MIRS1503 管理台帳へ戻る
名称 MIRS1401 解体報告書
番号 MIRS1503-REPT-0001

最終更新日:2015.5.22

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2015.5.7 天野南月、菊澤雅哉、大場春佳 初版
A02 2015.5.21 天野南月 第2版
一部改訂(改訂箇所はMIRS1503 解体報告書レビュー議事録を参照)
A03 2015.5.22 天野南月 第3版
一部改訂(改訂箇所はMIRS1503 解体報告書再レビュー議事録を参照)
A04 2015.5.22 天野南月 小谷先生 第4版
一部改訂(改訂箇所はMIRS1503 解体報告書再々レビュー議事録を参照)

ドキュメント内目次

1.目的
2.全体図
3.解体手順
4.全体部品
5.標準部品一覧表
6.所感
7.参考動画
8.参考資料

1.目的

解体作業を通して、標準機との相違点と設計思想を理解するため、このドキュメントを作成した。

2.全体図

fig.1:前面写真 fig.2:後方写真
fig.3:右側面写真 fig.4:左側面写真



fig.1~fig.4から分かるように、CPUボードなどの中段シャーシ上の基板へアクセスしやすい構造になっていた。

3.解体手順

手順1:上段シャーシのパトランプボードの取り外し 手順2:パトランプ・破壊機構制御ボードからパトランプの電源ケーブルの取り外し 手順3:パトランプボードからパトランプの取り外し
手順4:上段シャーシのパトランプボード右サイドのボードの取り外し 手順5:上段シャーシのパトランプボード左サイドのボードの取り外し 手順6:巻取り機と上段シャーシの取り外し
手順7:LOGICOOL製とELECOM製webカメラのUSBケーブルの取り外し 手順8:超音波センサとCPUボードを繋ぐDB9端子の分離 手順9:上段シャーシ裏の二つのwebカメラの取り外し(写真はLOGICOOL製webカメラ)
手順10:超音波センサ子機を外し、ケーブルも外す 手順11:超音波センサ親機と青いケーブルの取り外し 手順12:上段シャーシから支柱を外す
手順13:中段シャーシと下段シャーシを分離 手順14:手順13の結果(上:下段シャーシ 下:上段シャーシ) 手順15:FPGAボードから11ピンケーブル1本と7ピンケーブル1本を外す
手順16:電源分配ボードの赤黒ケーブル(6本)をすべて取り外す 手順17:中段シャーシから電源ボードを取り外す 手順18:中段シャーシ裏のバッテリ設置用のアクリル板二枚を取り外す
手順19:中段シャーシから電源分配ボードを取り外す 手順20:中段シャーシからパトランプ・破壊機構制御ボードを取り外す 手順21:電源分配ボードからCPUボードをつなぐ黒白のCPU電源供給ケーブルを取り外す
手順22:CPUボードとFPGAボードを分離 手順23:中段シャーシからCPUボードを取り外す 手順24:CPUボードからコンパクトフラッシュメモリを取り外す
手順25:中段シャーシの9つのバンパーを取り外す 手順26:中段シャーシから支柱を取り外す 手順27:ドータボード(タッチスイッチ接続用)から手順15でFPGAボードに繋がっていた11ピンケーブルを取り外す
手順28:下段シャーシの裏のネジをすべてはずす 手順29:手順15でFPGAボードに繋がっていた7ピンケーブルをドータボード(エンコーダ・モータドライバ接続用)から取り外す 手順30:ドータボード(タッチスイッチ接続用)からタッチセンサに続く9つのケーブルを取り外す
手順31:電源分配ボードから3つのモータ制御ボード(以下:MCB)の基板Bに接続されていた赤黒ケーブルを取り外す 手順32:MCB(基板B)とドータボード(エンコーダ・モータドライバ接続用)をつなぐケーブルを取り外す 手順33:3組のMCBの基板Aと基板Bを接続するケーブルを取り外す
手順34:MCB(基板A)と電源分配ボード(9V用)をつなぐケーブルをすべて取り外す 手順35:9V電池搭載のMCB(基板B)とドータボード(エンコーダ・モータドライバ接続用)をつなぐケーブルを取り外す 手順36:9V電池搭載のMCB(基板B)からモータケーブルを取り外す
手順37:9V電池ソケットと電源分配ボード(9V用)をつなぐケーブルを取り外す 手順38:ドータボード(エンコーダ・モータドライバ接続用)とMCB(基板A)をつなぐ4ピンケーブルを取り外す 手順39:ドータボード(エンコーダ・モータドライバ接続用)とMCB(基板A)をつなぐ5ピンケーブルを取り外す
手順40:手順39の結果(エンコーダ・モータドライバ接続用ドータボードの写真) 手順41:MCB(基板A)と電源分配ボード(9V用)をつなぐ2ピンケーブルを取り外す 手順42:手順41の結果(MCBの基板Aの写真)
手順43:9V電源非搭載のMCB(基板B)からモータケーブルを取り外す 手順44:手順28で下段シャーシ裏からは外せなかったモーターが表からネジで締められていたため、これを外す 手順45:下段シャーシ裏のタッチセンサ(9つ)をすべて取り外す


