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名称 MIRS1204 標準ボード試験計画書
番号 MIRS1204-PLAN-0002

最終更新・2012.6.22

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2012.6.8 中嶋悠斗 初版
A02 2012.6.11 小池侑紀 チェックシートの追加
A03 2012.6.12 田代智貴 記事改訂
A04 2012.6.22 片山量弥 大沼先生、江上先生 記事改訂

目次




1.本ドキュメントについて


本ドキュメントは、MIRS1204の標準ボードの動作試験の方法について記したドキュメントである。


2.試験工程表


試験を行う対象の部品と、試験を行う予定日を示す。


部品名 試験予定日 備考
電源ボード なし
ドータボード なし
モータ制御ボード なし
超音波センサボード なし


試験実施日程はいずれも6月29日までに行うものとする。


3.試験方法


試験対象の各々に対し、試験項目、試験内容、担当者名を示す。


試験対象 試験項目 試験内容 担当者 備考
電源ボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
MIRS1204 電源ボード試験仕様書 を参照 中嶋
藤田
なし
ドータボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
MIRSMG3D ドータボード基板試験仕様書 を参照
その際 MIRSMG3D On/Off I/Oデータ取得試験プログラム を使用する
小池
田代
なし
モータ制御ボード
  • 基盤の確認
  • 試験プログラムの実行
MIRSMG3D MTCB試験仕様書 を参照 栗田
片山
なし
超音波センサボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 試験プログラムの実行
MIRSMG3D 超音波センサボード試験仕様書 を参照
伊藤
なし



4. 試験内容詳細


試験方法の詳細内容について示す。

4.1 電源ボード

下記の文書参照
MIRS1204 電源ボード試験仕様書

4.2 ドータボード

4.2.1 部品配置チェック

実装図と基盤を比較し、
ICの向きと位置を確認する
ラダー抵抗の向きと位置を確認する
ソケットの向きと位置を確認する
ジャンパ線取り付け図と基盤を比較し、あっているかを確認する
(実装図を印刷し、印をつけてチェックしながら確認する。)
作業は上段→下段の順に行う。 間違いを発見した場合には、実装図にチェックをしておき、最後にまとめて修正する。

4.2.2 導通試験

導通試験における必要器具を以下に示す。

MIRSMG3Dドータボード2枚、はんだごて、はんだ、はんだ吸い取り線、テスタ

チェック手順
  1. 回路図(MIRSMG3D-DAUB-0003)を見て、各部品が繋がるべき線が繋がっているかをテスターで調べる。調べる際はテスターをはんだにあてず、部品の足にあてるようにする。
  2. VccとGNDがショートしていないかをテスターで調べる。短絡していた場合、原因箇所を目視及びテスターにより調べる。
    ※ショートしていないことが確認できるまでは、絶対に電源装置へ繋がない。

  3. ドータボード導通試験チェックシート を作成し、各素子毎に導通チェックを行い、導通を確認した場合は○を、確認できなかった場合は×をつけ、それぞれ2回ずつチェックを行う。また、チェックは1回ずつ試験者を代えて行う。

  • 2回とも○ならパス
  • 2回とも×なら部品を付け直す
  • 1回×なら再度チェックし、上の判断基準で再判断
  • 4.2.3 動作試験

    動作試験における必要器具を以下に示す。

    MIRSMG3Dドータボード2枚、CPUボード、FPGAボード、白線センサ、タッチセンサ、ディスプレイ及びケーブル、キーボード、安定化電源またはバッテリー2個、電源ケーブル

    ドータボードは、FPGAボードの拡張ボードという性質上、単体での動作試験は行うことができない。 よってこのボードの動作は、他の基板、FPGA内モジュールの動作試験を行うことで試験される。
    ドータボードの動作試験には、 On/Off I/Oデータ取得試験プログラム を使用する。具体的には、タッチセンサ、白線センサの値を正しく読み取ってCPUに伝えられるかを試験することで、ドータボードの動作を確認する。

    以下に、I/Oデータ取得試験プログラムを用いたドータボードの試験手順について示す。試験結果はドータボード動作試験チェックシートに書き込む。

    1. 最初に、ドータボードに何のセンサーも接続せずに、実行ファイルirs_ts_ws_testを実行し、I/O[1~8]、TS[1~4]のすべてが1であることを確かめる。
    2. ドータボード回路図 の下段のDB_IO1に白線センサ、上段のDB_TS1にタッチセンサを接続する。
    3. 白い紙などを白線センサに近づけたり遠ざけたりして、I/O[1]が1と0を繰り返すことを確認する。また、タッチセンサをつけたり離したりして、TS[1]が1と0を繰り返すことを確認する。
    4. 白線センサはDB_IO1~8、タッチセンサはDB_TS1~4のすべてについて、3.と同様の操作をし、その動作を確認する。


