名称 MIRS1203 標準機ボード試験報告書
番号 MIRS1203-RPRT-0003

最終更新日:2012.6.29

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2012.5.17 遠藤祐太朗 初版

目次




1.はじめに


本ドキュメントは、MIRS1203の標準機の各ボードの試験結果について記したドキュメントである。


2.試験内容

試験を行う対象のボードと、試験内容、担当者を示す。


試験対象 試験項目 試験内容 担当者 備考
電源ボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
MIRS1205 電源ボード試験仕様書 を参照 室伏一輝・室伏恵 なし
ドータボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
MIRSMG3D ドータボード基板試験仕様書 を参照
その際 MIRSMG3D On/Off I/Oデータ取得試験プログラム を使用する
遠藤祐太朗・荻原淑樹 なし
モータ制御ボード
  • 基盤の確認
  • 試験プログラムの実行
MIRSMG3D MTCB試験仕様書 を参照 稲鶴和也・村串憲一郎 なし
超音波センサボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 試験プログラムの実行
MIRSMG3D 超音波センサボード試験仕様書 を参照 廣野湧也・清拓磨 なし





3. 試験内容詳細


試験方法の詳細内容について示す。

3.1 電源ボード

3.1.1 導通試験

導通試験における必要器具を次に示す。

  • MIRSMG3D電源ボード
  • はんだごて
  • はんだ
  • はんだ吸い取り線
  • テスタ

  • パターン図(回路図) に次のように番号を振る。



    図に青色で示した@はGND、黄色で示したA,C,D,F,IはVccである。
    回路を見れば分かるようにCとIはスイッチをONにしない限り、非導通になるはずである。それ以外の部分は、導通しているはずである。
    この表を元に、配線@〜Jのそれぞれについて、断線していないかどうかチェックした。
    この時のチェック方法として、目視によるチェック、テスタを用いた導通チェックの2種類を行った。
    ○が導通、●が非導通を表している。
    この番号に従って表を作成した。

    A B C D E F G H I J
    @
    A
    B
    C
    D
    E
    F
    G
    H
    I

    CとIは非導通になり、それ以外は導通している。よって測定した結果に問題はなかった。



    3.1.2 動作試験

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3D電源ボード
  • テスタ
  • バッテリー

  • 制御系電源の試験

    1. CPUスイッチ(赤のトグルスイッチ)がOFFになっていることを確かめる。
    2. 実装図のCH1にフル充電したバッテリー(8.4V)を接続する。
    3. CPUスイッチをONにし、モーターを動かした状態で、実装図のCH2に出力される電圧をテスタで計測し、端子間電圧が5Vから7.5Vの間であることを確かめる(MTCB取扱説明書参照)。
      なお、理論値では出力は5.03Vとなっている。計算式はMIRS技術調査報告書を参照。
      このとき、テストリードの先端部で、CH2をショートしてしまわないように気を付ける。



  • 駆動系電源の試験

    1. MPCスイッチ(緑のトグルスイッチ)がOFFになっていることを確かめる。
    2. 実装図のCH3にフル充電したバッテリー(8.4V)を接続する。
    3. MPCスイッチをONにし、実装図のCH4に出力される電圧をテスタで計測し、端子間電圧が5Vから7Vの間であることを確かめる(MTCB取扱説明書参照)。
      なお、理論値では出力は6.25Vとなっている。計算式はMIRS技術調査報告書を参照。
      このとき、テストリードの先端部で、CH4をショートしてしまわないように気を付ける。




  • 3.1.3 動作試験結果

    制御系動作試験
    制御系電源
    入力電圧
    8.4V
    出力電圧
    5.2V
    CPUボード接続後の出力電圧
    5.2V

    駆動系動作試験
    駆動系電源
    入力電圧
    8.4V
    出力電圧
    6.3V
    モータ駆動中の出力電圧あ...
    5.8V

    表より、制御系電源の出力の測定結果が5から7.5V内におさまっており、モーター駆動中の出力の測定結果が5から7V内におさまっている。よって結果に問題はなかった。

    3.2 ドータボード

    3.2.1 導通試験

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3Dドータボード2枚
  • はんだごて
  • はんだ
  • はんだ吸い取り線
  • テスタ

  • 3.2.2 動作試験

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3Dドータボード
  • CPUボード
  • FPGAボード
  • 白線ボード
  • タッチセンサ
  • ディスプレイ及びケーブル
  • キーボード
  • 安定化電源
  • 電源ケーブル

  • ドータボードの動作試験には、
    On/Off I/Oデータ取得試験プログラム を使用した。具体的には、タッチセンサ、白線センサの値を正しく読み取ってCPUに伝えられるかを試験することで、ドータボードの動作を確認した。