オムニホイールは紛失する可能性があるため、モーターからは取り外さない。
以上、解体手順は以上である。

4.全体部品

以下に全体部品を示す。

fig.5:①モータと②オムニホイール fig.6:①電源ボード,②MCBの9V電池非搭載の基板B,③MCBの基板A,④ドータボード,⑤パトランプ・破壊機構制御ボード,⑥9V用電源分配ボード,⑦電源分配ボード fig.7:ケーブル類とタッチセンサ
fig.8:①CPUボードと②FPGAボード fig.9:9V電池搭載のMCB(基板B) fig.10:超音波センサ親機と子機
fig.11:①LOGICOOL製webカメラ,②ELECOM製webカメラ,③巻き取り機 fig.12:シャーシ類 fig.13:バンパとアクリル板
fig.14:3種類の支柱 fig.15:パトランプとパトランプボード(灰色)とそのサイドボード(白)

MIRS1401が標準機から改良した箇所をまとめた表を以下に示す。

Table1.MIRS1401の改良箇所と目的
改良箇所詳細目的
超音波センサー 正面に2機、右側面に2機搭載 競技中における機体方向と壁から距離の補正を行うため。
Webカメラ 2機搭載 MIRS1401 システム基本設計書より、怪盗機を発見するための視野範囲の拡大のため。
パトランプ 機体の頂上にパトランプを搭載 エンターテイメント性を追求した結果だと思われる。
オムニホイール 3つのモーターに3つのオムニホイールを搭載 全方位への移動を可能にするため。
MCB 基板Aと基板Bに分離し、モータドライバ TA8429HQに放熱板を装着 TA8429HQの発熱量が大きいため。
中段シャーシ シャーシが三段で構成されていた 部品数が標準機と比べて多く、部品の搭載可能な面積を拡張する必要があったと思われる。

5.標準部品一覧表

使用可能な標準部品を以下に示す。
Table2. 使用可能な標準部品
種類 部品名 標準機に必要な個数 確認個数 備考
ボード
CPUボード
1
1
目視により確認
FPGAボード
1
1
目視により確認
ドータボード
2
2
MIRS1401 ドータボード の実装図により形状を確認、返却
設計仕様が変更されたため、MIRS1503では新規作成
モータ制御ボード
2
3
MIRS1401 モータ制御ボード詳細設計書 の実装図5,図6により基板A,基板Bを確認、返却
設計仕様が変更されたため、MIRS1503では新規作成
超音波センサボード(親機)
1
1
超音波センサボード試験仕様書(親機) の図1により判別
超音波センサボード(子機)
1
3
超音波センサボード試験仕様書(子機) の図2により判別
電源ボード
1
1
デュアルレギュレータ電源ボード製造仕様書 実装図により形状を確認(文字コード:EUC-JP)
メカ部品
シャーシ(上段)
1
1
設計仕様が変更されたため、MIRS1503では新規作成
シャーシ(下段)
1
1
設計仕様が変更されたため、MIRS1503では新規作成
支柱(角)140mm(標準サイズ)
4
5
ラック製造仕様書 図:ラック柱により寸法を確認
MIRS1503では使用は任意
支柱(角)
4(200mm)

