名称 システム基本設計書
番号 MIRS-DSGN-0003

最終更新日:2014.11.21

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2014.11.13 西留,眞野 初版
B01 2014.11.21 西留,眞野 大沼先生 状態遷移図の追加、各構成概要の変更、画像の修正

目次

1. はじめに
2. システム概要
3. 動作シナリオ
4. 機能・性能
5. システム構成
6. 開発スケジュール

1.はじめに

本ドキュメントはMIRS競技攻略のためのMIRS1401オリジナル機体の基本設計書である。

2. システム概要

以下にMIRS1401のシステムの概要を示す。

2.1 オムニホイール

3輪オムニホイールによる全方向移動で回転の少ない、素早い動きをする。

2.2 丸いシャーシ、軽いシャーシ

丸いシャーシにより引っかかりにくくする。MIRSの重量の大部分を占めるシャーシの材料を変更し軽量化する。

2.3 タッチセンサの増設

タッチセンサを全方向に配置することで、オムニホイールによる全方向移動の補助をする

2.4 カメラの増設

カメラを増やし、視認範囲を広げる。

2.5 全方向に展開する針

針を全方向に展開することにより、怪盗捕縛の際にオムニホイールの利点を生かした行動をする。。これは格納、展開が可能なものにすることで針が引っかかることを防ぐようにする。

2.6 地図プログラム

MIRSが自己位置を認識し、その情報をPCに送ることでPC上でMIRSがMAP内のどこにいるかを見ることができる。

2.7 パトランプ

MIRSが怪盗を発見した際に、パトランプを点灯させて知らせる。

3.動作シナリオ

4.機能・性能

4.1 競技レベル

1分以内に1つの宝を確認することを目標とする。
怪盗発見から2分以内の確保を目標とする。
宝を1つ確認したら、怪盗確保に努める。

4.2 基本機能

4.2.1 自己位置認識

エンコーダ、超音波センサ、カメラを用いて競技場を構成するタイルカーペット1枚ごとの精度で自己位置を認識できることを目標とする。
自己位置から、小部屋や壁などを判断する。

4.2.2 追尾性能

カメラで画像を複数枚とり、怪盗の移動方向、距離、速さなどを予測し追尾する。

4.2.3 風船割機構

針の突出機構を用いて針を全方向に展開し,怪盗のいる方向に突進する。針がいらない時は収納し、MIRSの移動の妨げとならないようにする。

4.2.4 復帰機能

怪盗を見失ったら、競技場の中央に戻り再び探索をする。

4.3 その他の機能

怪盗を発見したらパトランプを点灯させる。
自己位置をPCに送信し、PC上でMIRSの位置を確認できるようにする。

5.システム構成

5.1 メカ構成

構成

構成要素内容担当者
タイヤ オムニホイールを3つ取り付ける。オムニホイールとモータを繋ぐシャフトを作成する。 佐野,渡邊
シャーシ シャーシの設計を行い、それに従ってアルミ複合板で作成する。 渡邉
バンパー バンパーを設計、作成する。 伊藤,渡邊
針の突出機構 機体の中央に巻きとり装置を配置する。また、全方向に針を取り付け、巻き取り装置と上手く繋ぐ。 伊藤,佐野,渡邉
支柱 中・上段シャーシをつなげるために作成する。 佐野,渡邊

概観図

主要部品表

部品用途個数
オムニホイール 機動力増加のため 3
シャフト オムニホイールとモータをつなげるため 3
シャーシ上段 1
シャーシ中段 1
シャーシ下段 1
バンパ タッチセンサを反応させるため 8
巻き取り部 針の突出機構の巻き取り用のモータ、ギアボックスで糸を巻き取る為 1
針取り付け部 機体に針を取り付ける為 9
支柱 中・上段をつなげるため。 4

5.2 エレクトロニクス構成

構成概要

構成内容担当者
モータ・モータドライバ 新機体でオムニホイールを運用するにあたり、負荷に合わせて適切なモータとモータドライバを選択する。これに合わせてモータ制御ボードを新規作成する。 宇佐美,高井
パトランプ・破壊機構の制御部 パフォーマンス用のパトランプと、針の突出機構の巻き取りに使うモータを制御するための回路を作成する。。 宇佐美
I/Oポート モータ・エンコーダ・タッチセンサのチャンネル増加に伴い、ドータボードを新規作成する。また、これに合わせてソフト班と連携し、FPGAボードのプログラム構成や、デバイスドライバも変更する。 宇佐美,尾関

