振子について

単振子とは

糸の一端を天井などに固定し、他端におもりを付けて吊るし、鉛直面内(地面などの水平面と直角をなす平面内)で振らせるものを単振子といいます。振子が1つの鉛直面内でなく球面上を動く場合は球面振子といいます。

 

等時性とは

周期が振幅の大小に関係なく一定のとき,等時性をもつという。単振子は振幅が小さいとき等時性をもつが、振幅が大きいと周期が増し、等時性が成り立たなる。


単振子の周期

紐の長さをl、おもりの質量をm、振れ角をθとおいたとき、単振子の周期Tは以下の式から導くことができる。
ただし、振れ角θは小さいものとする。


上式から分かる通り、単振子の周期Tは紐の長さlと重力加速度gによって変化する。つまり、2つの単振子があったとして、紐の長さlが等しいならば、おもりの質量が異なっていても、周期Tは等しくなる。

振子の歴史

ガリレオ・ガリレイ

1583年のある日、ピサの大聖堂に入ったガリレオは、そこで天井から吊るされたランプが揺れているのを見て、あるこ「ランプが大きく揺れても小さく揺れてもランプがいってから戻ってくるまでの時間が変わらない」ことに気づきました。(注:このお話は弟子の作り話という説が強いようです)  

これが先程取り上げた「振子の等時性 」です。

振子時計の歴史

振子時計とは

振子時計とは計時要素として、振子(揺れるおもり)を使用する時計です。
1656年のクリスティアーン・ホイヘンスの発明から1930年代に至るまで、振子時計は世界で最も正確な計時装置でり、広範囲で使用されていました。

振子時計とガリレオ

ガリレオは晩年(1637年)に振子の振動の周期が近似的には振幅の大きさに依存しないという「振子の等時性」を利用して、正確な時を刻む振子時計を考案しました。この頃、既に失明していたガリレオは息子にスケッチを書かせます。彼の子息も1649年に部分的に構築しましたが、どちらも完成には至りませんでした。
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