    以上の試験で、ドータボードの全ポートの判断が可能である。なお、異常な結果が出た場合は、センサの不良かボードの不良かを改めて判断するものとする。標準機にはタッチセンサが3つ、白線センサが2つ用意されているので、全てのポートで認識しない場合にはセンサを取り換えて再度チェックする。



    4.3 モータ制御ボード

    4.3.1 導通試験

    導通試験における必要器具を以下に示す。

    MIRSMG3Dモータ制御ボード、はんだごて、はんだ、はんだ吸い取り線、テスタ

    導通試験は、全ての配線に対して行う。全ての配線が導通していれば合格とする。 導通していない配線があった場合、修正した後に導通していなかった箇所とその周辺を再度チェックする。 導通チェックの合否はMTCBcsdo-tu-.xlsxに示す。 導通試験がすべて終わった後に、ICを実装する。 その後、モータ制御ボードの電源を入れるが、このとき制御系電源、駆動系電源の順にONにする。また、電源を落とす際は駆動系電源、制御系電源の順にOFFにする。 (詳細はMTCB取扱説明書参照)
    MTCBcsdo-tu-.xlsx

    4.3.2 動作試験1

    USART.hexをPICに書き込みシリアル通信のテストを行う。
    使用機器を以下に示す。
    CPUボード、FPGAボード、ドータボード、モータ制御ボード(※)
    (※電圧レベルをRS232C規格に変換するMAX232CなどのICを用いればパソコンのシリアルポートを用いてもテストを行うことができる。)
    動作試験1の内容は次の通りとする。
    USART.hexをPICに書き込み、送信データの値を指定し、その指定した値が受信データと一致していることを確認し、モータ制御ボードのシリアル通信ができているかをテストする。3つのデータに対して栗田、片山それぞれ一回ずつチェックを行う。動作試験1の判断基準、合否はMTCBcs1.xlsxに示す。
    この単純なループバック動作により送信線、受信線が問題無いかがわかるため、ケーブルのテストにもなりPICの設定及び配線のテストにもなる。

    MTCBcs1.xlsx

    4.3.3 動作試験2

    RE.hexをPICに書き込み、ロータリエンコーダ読み取り部のテストを行う。
    使用機器を以下に示す。
    モータ制御ボード、ロータリエンコーダ、パソコンなどの通信環境
    動作試験2の内容は次の通りとする。
    ロータリエンコーダを制御ボードに接続し、電源を入れる(電源の入れ方に注意すること)。このPICプログラムには走行制御プログラムは組み込まれていないので、直接指を使ってロータリエンコーダを適当に回す。このとき回転方向によってLED1が明滅し、正転なら点灯、逆転なら消灯することを確認することによりロータリエンコーダ読み取り部のテストを行う。もし明滅しなかった場合、モータ制御ボードが間違っているか、接続の仕方が間違っているということになる。モータ制御ボードにはLEDがデバックオプションとして2個ついており、LED2はモータを走行制御する際の回転方向のデバック用とする。このため、この動作試験ではLED2は消灯したままでLED1だけが明滅する。
    何回か回転させて点滅、消灯が正しく動作し、そのデータが読みこめている か目視で確認する。しかしチャタリングなどの誤作動によってLEDが点灯、消灯しているのか目視で判断することは難しいので、パソコンと接続しPICのカウント値を読み取る。1周、2周、-1周、-2周した時のカウント値をそれぞれとり、誤差±5%の範囲で合否を判定する。判定結果をMTCBcs2.xlsxに示す。判定は栗田、片山それぞれで行う。
    MTCBcs2.xlsx

