MIRS1802 管理台帳へ戻る
名称 |
MIRS1802 標準機製作報告書 |
番号 |
MIRS1802-REPT-0001
|
最終更新日:2018.6.8
版数 |
最終更新日 |
作成 |
承認 |
改訂記事 |
A01 |
2018.5.17 |
大森 |
|
初版 |
A02 |
2018.6.6 |
大森 |
|
第2版 |
A03 |
2018.6.8 |
大森 |
小谷 |
第3版 |
ドキュメント内目次
1.はじめに
本ドキュメントは標準機製作過程を示したものである。
2.目的
ドキュメント作成の練習をしつつ、標準機の製作過程を記し残すことで、今後改良を行い不具合が起きた場合でも原点に振り返ることで適切な対応ができるようになることを目的とする。
3.担当
Arduino |
宇野光輝 望月翔太 |
RaspberryPi |
西島海渡 |
メカ |
四之宮魁杜 伊吹幸輝 |
電源ケーブル |
大森和哉 成田正宗 |
4.Arduino
4.1. 使用したピン
回路図と実装図から半田付けする場所を下書きしたのちソケットを付けジャンパ線、鈴メッキ線で接続した。
後に導通チェックを行いArduino用ユニバーサル基盤を作成した。
作成時に参考にした電源部の回路図をfig.1に示す(実際の回路にはSWは利用しない)。
fig.1 電源配線参考回路図
fig.1は(
Arduinoのセットアップとデバイス接続)から引用。
使用したピン一覧をTable.1に示す。
Table.1 Arduino使用ピン
ピン番号 |
接続デバイス |
IN/OUT |
備考 |
2 |
右エンコーダ(A層) |
IN |
プルアップ、割り込み(CHANGE) |
3 |
左エンコーダ(A層) |
IN |
プルアップ、割り込み(CHANGE) |
4 |
左エンコーダ(B層) |
IN |
プルアップ |
7 |
右エンコーダ(B層) |
IN |
プルアップ |
8 |
右モータ(方向) |
OUT |
|
9 |
右モータ(PWW) |
OUT |
PWM |
11 |
左モータ(PWW) |
OUT |
PWM |
12 |
左モータ(方向) |
OUT |
|
A5(19) |
バッテリー電圧 |
IN |
抵抗分圧により1/2倍値を入力 |
4.2. 配線図の作成
回路図fig.1とピン割り当てTable.1を参考に、配線図の下書きを行った。
4.3. 回路の作成
作成した配線図を基に、ユニバーサル基盤への半田付けを行った。
配線が複雑になるのを防ぐため、極力ジャンパ線を減らし、素子のリード線も配線に使用した。
また、素子の取り外しをすることがないように注意して半田付けした。
fig.2 Arduinoユニバーサル基盤表面
fig.3 Arduinoユニバーサル基盤裏面
4.4. 単体機能試験
Arduinoのセットアップとデバイス接続(
MIRSMG4D-SYST-0003)、Arduino単体での動作試験(
MIRSMG4D-SYST-0007)を参考に動作試験を行った。
モータ回転、走行制御について確認した。
エンコーダ出力については、グラフを示す。エンコーダの値を
エンコーダの値(Excel)に示す。
fig.4 左右のエンコーダ値
fig.5 Arudino テスト環境の構成図
fig.5は(
Arduino単体の動作実験)から引用。
5.RaspberryPi
5.1. 構成素子
- ソケット(8ピン)×1
- 4ピン端子(オス)×5
- 2ピン端子(オス)×3
- 20×2列ピンソケット×1
5.2. 完成図
以下に完成図を示す。ジャンパ線やメッキ線は半田面のみに配線し断線・短絡のリスクを下げ、端子を追加する可能性も考慮し、基盤の空きに余裕を作ってある。
fig.6 RaspberryPi基盤表
fig.7 RaspberryPi基盤裏
5.3. 単体機能試験
Raspberry Pi のセットアップとデバイス接続(
MIRSMG4D-SYST-0004)、Raspberry Pi での動作試験(
MIRSMG4D-SYST-0008)を参考にテストプログラムを用いたWebカメラでの識字、タッチセンサ、超音波センサでの距離計測を行った。
5.4. 動作確認
Webカメラで映像が映るのを確認できた。
タッチセンサを指で触ったり、離したりして0か1かになるのを確認した。
超音波センサがある位置を基準に障害物を離していき、障害物のある位置と超音波センサの計測を記録した。
超音波センサの計測値と実際の距離には(実際の距離)=(超音波センサの計測値)-9[cm]の関係があることが分かった。
5.5. 作業中の不具合
接続不良があったが、目立つ不具合ではなかった。
I2Cチップの指す方向を逆にしていたため正常な動作をしなかった。
6.電源ボード
回路図と押しボタンスイッチの仕様書を以下に示す。
fig.8 電源ボード回路図
fig.8は(
MIRS1701標準機製作報告書)から引用。
6.1.下書き
下書き用紙に基盤の結線の下書きをした。
その後、基盤自体にも紙に書いたようにマジックで下書きをし、素子の配置や向きを間違えないように確認しながら半田付けした。