構成図

ボード一覧

ボード内容変更点
電源ボード 2個のバッテリーから、それぞれ5V(制御系)、6V(駆動系)の安定した電圧を確保する。 破損個所があるため、修理する。
CPUボード - 変更点なし。
FPGAボード - モータが3つになったこと、針の突出機構の部分での回路の追加などを考慮してプログラムを変更する。
ドータボード モータ制御ボード(2ch×3枚)、エンコーダ(2ch×3枚)、タッチセンサ(1ch×9個)の計21chと、FPGAボードの接続をそれぞれ中継する。走行モータ制御ボード・エンコーダ接続部、タッチセンサ接続部の2枚構成。 必要チャンネル数の増加に伴い、独自のものを設計、作成する。
モータ制御ボード モータドライバによってモータの正転/逆転を制御する。モータが3個あるので3枚作成。 使用するモータ・モータドライバが決定次第、新規開発。各班との情報交換をしながら設計、試験、作成をする。
パトランプ・破壊機構制御ボード パトランプのON/OFFと、巻き取り部(破壊機構)正転/逆転制御を行う。 新規作成。パトランプのON/OFFにはリレーの使用を検討。巻き取り部の回路構成は、既存のモータ制御ボードをもとに、トルクチューンモータの特性に合わせて一部変更する予定。
超音波センサボード 超音波による距離計測に用いる。親機1台、子機2台を使用予定。 廃材から使えるものを選定し、なるべく多く確保する。なお、親機1台を含めて3台確認済み。

追加部品一覧

部品使用部分個数備考
モータドライバ 走行モータ制御ボード 5 使用するモータドライバは試験、選定中。試験用1個、予備1個、通常使用3個。
ヒートシンク 走行モータ制御ボード 4 予備1個、通常使用3個。加工が必要なため予備を考慮する。
タッチセンサ - 6 全方位にタッチセンサをつける。
パトランプ - 1 高井の提供

5.3 ソフト構成

5.3.1 構成概要

巡回

自己位置管理を参考にフィールドを巡回して宝を確認する。宝を1つ確認したら、巡回は終了し、フィールド中央に向かい索敵に移行する。

索敵

フィールド中央で怪盗を索敵する。機体の前後にあるカメラで前方、後方の通路に怪盗がいるかを確認し、いなければ90度回転して同じ行動をする。同時に、怪盗が宝を盗んだ情報の受信をする。受信したらその宝のある小部屋まで行く。怪盗発見で追従に移行する。

追跡

複数枚の画像から怪盗の動きを予測し、追跡、攻撃する。

自己位置管理

各種センサの情報を元に自己位置を推定する。

走行

標準プログラムを元に3輪オムニホイールに対応した走行プログラムを作成する。

画像処理

怪盗の風船を認識する。

針機構

風船を割るための針を展開、格納する制御を行う。

5.3.2 動作の流れ

メイン



巡回



索敵



追跡


5.3.3 モジュール構成

以下にモジュール構成を示す。

5.3.4 モジュール一覧

モジュール内容備考
デバイスドライバ デバイスのオープン 標準プログラムを変更
タッチセンサ タッチセンサの状態の確認 標準プログラムと同じ
怪盗索敵 カメラで画像を複数枚撮り怪盗の発見をする。複数枚の画像から、怪盗の動き(方向や速度、距離など)を解析する。 新規作成
数字認識 画像から数字を得る。 標準プログラムと同じ
カメラ 画像を撮る 新規作成
情報の送受信 宝の情報を送信、盗まれた宝の情報の受信、自己位置の送信 新規作成
巡回 決められた移動をして巡回する。 新規作成
追跡 怪盗を追跡する。 新規作成
自己位置管理 エンコーダの値を変換したもの(モジュール:距離測定)を中心に自己位置管理をする。モジュール:位置補正やランドマークによる補正をする。壁がある、回転しているなどの判断もする。 新規作成 カーペットタイル1枚の精度を目標とする。
位置補正 正対補正、超音波センサにより自己位置を補正する。 新規作成
針機構 針の展開、格納 新規作成
パトランプ パトランプを光らせる。 新規作成
走行管理 標準プログラムを変更
速度管理 標準プログラムを変更
距離測定 標準プログラムを変更
モータ 標準プログラムを変更
エンコーダ 標準プログラムの変更
超音波 標準プログラムの変更

6.開発スケジュール

別ページに示す。
開発スケジュール表