沼津高専 電子制御工学科 | ||||||
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改訂記録 | ||||||
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版数 | 作成日 | 作成者 | 承認 | 改訂内容 | ||
A01 | 2007.7.12 | 小澤(拓)・池田・小澤(竜) 加藤・佐々木・田中 水上・宮川 |
池田 | 初版 | ||
B01 | 2007.7.18 | 小澤(拓)・池田・宮川 | 池田 | フォーマットの変更、文章の校正 | ||
B02 | 2007.7.19 | 池田 | 池田 | 2.2.2の文章の修正 | ||
B03 | 2007.7.24 | 池田 | 池田 | 項目名の変更 | ||
B04 | 2008.1.18 | 池田 | 池田 | ドットマトリクス開発中止の文の追加 |
1 動作概要
2 機能
3 実現方法
4 インターフェイス
注:ドットマトリクスは開発を中止した
ここではMIRSの競技開始から、終了までの動作を明確にする。MIRS0701では1回目の競技から番号順にポストを獲得していく。2回目の競技では、記録したデータを基に全てのポストを獲得する。また、競技中は、ドットマトリクスによるパフォーマンスを随時行う。現在は、仮想マップの状況や、文字の表示などを予定している。さらに、モーターへの安定な電圧の供給のためにデュアルレギュレータ電源ボードを用いる。
・ 競技1回目
まず、競技開始と同時に競技場の中央へ行き、ポストを探索する。このとき見つけたポストは仮想マップに保存する。全てのポストの発見、もしくは規定回数の探索を終えたら発見順にポストへのアプローチを始める。ポストへのアプローチは標準機動作に準し、ポスト番号識別に入る。ポスト番号識別はポスト番号識別装置を用いポスト番号を識別する。識別した番号が@の場合即獲得動作へ移る。@以外の場合、それ以前のポストが全て獲得できていれば、獲得動作に移る。獲得動作はポスト獲得装置を用いる。ポスト全体を覆うようにアームを被せ、前後左右に動くことによりポストを獲得する。また、全てのポストを発見した場合、獲得作業へ移行する。ポストへアプローチし、獲得動作を行う。もちろんこれは、番号の小さい順に行う。
・ 競技2回目
記憶したデータを基に、番号の小さい順に全てのポストを獲得する。
2 機能
2.1 ポスト番号識別装置の機能
ポスト番号を識別するために、白線センサを垂直に4つ並べてポストのコードの本数を読み取る。この本数よりポストの周りを周回することなく、ポスト番号を識別する。また、この装置にバネを搭載しポスト番号識別後、そのまま獲得動作に移行できるようにする。
2.2 ポスト獲得装置の機能
ポスト全体を囲って、MIRSが前後左右に動くことにより、ポストを獲得する。これにより、周回動作を省いてポストを獲得することが出来る。
2.3 ドットマトリクスの機能
現在の情報を外部に表示するために、LEDの集合体(LED matrix)を点灯し、文字や現在の情報を表示する。これにより観客へのパフォーマンスをする。
2.4 デュアルレギュレータ電源ボードの機能
電源ボードの駆動部に、低損失レギュレータLT1083CPを用いて、電源電圧を7.8[V]から6.4[V]に安定化する。以下に、簡略図を示す。
Fig.1 バッテリー電圧の時間変化 |
以下に、電源ボードのブロック図を示す。
Fig.2 電源ボードのブロック図 |
2.5 仮想マップの機能
仮想マップを用いることにより、ポスト探索の効率化を図る。
3.1 ハードウェア
3.1.1 ポスト番号識別装置
・ 白線センサ
垂直に4つ並べたものをMIRS前方に搭載し、ポスト番号を識別する。
・ タッチセンサ
ポスト番号識別装置に搭載する。装置がポストに十分近づいたかを判別する。
・ バネ
ポスト番号識別装置に搭載する。ポスト獲得動作の際に、この装置は動作の妨げとなるので、
バネによって装置を伸縮させポスト獲得動作を可能にする。
3.1.2 ポスト獲得装置
・ 駆動に用いるモーター
モーター名:トルクチューンモーター
消費電流 [mA]:1200
無負荷回転数 [rpm]:13600
最大トルク [g・cm]:14.5
重量 [g]:17.0
必要電圧 [V]:3
・ アーム、バンパー
