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名称 MIRS1603 メカニクス開発報告書
番号 MIRS1603-MECH-0008
版数 最終更新日 作成 承認 改訂内容
A01 2017.02.08 秋山健太郎、内山恭輔、野本大喜 初版


目次

  1. はじめに
  2. 製作部品
  3. 評価
  4. 完成図
  5. 工数分析
  6. 総括

1.はじめに

本ドキュメントは、MIRS1603のメカ二クス開発報告をまとめたドキュメントである。

2.製作部品

MIRS1603の機体の製作に当たって以下のような部品の設計・製作を行った。

2.1シャーシ

教育研究支援センターのレーザー加工機を利用して製作した。センサマウンタの再製作に伴い新たに穴を追加した。
シャーシは小型化のため標準機から形状を変更し、軽量化・剛性確保のために材料には厚さ5.5mmのベニヤ板を使用した。
予備も含めて2枚用意した。また大きさは縦270mm、横250mmとなっている。
シャーシの詳細な形状や各部形状の役割については MIRS1603 シャーシ詳細設計書 を参照。

Fig.1 シャーシ


2.2フレーム

メカニクス詳細設計書に示した図面にしたがい加工を行った。また大きさは縦270mm、横250mmとなっている。
フレームは機体のさらなる剛性確保、シャーシの割れ防止などのため、アルミ角材[1 × 1mm]をベースにアルミ板[t:1mm}bを曲げた部品で組立てられた。
構成部品の詳細はMIRS1603 フレーム詳細設計書を参照。


Fig.2 フレーム


2.3木製タイヤ

木製タイヤを示す。教育研究支援センターのレーザー加工機を利用して製作した。大きさは直径132mmとなっている。
昨年度以前に作成されたタイヤを予備として用いることを可能とするため、径を揃え、原材料も引き継いだタイヤの原材料であると思われるものを用いた。
写真の上にあるものが新規で作成したタイヤでしたにあるのが引継ぎ品である。また新たに布やすりを巻きつけ、トラクションを確保した。
仕様はMIRS1603 木製タイヤ詳細設計書を参照。

Fig.3 木製タイヤ


2.4モータマウンタ

モータマウンタを示す。教育研究支援センターのレーザー加工機とラボのボール盤を利用して製作した。大きさは縦41mm、横47mmとなっている。
標準部品より剛性を高めるため、ネジ穴とモータを通す穴との距離を十分に確保した。またネジ穴同士の距離が離れたことで、モータマウンタの固定もより確実なものとなった。
モータをより確実に固定するために、モータマウンタ2つで固定した。写真の上にあるのが外側のマウンタで下にあるのが内側のマウンタである。
またこれにより、シャーシ及びフレームにかかる力を分散でき、これらの破損を防ぐことにも貢献した。 部品の詳細はMIRS1603 モータマウンタ詳細設計書を参照。

Fig.4 モータマウンタ


2.5センサマウンタ

センサマウンタを示す。メカニクス詳細設計書に示した図面にしたかい加工を行った。寸法のミスがあった為、サイズの変更を考慮した上で図面を修正し、加工を行った。
機体の小型化に伴い、センサの取付スペースを削減するため、標準機より多くのセンサを搭載するために製作した。
アルミ板[t:1mm]を加工した部品を組み合わせ製作した。大きさは縦70mm、横30mm、高さ70mmとなっている。 組立てに用いたネジでセンサマウンタの組立も行ったため、センサを含め機体の構成部品となる。
詳細はMIRS1603 センサマウンタ詳細設計書を参照。


Fig.5 センサマウンタ


2.6カメラマウンタ

カメラマウンタを示す。バッテリを搭載するスペースを確保し、数字認識などで用いるカメラを取り付けるため製作した。
標準機で用いたカメラ固定具を組み合わせることでカメラを取り付けられる(写真参照)。大きさは縦20mm、横182mm、高さ35mmとなっている。
詳細はMIRS1603 カメラマウンタ詳細設計書を参照。


Fig.6 カメラマウンタ


3.評価

3.1シャーシ

寸法誤差はメカニクス詳細設計書に示した許容範囲内であった。

3.2フレーム

寸法誤差はメカニクス詳細設計書に示した許容範囲内であった。

3.3木製タイヤ

寸法誤差はメカニクス詳細設計書に示した許容範囲内であった。

3.4モータマウンタ

ねじ穴用の穴あけが2mmほどずれてしまったがシャーシにねじ止めできたので可とした。

3.5センサマウンタ

寸法の誤差はメカニクス詳細設計書に示した許容範囲内であった。

3.6カメラマウンタ

寸法誤差はメカニクス詳細設計書に示した許容範囲内であった。

全体

MIRS1603メカの開発コンセプトである「軽量化」「小型化」「たわみ軽減」について評価する。

4.完成図

MIRS1603の製作した機体を以下のFigに示す。

Fig.1 MIRS1603機体概形図


重量・寸法をTable1に示す。
Table1 機体の重量・寸法
重量[kg] 縦[mm] 横[mm] 高さ[mm]
標準機 3.50 350 350 280
MIRS1603 2.56 280 310 150(250)
MIRS1603の機体は電子コンパスの基盤だけ100mm上方に付けられており、それを加味すると高さは250mmであった。

5.工数分析

MIRS1603の製作示す。
Table2 メカニクス開発工数
作業名 秋山健太郎 内山恭輔 野本大喜
構想[h] 10 9.5 12
CAD図面作成[h] 30 22.5 9
加工[h] 3 6.5 7
組み立て[h] 3 5.0 19.5
調整[h] 5 2.5 9.5
その他[h] 5 10.0 12
合計[h] 56 55.5 69.0

6.総括

全体

メカニクス詳細設計から細かな変更はあったものの、おおよそ計画通りに開発を進めることが出来た。 しかし、基盤等ついて、配線は問題なく行えたものの、あまり綺麗にまとめることはできなかった。 設計時に配線の取り回しについても工夫をすべきだったと思う。

秋山健太郎

実際の加工はそこそこにずっと3dcadばかりいじっていた気がします。 寸法ミスたくさんしてしまいすみませんでした。

内山恭輔

配線を出来るだけ内部にしまって既存の電化製品のような美しい見た目のMIRSを作りたいと考えていた。ですがそれをうまく伝えられず構想の段階で話し合いがまとまらなかった。 自分のアイデアの実現には重量化や製作時間の超過などたくさん欠点があり、今振り返ってみると野本の改良案にして2輪走行や軽量化できたことが成功のカギだったと思った。 チームにあまり貢献できませんでしたが一年間ありがとうございました。

野本大喜

実際の設計はそこそこに、どんな部品をどのように組み合わせるか、より軽くより強い機体にするにはどうしたら良いのか、をよく考えていた.
アイデアをもとに、議論を交わしながら秋山が設計に落とし込んでくれることが多かったように思う。
うまい具合に役割分担ができ、それぞれ効率よく開発スケジュールを進行できた。
MIRS1603からこんな機体を作りたいという思いがあり、それを実現できとても満足している。
メカは設計の最後まで議論が絶えなかったが、だからこそより良いものができたのだと思っている。


沼津工業高等専門学校 電子制御工学科