    以下の手順でドータボードの試験を行った。

    1. 最初に、ドータボードに何のセンサーも接続せずに、実行ファイルirs_ts_ws_testを実行し、I/O[1~8]、TS[1~4]のすべてが1であることを確かめた。
    2. ドータボード回路図 の下段のDB_IO1に白線センサ、上段のDB_TS1にタッチセンサを接続した。
    3. 白い紙などを白線センサに近づけたり遠ざけたりして、I/O[1]が1と0を繰り返すことを確認する。また、タッチセンサをつけたり離したりして、TS[1]が1と0を繰り返すことを確認した。
    4. 白線センサはDB_IO1~8、タッチセンサはDB_TS1~4のすべてについて、3.と同様の操作をし、その動作を確認した。
    導通チェック 目視により確認 白線センサ すべてのポートにおいて動作を確認し、30回連続成功だったため合格とする。 タッチセンサ 2番ポートが動作しなかったが、それ以外のポートは30回連続成功を確認した。



    3.3 モータ制御ボード

    3.3.1 導通試験

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3 モーター制御ボード
  • はんだごて
  • はんだ
  • はんだ吸い取り線
  • テスタ

  • チェック結果
  •   テスターと目視で導通を確認

    3.3.2 動作試験1

    USART.hexをPICに書き込みシリアル通信のテストを行う。
    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3Dドータボード
  • FPGAボード
  • モーター制御ボード


  • 動作試験1の内容は次の通りとする。
    USART.hexをPICに書き込み任意の値を送信すると同じ値が返信させることを確認し、モータ制御ボードのシリアル通信ができているかをテストする。また、この単純なループバック動作により送信線、受信線が問題無いかがわかるため、ケーブルのテストにもなりPICの設定及び配線のテストにもなる。
  • チェック結果
      この試験は行うことができなかった。そのほかの試験を通してシリアル通信の試験とした。

  • 3.3.3 動作試験2

    RE.hexをPICに書き込み、ロータリエンコーダ読み取り部のテストを行う。
    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3Dドータボード
  • FPGAボード
  • モーター制御ボード
  • ロータリーエンコーダ
  • パソコンなどの通信環境

  • 動作試験2の内容は次の通りとする。
    ロータリエンコーダを制御ボードに接続し、電源を入れる(電源の入れ方に注意すること)。このPICプログラムには走行制御プログラムは組み込まれていないので、直接指を使ってロータリエンコーダをくりくりと回す。このとき回転方向によってLED1が明滅し、正転なら点灯、逆転なら消灯することを確認することによりロータリエンコーダ読み取り部のテストを行う。もし明滅しなかった場合、モータ制御ボードが間違っているか、接続の仕方が間違っているということになる。モータ制御ボードにはLEDがデバックオプションとして2個ついており、LED2はモータを走行制御する際の回転方向のデバック用とする。このため、この動作試験ではLED2は消灯したままでLED1だけが明滅する。

  • チェック結果
      指でロータリーエンコーダを回してLEDが点滅することを確認。LEDとローダリーエンコーダが正常に動作いていることを確認

  • 3.3.4 動作試験3

    PWM.hexをPICに書き込み、モータ制御部のテストをする。
    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • MIRSMG3Dドータボード
  • FPGAボード
  • モーター制御ボード
  • 直流電源装置
  • オシロスコープ

  • 動作試験3の内容は次の通りとする。
    モータ制御ボードのCN2(モータ出力用電源ケーブルの接続部)にモーターを繋ぎ、オシロスコープでモーターの両端の電圧を測るようにプローブを繋ぐ。また、CN1(電源ボード用電源ケーブルの接続部)にMG3本体の電源ボードの制御部直流電源を電源ケーブルを介して接続する。電源を入れるとオシロスコープに波形が顕れる。正転、逆転、正転、ブレーキ、逆転、正転、逆転を入力値 5 10 20 30の順に繰り返したときのPWM波形を確認する。

    [モータをモータ出力用電源ケーブルを介してCN2に接続して試験する場合]
    モータへの過電圧の保護のために直流電源装置をCN2接続する。また、CN1に接続してある直流電源装置と、CN2に接続してある直流電源装置の電源を入れた際に、直流電源装置(CN2側)の電流計が1A以上を示した場合は即座に電源を切る。また、直流電源装置(CN2側)の電源は7V以上にしない(フォトカプラが壊れてしまう恐れがあるため)。CN1側とCN2側の直流電源装置の電源を入れ正転、逆転、正転、ブレーキ、逆転、正転、逆転を入力値 5 10 20 30の順に繰り返したときそれに対応した正しい動作になっているかを確認する。

  • チェック結果
      オシロスコープに現れた波形の写真を撮って記録した。それらを以下に示す。入力値は30程度でduty比がほぼ100%となってしまうため、今回は、入力値を変えることによりPWM制御ができていることのみ確認した。正転、逆転ブレーキの時の挙動を確認し、正転の時の波形を以下に示す。


  • 入力値5 duty比 37.5%



    入力値10 duty比 75%



    入力値20 duty比 90%



    入力値30 duty比 100%




    3.4 超音波センサボード

    3.4.1 部品のチェック

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • 超音波センサボード
  • はんだごて
  • はんだ
  • はんだ吸い取り線

