[鈴木 慧人(
PM)]
MIRS1803について
MIRS1803はM,E,Sの分野それぞれにおいて,その分野を得意とする(または経験が豊富)な人がいた為,分野毎の指揮を任せることができた.
一方で企画(設計)においては少し物足りなさを感じた.
特にメカのカラーボール発射機構については飛距離を出すには構造自体の見直しが必要であった為,"今の構造でできる限界"まで改良したが,発表会での発射時の観客の反応を見る限り,ボール飛距離に物足りなさを感じさせてしまっていたように思える.
ソフトについては一通りのプログラムの作成が完了してからの"追加機能"の開発を期待したが,走行系(モータ等)がもともと弱かった等の理由もあり,そこまで手が回らなかった.
エレキについては基板作成は他の班と比較して早い時期に仕上がったように感じるが,引き継いだモータのエンコーダの半田がとれたり,ジャンクのケーブルが切れる(端子から抜ける)等の理由からしばしばプログラムの検証ができない状態へ陥らせてしまっていた.
また,自分の役割(担当分野や役)を全うしたとは思えない人がいたことについて,自分の発言や行動に責任を持ち,しっかりとその役割を果たしてほしかったと感じる.
さらに,物品を購入する際には,その製品についての調査が足りておらず,購入したが最終的にお蔵入りしたモノが多々あった.
実際に購入しなければ分かり得ないことが理由で使用しなかったモノもあったが,単純な調査不足で使用を諦めたモノについては選定ミスと言わざるを得ない.
機体の機能上,センサを多数使用する為,もう少し使用センサについての調査や試験を行いたかったが,時間の都合でそれが叶わなかった.
先を見越したスケジュール管理を行い,時間をかけるべき作業に時間を割けるように配分する必要があった.
しかし,全体を通してみると機体の組み立ても年を越す前に終えることができ年明けにはソフトはソフトウェアの改良や調整,メカは発射機構の製作や外装の製作・塗装等に時間をかけることができていたと感じ,基本設計時の開発スケジュールからは押していたものの最後までドタバタと作業をすることにならずに済んだ点を考えると物品購入のタイミングも良く効率良く作業できていたのではないかと思う.
成績面で言えば夏休みの競技会の結果はチームとしては痛手であったとつくづく感じる.
PMについて
PMはチームのまとめ役で,情報伝達や仕事分担を行うが,約1年間のMIRS作業を通して"人を動かす"ことは不可能に近いものなのだと感じる.
"人を動かす"のではなく,"自らが率先して動き,それを見た人が動こうと思う環境を作る"ことが最も大事な仕事だと学んだ.
また,製作の開発段階以降は発表会までの残り期間を考慮し,頻繁に開発状況の確認,把握を行い,時には開発内容の指示まで行う必要があると感じる.
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MIRSプロジェクトについて
MIRS1804が発表会で優勝した理由はシステム提案時に"できたら凄い"という少し高いレベルの目標を設定し,それを実現した点にあると感じる.
一方で,MIRS1803はシステム提案の時点で7割程の製作手順を想像できてしまっていたように感じ.
基本設計の段階で,"その機能を実現するにはどのような構造にすれば良いか"について頭を悩ます程,"できたらいいな"を追い求めることが本来の製品企画の醍醐味であり,MIRS作業を楽しむ鍵であったかもしれない.
MIRS1803は目標の設定がそれほど高いものでなかった為,発表会でも"それなり"なものが完成したのだと思う.
(その結果は発表会当日のD科教員評価にも強く反映されていると感じる.)
そのことからプロジェクト考案,システム提案の段階が非常に重要であることが分かる.
2019.02.06 鈴木慧人
[古川 陽太 (
TL)]
MIRS1803について
MIRS1803の技術開発において,TLの僕(古川)を筆頭に,メカリーダー(今泉),エレキリーダー(古川),ソフトリーダー(礒合)を置き開発を行ってきた.
各リーダーはその分野における知識があるので,開発がスムーズに進み,TLとしてとても感謝をしている.
(1) メカについて
メカには機体の骨組みに加え,各種センサの取り付け,モータの取り付け,パトランプの取り付け,外装の取り付けなどを行ってもらった.
金属部品やペール缶の部品などを丁寧に仕上げているため,バリはなく安全に面にも配慮され,寸法も正確なため取り付け時の問題もなく,
メカとして部品の製作者としてよい技術者だと思われる.
また,メカの開発において一番頑張っていたのは,発射機構である.ペール缶に納まる小さなサイズで,軽く,飛距離を出せるものという難しい条件の中で試作機においては,
ぜんぜん飛ばすことはできなかったが,改良に改良を重ね,飛距離が伸びるようになり発表会で見せられるレベルまで仕上げてくれた.
反省点として,発射機構の飛距離をさらに伸ばしてほしかった.
(2) エレキについて
エレキにはArduinoとRaspberryPiのシールドや電源基板のケーブルの製作・試験及び各種センサや状態表示部の製作・試験などを行ってもらった.
基板設計や製作において新しいことにも挑戦して知識がない部分もあったが,エレキの人たちは頑張って覚えて今では4月の段階よりもはるかに知識があがり
作業効率を上げる要因になった.また,MIRS1803の動作試験で特に問題があったのはエレキのハード面である.問題はあらかじめ予防できるものもあり,反省しているが
問題が発生してからの対応の早さはすばらしくすぐに動かせる状態に戻したのでよいと思う.
反省点として,配線が汚くなってしまったので,整備を行ってほしかった.
(3) ソフトについて
ソフトにはSCOPEのプログラムのソース作成を行ってもらった.機体の統合が完成するまでにある程度のプログラムを作成してもらい,統合が終わり次第,デバックを行ってもらった.
モータのギア比やセンサが使えなかったりなどの問題があり,走行においては非常に苦労したと感じられる.また,追加機能や仕様変更などもたくさんあった.
そのようなことに対して,柔軟にバグ対応を行ってくれたのでプログラムのデバックをスムーズに行うことができた.また,社会実装や発表会用のプログラムなど
いろいろな種類のプログラムの作成もすぐに行ってくれたので発表会付近もあせることなく行うことができた.
反省点として,センサのリサーチ不足の改善と走行の調整に対してもう少し別のアプローチから試みてもよかったと思う.
活動時間については,全体的に当初の予定より製作が遅れたが,年越し前までに動かせる機体を製作することができたのでよかったと思われる.
また,守衛さんと警備会社に見てもらって行った社会実装を二回行うことができたのでそれもよかった.ただ,人員配置において各班の作業の進行度合いで変えるべきだと思った.
エレキは,空いてる時間が他の班よりたくさんあったので,最後まで大変だったメカやソフトを手伝うべきだったと思われる.また,どこの班にも言えることだが,改良においては
足りなかった気がするので,完成品はそれなりのものになってしまった.
TLとして,本番に動くロボットを見せることができてよかった.また,全体の進行度具合を把握することはできたが進行度を調整することが劣っていたと思われる.
また,メカの発射機構についてや走行プログラムのソースについて,TLとしてアドバイスが十分にできなかったことが反省点である.また,みんなに「遅くまで残って作業しよう」と
いうことをたびたび言ってしまい,みんなに無理させてしまったと思うのでそれも反省点である.
全体を通して,これまで習ったことを活かしたり,新たな知識を学んだりするなど,どの班も大変な一年だったと思う.でも,PMの鈴木を中心にチームがまとまり,みんなでお互いのことを
助け合いながらロボットを完成させることができてよかった.MIRS1803皆様,一年間お疲れ様でした.そして,ありがとうございました.
2019.02.06 古川陽太