5. 世間の動き
では、MP3に対する世間の反応、特に音楽業界の反応はどうかというと、日本レコード協会は、MP3がダウンロードできるホームページのあるプロバイダに対し、違法ホームページの排除に向けて協力を要請した、と発表している。また、日本音楽著作権協会(JASRAC)でも、ネットワーク上で音楽コンテンツが適正に使われるように、音楽データに「電子透かし技術」を使った許諾情報や著作権情報の埋め込みなどを計画している。また、アメリカでは、全米レコード業界組合(RIAA)によって、違法なMP3サイトに対して損害賠償を請求する訴訟がすでに何件かおきている。このうち、一件では今年の1月にファイルの撤去を条件に訴訟を取り下る和解に合意しているが、今後の摘発からは容赦しない姿勢を示している。また、先ほど述べた携帯MP3プレイヤーの発売に関し、発売中止を求め、製造会社を提訴した。しかしこれは結局出荷が開始された。そして、音楽業界の意向とは逆に、これに限らず同様の製品が多数出てくると思われる。