    4.3.4 動作試験3

    PWM.hexをPICに書き込み、モータ制御部のテストをする。
    使用機器を以下に示す。
    MG3本体の電源又は、5Vの直流電源、オシロスコープ、ストップウォッチ、適当な大きさの抵抗(5KΩと50Ωの大きさの抵抗)
    動作試験3の内容は次の通りとする。
    モータ制御ボードのCN2(モータ出力用電源ケーブルの接続部)に適当な抵抗を繋ぎ、オシロスコープで抵抗の両端の電圧を測るようにプローブを繋ぐ。また、CN1(電源ボード用電源ケーブルの接続部)にMG3本体の電源ボードの制御部直流電源を電源ケーブルを介して接続する電源を入れるとオシロスコープに波形が現れるので、それを撮影し画像データとして保存する。正転、逆転、正転、ブレーキ、逆転、正転、逆転をduty50%,100%,0%の順に繰り返したときの出力波形をあらかじめ予想している波形になっているか目視により確認する。詳細な評価はモータに繋いだ際に行うこととする。

    [モータを接続して試験する場合]
    MIRSの電源ボードより、CN1側とCN2側の電源を入れ正転、逆転、正転、ブレーキ、逆転、正転、逆転をduty50%,100%,0%の順に繰り返す。この際、モーターが1周するのにかかる時間をそれぞれ記録し、その時間がduty比と対応しているか確認する。

    チェック時の評価基準は下記のMTCBcs3.xlsxに示す。

    MTCBcs3.xlsx



    4.4 超音波センサボード

    4.4.1 部品のチェック

    部品チェックにおける必要器具を以下に示す。
    超音波センサボード、はんだごて、はんだ、はんだ吸い取り器、はんだ吸い取り線

    チェック手順
    1. 作成した超音波センサボードと実装図を照らし合わせ、部品の位置をチェックする。もし、間違っていたら、はんだ吸い取り器などで部品を外し修正を行う。
    2. 製作した超音波センサボードと実装図を照らし合わせて、部品の向きをチェックする。向きがある部品はIC・電解コンデンサ・ダイオード・コネクタの4種類とする。もし、間違っていたら、はんだ吸い取り器などで部品を外し修正を行う。


    4.4.2 導通チェック

    導通チェックにおける必要器具を以下に示す。
    超音波センサボード、テスター、はんだごて、はんだ、はんだ吸い取り器、はんだ吸い取り線、カッター

    チェック手順
    1. 作成した超音波センサボードと回路図を照らし合わせ、各部品が正しくつながっているか調べる。つながっていなければ、ビニール線などで直接つなぐ。あまりにひどい場合は、もう一度基盤の削りだしを行う。
    2. 製作した超音波センサボードと回路図を照らし合わせ、つながってはいけない所を調べる。つながっていればはんだを付け直すか、接触部分をカッターで削る。あまりにひどい場合は、もう一度基盤の削りだしを行う。

    4.4.3 動作試験

    この試験は一回の試験に担当者複数で臨み、ミスのないように注意を払って行う。
    動作試験における必要器具を以下に示す。

    ディスプレイ及びケーブル、キーボード、安定化電源またはバッテリー×2、電源ケーブル、メジャー、平らな板、分度器

    また、動作試験には 超音波距離計測試験プログラム を使用する。動作試験の内容を以下に示す。

    1. 最初に、超音波センサボードと板を地面から垂直になるように立てて、また、それぞれは平行になるように設置する。超音波センサボードと板との距離を測った後、実行ファイルuss_testを実行し、超音波にて距離計測を行う。この際に、計測した値が何%の誤差で測定できたのかを調べる。なお、超音波センサの規格では20cm以下の距離を計測することは出来ないので、それよりも近い距離で測定したらどうなるか、また、距離が最大で何cmまで計測できるかも調べる。計測する距離は、計測可能範囲内では20cm、50cm、75cm、100cm、200cmとする。計測不可範囲内では5cm、10cmで計測する。最大値を調べる際は、測定結果の状態から臨機応変に判断して、誤差何%程度の精度で計測できたのか調べ、明記することとする。ただし、誤差が±20%よりも大きかった場合、再検査するものとする。 (ここで、得た超音波センサの精度を今後のMIRS開発の際に考慮に入れる。)
      以上の試験を、すべての超音波センサボードに対して行う。
    2. 1. でエラー表示が無く正確に測定できた距離に超音波センサを置き、超音波センサをある一定の角度に傾けるか、板を傾けるかして、MIRSと板との位置関係が平行でなくても正常に測れるか確かめる。具体的に傾ける角度は真正面を0°とし、そこからマイナスを左に、プラスを右に定義し、-60°、-45°、-30°、30°、45°、60°で測定する。この状態で、ある程度実測値に近い値がとれたら、1. のように幅広い範囲で測定してみる。

    超音波センサ動作試験の結果を下記のチェックシートに記入する。
    超音波センサ動作チェックシート


    5. 関連文書