  • チェック結果
    超音波センサボードと実装図を照らし合わせ、部品の位置、向きをチェックした。昨年度以前に作成された超音波センサの子機の内、1台だけコンデンサが複数個表側に取り付けられており、その1つが取れていたので、はんだにより取り付けた。その他には特に実装図との違いは見られなかった。

  • 3.4.2 導通チェック

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • 超音波センサボード
  • テスター
  • はんだごて
  • はんだ
  • はんだ吸い取り線
  • カッター

  • チェック結果
    超音波センサボードと回路図を照らし合わせ、各部品が正しくつながっているか、つながってはいけない所がつながっていないかどうかをテスターにより確認した。どちらの点に関しても問題は確認できなかった。
  • 3.4.3 動作試験

    動作試験における必要器具を以下に示す。
  • 超音波センサボード
  • 標準機上段シャーシ
  • 安定化電源
  • メジャー
  • 平らな板
  • 円柱(ロータリー中心部)
  • 分度器

    1. 超音波センサの規格では20cm〜200cmの範囲外の距離を計測することが出来ないので、その範囲外で測定したらどうなるかを調べる。上段シャーシに固定した超音波センサと平行な位置に平らな壁を置き、メジャーで超音波センサと平らな壁との距離を測った後実行ファイルuss_testを実行する。測定距離は5cm、10cm、15cm、250cmとする。5回測定し、平均値を下の表にまとめる。表のようにこの超音波センサでは、20cm以下と250cm以上は測定できないことを確認した。

      5cm 20cmと表示
      10cm 20cmと表示
      15cm 20cmと表示
      250cm エラーが出力される。たまに249cmと出力される。

    2. 上段シャーシの固定した超音波センサの正面に平らな壁を置き、メジャーで超音波センサと平らな壁との距離を測った後実行ファイルuss_testを実行し、表示される値とメジャーで測った値とが一致するかどうかを調べる。この際、具体的に計測する距離は、20cmから10cm刻みで100cmまでと、150cm、200cmとする。 また、エラー表示が無く正確に測定できることを確認したら、壁を傾けて、超音波センサや壁が傾いていても正常に測れるか確かめる。具体的に傾ける角度は-60°、-30°、0°、30°、60°とする。この状態で、ある程度実測値に近い値がとれたら、幅広い範囲で測定してみる。 また、実際の距離、角度、実測値の関係を下の表にまとめる。実測値は5回ずつ測ったものの平均値とする。なお()の中はエラーの回数を表す。


    3. 親機

    4. 20cm 30cm 40cm 50cm 60cm 70cm 80cm 90cm 100cm 150cm 200cm
      -60° 63 68(2) 52(1) 69(3) 61(1) 195(4) エラー エラー エラー エラー エラー
      -30° 20 26 37 47(4) 84(1) エラー エラー エラー エラー エラー エラー
      20 29 40 51 59 69 79 90 99 149 199
      30° 20 28 35 40(3) 33(4) 109(4) エラー エラー エラー エラー エラー
      60° 66 76 78 45 94(1) 99(3) エラー エラー エラー エラー エラー
    5. 子機1
    6. 20cm 30cm 40cm 50cm 60cm 70cm 80cm 90cm 100cm 150cm 200cm
      -60° 69 64(2) 68(3) 78(4) 66(3) エラー エラー エラー エラー エラー エラー
      -30° 20 27 35 45(3) 72(4) エラー エラー エラー エラー エラー エラー
      20 30 40 50 60 71 81 91 102 158 205
      30° 20 27 36(1) 48(3) 80(4) 86(4) エラー エラー エラー エラー エラー
      60° 55 74(3) 76(2) 88(3) エラー 102(4) エラー エラー エラー エラー エラー
    7. 子機2
    8. 20cm 30cm 40cm 50cm 60cm 70cm 80cm 90cm 100cm 150cm 200cm
      -60° 56 72(1) 68(3) 83(4) エラー エラー エラー エラー エラー エラー エラー
      -30° 20 32 38(1) 67(3) 82(4) 94(4) エラー エラー エラー エラー エラー
      20 30 40 49 60 71 82 91 100 152 198
      30° 21 32 36 54(2) 92(4) 72(4) エラー エラー エラー エラー エラー
      60° 55 60(3) 66(1) 86(3) 99(3) エラー エラー エラー エラー エラー エラー

    9. 円柱(MIRS競技場のロータリー中心部)を用意する。これと上段シャーシに固定した超音波センサとを対面に置き、どのような測定結果が出るかを調べる。測定距離は20cm、40cm、60cm、80cm、100cmとする。なお、各5回測ったものの平均値を下の表にまとめる。 表より、円柱でも壁と同じように測定できることを確認した。

      20cm 40cm 60cm 80cm 100cm
      20 41 61 81 100

    4. 関連文書