Java UI の概説

このレッスンでは、ユーザインタフェース (UI) の作成を支援するために Java 環境が用意している機能について概説する。UI はプログラムとそのユーザの間のあらゆる種類のコミュニケーションを指す幅広い用語である。 UI とはユーザから見えるものだけでなく、ユーザが聞き、感じるすべてのものである。プログラムがユーザと作用し合う速度もプログラムの UI にとっては非常に重要な部分である。このレッスンでは、UI 関連の機能を提供するいくつかの Java クラスを説明する。最終的には、UI スタイルガイドを作成し、読者が見事な UI を作り上げるのに役立ててもらいたいと考えている。

Java 環境では以下の機能を備えたクラスを用意している。

標準入力と標準出力を使用したテキストの表示 -- 標準入出力を使用するのは、ユーザインタフェースの表現方法としては旧式である。しかし、典型的な一般ユーザを対象としていない機能や、プログラムのテストやデバッグにおいては依然として有用である。標準入出力の使用法については、入力および出力のストリームを参照のこと。

サウンドの再生 -- 提供されているサウンド再生機能は、プラットフォーム依存か、アプレット特有のどちらかである。 [詳細情報を示す]

設定項目を使用したユーザ設定の保存 -- アプレットとアプリケーションが動作していないときでも保存しておくべき情報には、設定項目 を使用することができる。アプレットが設定項目を使用するときには問題が発生することがあるが、これはセキュリティ制約事項によるものである [チェック]。 [詳細情報を示す]

アプレットの属性の取り込み -- 属性は、ユーザ設定の変更を取り込むためのアプレットのみの機能である。

グラフィカル UI (GUI) の表現 -- このレッスンの残りの部分では、Java GUI のサポートについて概説する。

アプレットもアプリケーションも GUI を使ってユーザに情報を提示する (そしてユーザからの応答を促す) 点では共通している。Abstract Window Toolkit (AWT) には GUI プログラムを書くためのクラス群が完備されている。

AWT のコンポーネント

AWT は、ボタン、リスト、メニュー、テキストエリアのような標準的な GUI のコンポーネントを数多く用意している。また、コンテナ (ウィンドウやメニューバーなど) と、より高度なコンポーネント (ファイルを開いたり保存したりするためのダイアログなど) も含まれている。

AWT のその他のクラス

AWT の他のクラスには、グラフィックスコンテキスト (基本的描画操作を含む)、イメージ、イベント、フォント、カラーを扱うものが含まれている。

GUI ベースのプログラムの構造

AWT は描画とイベント処理のための骨組みを提供している。 AWT は、コンテナとコンポーネントのプログラム特有の階層を使用して、イベント (マウスクリックなど) を適切なオブジェクトに転送する。その階層によって、コンテナやコンポーネントがそれ自身を描画する順序が決まる。