6.2.はんだ付け
もう一度正しく取り付けられたか確認しながら、ジャンパ線とリード線を半田付けした。
完成した電源ボードを以下に示す。
fig.9 電源ボード完成図裏
fig.10 電源ボード完成図表
6.3.作業中の不具合
バッテリー側の入力端子の+-が間違っていた。そのため回路が2回ほど焼き焦げた(詳細は不具合報告に記載)。
7.メカ
標準機組み立て手順書(
MIRSMG4D-MECH-0003)に従い、標準機の組み立てを行った。
以下の手順で機体の加工・組み立てを行った。作業時に工夫した点も合わせて記載する。
7.1. ねじ・スペーサーの用意
標準機組み立て手順書に表記されている、ねじ・スペーサーの必要数の表に従い、指定された数を準備した。スプリングワッシャー・ナットは取り付け箇所によって必要の有無が異なるので注意して準備した。
また、ねじの長さが異なると十分に固定できないことがあるので確認して用意した。
7.2. 下段シャーシの組み立て
まずタイヤの組み立てを行った。太いタイヤ1つと細いタイヤ2つを使用し、太いタイヤの中に細いタイヤ2本を並べて入れた。次に、太いタイヤにホイールを取り付けた。このとき、ホイールが樹脂製であることを考慮し、
あまり強い力をかけないようにして破損しないように注意した。
次に、モータマウントサポート、モータマウントをモータに取り付け、モータマウントのみモータに取り付けた。その後、モータのシャフトにタイヤを取り付け、
モータマウントサポート、モータマウントを下段シャーシにM5のキャップボルトで取り付けた。
長支柱、短支柱をM5キャップボルト、駆動用バッテリーホルダーをM3ねじとナット、ボールキャスター(2個)をM2.6ねじとナットで下段シャーシに取り付けた。
fig.11 下段シャーシとモータマウントの取り付け
7.3. 中段シャーシ組み立て
制御用バッテリーホルダー、超音波センサマウントをM3ねじとナットで取り付けた。
次に、中段シャーシと短支柱をM5キャップボルトで取り付けた。
fig.12 中段シャーシと下段シャーシの取り付け状態
7.4.制御ボードの取り付け
下段シャーシにモータドライバ、電源ボードをねじ、ナットで固定し、中段シャーシにArduino,RaspberyPiをネジ、ナットで固定した。
fig.13 RaspberryPiの取り付け状態
fig.14 電源ボード、モータドライバと下段シャーシの取り付け
7.5. 上段シャーシ(拡張部)組み立て
長支柱をM5キャップボルトで取り付けた。
7.6. バッテリーの取り付け
下段シャーシに駆動用バッテリー、中段シャーシに制御用バッテリーをそれぞれのバッテリーホルダーに取り付けた。
fig.15 完成した標準機
以上の作業を行い、標準機の組み立てを行った。
8.全体評価
以下の手順で、RaspberryPiとArduinoを接続しての動作テスト、標準機にボードを組み込んでの動作テスト、直進ゲインの調整を行った。
動作テストに使用したプログラムはRaspberryPi ソフトウェア ソースコード(
MIRSMG4D-SOFT-0006)、Arduino ソフトウェア ソースコード(
MIRSMG4D-SOFT-0003)を参照。
8.1. RaspberryPiからArduinoへのモータ動作テスト
Arduinoの動作モードをSlaveモードにしてArduinoとRaspberryPiをUSBケーブルで接続した。
RaspberryPi側からプログラムを実行して動作テストを行った。
Raspbianのコマンドライン上からtest_requestを実行してArduinoと通信してモータが動作することを確認できた。
8.2. 標準機に組み込んでの走行テスト
RaspberryPiとArduinoを標準機に搭載し、test_requestにより実際に走行を確認した。
以下の表において、
○だった場合は動作内容のとおりに動いたことを示す。
×だった場合は表の下にどのような動きを詳しく書く。
Table.2 プログラム動作
動作内容 |
評価 |
直進or回転 |
○ |
速度 |
○ |
距離or角度 |
○ |
(組み込みの手順は9節にて示したため割愛する)。
それに伴いRaspberryPiはモバイルバッテリーから給電した。
コマンドの実行はiosアプリのWebSSH Essetialというものを使い、行った。
アプリ<WebSSH Essential>
最終的には無事プログラム通りの動作を確認できた。
8.3. 直進ゲインの調節
モータ直進時の動作を滑らかにするための直進ゲインKsを調節した。
KsはArduinoのプログラム(run_ctrl.ino)内で設定されているので、この値を何分の一倍、何倍…と設定して動作を確認していった。
最終的に直進時の動作が安定するのはKs = 10、左モータに対する右モータの回転比は0.99であった。
Ks=10では150cmまでは1cm以内のずれで直進できる。また390cmになると13cm程度ずれる。
Ks=20では90cmまでは1cm以内のずれで直進できる。また390cmになると15cm程度ずれる。
9.不具合報告
MIRS1802 管理台帳へ戻る