アームの図、寸法等は技術調査書(MIRS0701-TECH-0001)に示す。以下に、バンパーの図を示す。
Fig.3 バンパー |
技術調査書では、ギアのモデリングを行ったが、適したギア比を持つギアボックスが販売されているので、それを用いる。これにより、スペースの縮小が可能になる。
3.1.3 ドットマトリクス
秋月電子のK-794というドットマトリクス表示機材を用いる。検討の結果、資料が十分にあり、CPUボードからの指令で動かせる算段がついた。また、購入をする機材には、ICが付属しており、その部分の回路設計を省くことが可能である。
3.1.4 デュアルレギュレータ電源ボード
現在、牛丸先生がデュアルレギュレータ電源ボードの製造仕様書を作成して下さっているので、その製造仕様書とMIRS0604のドキュメントをもとに、製造し、搭載する。
3.1.5 使用するセンサ
以下に使用するセンサの一覧を示す。
センサ名 | 個数 | 搭載箇所・用途 |
超音波センサ | 2 | ポスト探索・正対補正 |
白線センサ | 5 | ポスト番号識別・競技場内に留まる |
タッチセンサ | 1 | ポスト番号識別補助 |
ロータリエンコーダ | 2 | 本体移動状況の把握 |
3.2 ソフトウェア
3.2.1 ポスト番号識別装置
ポスト番号識別装置のタッチセンサが押されるまで前進する。そして、白線センサからのデータを取得し、ポスト番号を記録する。
3.2.2 ポスト獲得装置
ポスト番号識別装置に搭載されているタッチセンサがONになると、ポスト番号を識別する。それにより獲得すべきポストだと判断した場合、それぞれのモーターが正転し、上部にあるアームが下降する。そして、下部の糸が巻き取られ、固定されていた接続部が動くことによりバンパーが展開する。これらによりポストを囲み、獲得する。獲得後、それぞれのモーターを逆転させ、各機構を収納する。
3.2.3 ドットマトリクス
ダイナミック表示をすることにより省電力化を図る。ダイナミック表示とは、短い時間で連続点滅させることにより常に点灯しているように見えるようにする手段である。また、すべてのLEDに点灯命令などを同時に出す必要がなくなるので、シフトレジスタなどのメモリが必要なる。さらにいえば、同時点灯させようとしても、定格電流の関係で不可能である。
・ アルゴリズム
シフトレジスタにクロック単位で、データを書き込んでいく。データは16[bit]であり、n番目を点灯させる場合、nクロック後に"1"を入力する。入力端子は3つあり、1は横軸を担当し、2と3はそれぞれ別のICを担当する。例えば、7番目のラインをIC2についてすべて点灯する場合、信号1の7クロック目に"1"、信号2の全てのクロックに"1"と入力すればよい。すべてのデータの入力を終えたら、ラッチに"010"と入力し、点灯させる。
また、今回は使用しないが、ストロボ機能があり、ここを"1"にすれば全てのLEDは消灯する。本来の機能はここに断続的に命令を入れ、輝度を調節することである。実際に登用する時には、ポスト獲得時に"GET!"や、仮想マップの様子を表示させる予定である。
3.2.4 仮想マップ
仮想マップは、中心位置からの極座標で得られるデータを直交座標へ変換する。そして、それをある程度の精度で区切った構造体の中へ入れておく。構造体はchar型で宣言し、そのデータとしてのサイズは、一辺を n とした場合、n×n×16[Byte]である。(charは256[bit]=16[Byte])仮に一辺を15とした場合でも3.6[KB]と軽量である。
ハードウェアとソフトウェアの両者にかかわる設計部分があるものを以下に示す。
・ ポスト番号識別装置
分担 | 作業内容 |
メカニクス | フレームの作成 |
センサの取り付け | |
エレクトロニクス | FPGA回路の調整 |
ソフトウェア | ポスト番号識別プログラムの作成 |
分担 | 作業内容 |
メカニクス | アームの作成 |
ギアボックス | |
バンパーの作成 | |
エレクトロニクス | FPGA回路の調整 |
アーム用のMPC回路の作成 | |
ソフトウェア | アーム駆動プログラムの作成 |
分担 | 作業内容 |
メカニクス | 半田付け |
エレクトロニクス | FPGA回路の調整 |
FPGAとの仲介をする回路の作成 | |
コネクタの作成(独自のものとなりそう) | |
ソフトウェア | 点灯用プログラムの作成 |
関連文書 |