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アプレットの概説


マイルストンのためのメソッド

public class Simple extends Applet {
    . . .
    public void init() { . . . }
    public void start() { . . . }
    public void stop() { . . . }
    public void destroy() { . . . }
    . . .
}

Simple アプレットは、他のすべてのアプレットのように、Applet クラスのサブクラスを特色にしている。 Simple クラスは、次の 4 つの Applet メソ ッドを上書きし、主要なイベントに応答する。

init()
アプレットがロードされる (または再ロードされる) たびにアプレットを初期化するためのもの。
start()
アプレットがロードされるとき、またはユーザがそのアプレットを含むページを再訪するときなどに、アプレットの実行を開始するためのもの 。
stop()
ユーザがアプレットのページを出るとき、またはブラウザを終了するときなどに、アプレットの実行を停止するためのもの。
destroy()
アンロードに備えて最終クリーンアップを実行するためのもの。

すべてのアプレットがこれらのメソッドのすべてを上書きする必要があるわけではない。非常に単純なアプレットではどれも上書きしない場合もある。たとえば、アプレットの描画しか行わないのであれば、これらのメソッドのどれも上書きしない。 "Hello World" アプレットは、paint() メソッドを使用して文字列を一度表示するだけである。(paint() メソッドについては後のページで説明する。) しかし、ほとんどのアプレットはもっと多くの処理をする。

init() メソッドは、さほど長い時間を要しない一度だけの初期化に便利である。 たとえば、イメージのロードに非常に適している。Java 提供のイメージローディングメソッドはイメージデータの非同期転送の開始後にすぐ戻るからである。

初期化の後に、たとえばスクリーン上の外観を変更するなどの何らかの処理を行うアプレットは、start() メソッドを上書きする必要がある。start() メソッドは、アプレットの作業を実行するか、作業を実行するためのヘルパーオブジェクトをセットアップする (後者の方が起こりやすい) 。

start() を上書きするアプレットは、stop() メソッドも上書きする必要のある場合が多い。stop() メソッドは、ユーザがそのアプレットのページを参照していないときはアプレットがシステム資源を占有しないように、アプレットの実行を一時停止するものである。たとえば、動画を表示するアプレットは、ユーザがそれを見ていないときは動画の描画をやめる。

destroy() メソッドを上書きする必要のあるアプレットはさほど多くない。stop() メソッド (destroy() より前に呼び出される) がアプレットの実行をシャットダウンするのに必要なすべての処理を行うからである。 しかし、追加資源を解放する必要のあるアプレットには、destroy() は有効である。

init()start()stop()destroy() メソッドは、このチュートリアル全般で説明し使用していく。詳細は、アプレット API リファレンスページにも記載されている。


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