沼津高専 電子制御工学科 | ||||||||
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改訂記録 | ||||||||
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版数 | 作成日 | 作成者 | 承認 | 改訂内容 | ||||
A01 | 2006.9.1 | 小谷田 | 高村 | 初版 | ||||
A02 | 2006.9.14 | 小谷田 | 高村 | 新開発の機能、関数の説明を追加 | ||||
1. 機能の明確化
2. 搭載・開発内容
2.1 ハードウェア
2.2 ソフトウェア
3. インターフェース
MIRS0604のシステムはシステム提案書参照。
このシステムを実現するのに必要な機能・性能を明確にする。
標準機に新たに追加する機能は以下の通り。
○デュアルレギュレータ電源ボード
従来の電源ボードの駆動側にレギュレータを追加する。
以下に、電源ボードのブロック図を示す。
1. 低電圧電源
低損失のレギュレータLT1083CPを用いて、電源電圧の7.2Vを5Vに安定化する。
最大出力電流は7.5A。
2. ON-OFF制御部
3つの機能を持つ。
・スタートスイッチが押されたら、モータに電力を供給する。
・非常停止スイッチ用コネクタが非導通になったら、モータへの電力供給を停止する。
・モータへの電力供給が行われているか否かの信号をドータボードへ送信する。
○ポスト間を直接移動
競技開始直後、競技場中心から各ポストまでの距離・角度を測定する。
それらをもとに、任意の2つのポスト間の距離・角度を計算し、
中心点を経由せずにポスト間を直接移動する。
○白線センサによるポスト番号認識
白線センサ4つを縦に並べてMIRS前方に設置し、ポスト側面の黒線の有無を白線センサで判断する。
これにより、ポストを周回せずに番号を認識する。
○ポスト周回のみでポストを獲得
MIRS側面に、45°ほどの角度でプラスチック丸棒を取り付ける。
これにより、ポストの周りを回るだけでその獲得が可能。
丸棒の要求仕様は以下の通り。
丸棒の寸法や設置角度は予定であり、試験の状況によっては変更することがある。
- 長さ:112mm(MIRSがポストから80mmの距離を周回する場合)
- 太さ:5mm程度(スイッチを押せる弾力を有し、かつ可能な限り細いことが望ましい)
- 表面の摩擦が少ないこと
その他、競技開始時の格納方法や丸棒の詳しい材質などについては検討中である。
新たに搭載・開発するハードウェアは以下の通り。
○デュアルレギュレータ電源ボード
○白線センサによるポスト番号認識装置
前者は、夏休みのMIRS特別講義で作成したドキュメントをもとに、
現段階で未完成である電源ボードを完成させ、搭載する。
電子機械設計演習成果 "デュアルレギュレータ電源ボードの開発"
後者は、MIRS0502のドキュメントを参考に製造し、搭載する。
MIRS0502 詳細設計書(M)
センサの搭載個数、搭載箇所、用途は以下の通り。
センサ名 個数 搭載箇所・用途 超音波センサ 3 MIRSの前方に2つ、左に1つ搭載。距離測定、正対補正など。 赤外線センサ 1 左後部に搭載。ポスト獲得失敗の判断。 白線センサ 6 下部シャーシに2つ:場外の防止。ポスト番号認識装置に4つ:ポスト番号の認識。 タッチセンサ 1 ポスト番号認識装置に搭載。ポスト番号認識時にポストに十分近づいたかどうかの判断。 ロータリエンコーダ 2 左右のモータに内蔵。移動距離の把握。
なお、MIRSの電源ボードを除く主要ボード、及び骨組部分は変更無し。
新たに作成する関数は以下の通り。
○現在ポストと目標ポスト間の距離・角度の計算
引数として現在位置のポスト(P1)と目標位置のポスト(P2)の番号を与えると、目標ポストまでの距離(R)と、目標ポストの方向を向くのに必要な回転角度(φ)を計算する関数。○ポスト間に他のポストがあるかの判断
ポストの探索方式が中心型だった場合、基準点からの超音波センサによるP1,P2の計測値をそれぞれr1,r2[mm]、基準方向からの角度をそれぞれθ1,θ2[rad]としたとき、Rとφは以下の式から導出する。
ここで、dmirsはMIRSの回転中心から超音波センサ計測開始点までの距離、dpostはポストの半径である。
一般的には
d_mirs=130[mm]
d_post=100[mm]
程度である。
引数として現在位置のポストと目標位置のポストの番号を与えると、その直線移動経路上に他のポストがあるかどうかを判断する関数。他のポストがあるなら0、無いなら1を返す。○ポスト間の直接移動
引数として現在位置のポストと目標位置のポストの番号を与えると、「現在ポストと目標ポスト間の距離・角度の計算」関数を呼び出し、計算結果をもとにポスト間を直接移動する関数。○白線センサによるポスト番号認識動作
ポスト番号判別部のタッチセンサに反応があるまでゆっくり前進し、停止する。WSからのデータを取得し、ポスト番号を記録する。その後、後退して180°回転する。
ポスト間の距離・角度の計算の考え方は、MIRS技術調査報告書の6を参照。
ポスト間直接移動動作関連の関数の開発については、MIRS0402のドキュメントを参考にする。
MIRS 技術調査報告書
MIRS0403 ソフトウェア取扱説明書
修正する関数と修正内容は以下の通り。
ソースファイル名 関数名 働き 修正内容 control.c main メイン関数 他の関数の変更・追加に合わせて色々 post_get.c post_get ポスト周回及び獲得 赤外線を検出してもコード判別は行わない
赤外線を検出したらその場回転
標準プログラムの中で、上の表に含まれない関数はそのまま使用する。
参考:標準動作プログラム関数レファレンス
ハードウェア、ソフトウェア両者に関わる設計部分は以下の通り。
設計の担当は以下の通り。
- 白線センサによるポスト番号認識装置
- メカ:骨組となるアルミアンクルなどの加工
- エレキ:コネクタの作成、白線センサの感度調整、FPGAの回路変更
- ソフト:ポスト番号認識プログラムの作成
関連文書 |
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