抗で調節をして20cm以下の距離での測定で値が20になるようにした。 試験の結果を以下の表に示す。

fig.11 親機測定結果


fig.12 今年度作成の子機測定結果


fig.13 前年度の子機測定結果1


fig.14 前年度の子機測定結果2

 親機については誤差が一番大きいところでも2%だったため、目標の誤差の範囲内であった。
よって、試験は合格である。ただ、距離が遠いところではエラーになることがあるので、
実際に動かす場合には考える必要がある。今年度作成した子機は、この結果では不合格である。
よって本番まで修復を試みるが、もし修復できなかった場合は作り直すか、今年度のものは使用せず
昨年度のものを使用する。

4.関連文書

MIRS1304 標準ボード試験計画書