3 (97mm)

1 (77mm)
図:ラック柱により寸法を確認
支柱(丸)
4
4
支柱製造仕様書 により寸法を確認
設計仕様が変更されたため、MIRS1503では新規作成
USB取り付けパネル
1
1
各種ポート取付板製造仕様書 コネクタ取り付けボード1により形状を確認
PS/2LAN取り付けパネル
1
1
各種ポート取付板製造仕様書 コネクタ取り付けボード3により形状を確認
VGA取り付けパネル
1
1
各種ポート取付板製造仕様書 コネクタ取り付けボード2により形状を確認
バンパ
3
9
MIRSMG3D バンパー製造仕様書 を参照して製作
モータ・ギア
2
3
目視により確認
ロータリエンコーダ
2
1
目視により確認
タイヤ・ホイール
2
2
目視により確認
モータ・エンコーダ取り付け金具
2
2
モーター取り付け金具製造仕様書 および ロータリーエンコーダ取り付け金具製造仕様書 により形状を確認
ボールキャスター
2
2
目視により確認
センサ・カメラ
タッチセンサ
3
9
目視により確認
Webカメラ
1
2
elecom製とLOGICOOL製
ケーブル

(信号系)
超音波センサ接続ケーブル
1
3
目視により確認
8ピンフラットケーブル
2
2
目視により確認
FPGA-DB,MIRS2015では11pinに変更
4ピンフラットケーブル
5
5
目視により確認
DB-MPCx2, USS-USSx3
MIRS2015ではDB-MPCは6pinに変更
USB引き出しケーブル
1
1
目視により確認
LAN引き出しケーブル
2
1
目視により確認
ディスプレイ引き出しケーブル
1
1
目視により確認
PS2引き出しケーブル
1
1
目視により確認
DB9引き出しケーブル
1
1
目視により確認
ケーブル

(電源系)
CPUボード電源ケーブル
2
2
目視により確認
バッテリ接続ケーブル
2
2
目視により確認
モータ制御ボード接続ケーブル
2
2
目視により確認
ドータボード電源ケーブル
2
1
ドータボード - FPGA接続ケーブル製造仕様書により判別
その他
USB無線LANアダプタ
1
1
目視により確認
無線キーボード、USBアダプタ
1
1
目視により確認
無線マウス、USBアダプタ
1
1
目視により確認
バッテリ充電器
1
2
目視により確認
コンパクトフラッシュメモリ
1
1
牛丸先生により回収済み

6.所感

 下段シャーシにモータやMCBなどが集約されており、さらにMIRS1401はケーブルがまとまっていなくわかりにくかった為、解体作業の順序を設定する際手間取った。逆に、中段シャーシや上段シャーシは部品数が少なくまとまっており、高身長ながらも低重心にしようとする工夫と怪盗に高い位置についている風船を破壊するため高身長にし、頂上に破壊機構を搭載すること解決で決する意図が伺えた。しかし、中段シャーシから上段シャーシへの固定が支柱のみで、押すだけで上段シャーシが揺れるという不安定さあり、また機体頂上についてる巻取り機の先に破壊機構が付いてないなどの問題があった。


7.参考動画


Table3. 参考動画
タイトル ファイル形式  掲載者  備考
MIRS1401解体風景動画 .mp4 天野南月 ファイルサイズ:450MB

8.参考資料

MIRS1401 モータ制御ボード詳細設計書
MIRS1401 ソフトウェア開発報告書