ドキュメント内目次
1.はじめに
本ドキュメントはMIRS1703の機体開発におけるメカニクス分野の詳細設計書である。
2.全体図
図1,2,3,4にMIRS1703の上下、正面、側面からの外観図を示す。
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図1 上面 図2 底面
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図3 正面 図4 側面
3.製作部品
表1に新たに製作する部品を示す。
表1 製作部品一覧
名称 |
個数 |
使用用途 |
天板 |
1 |
配膳する物を載せるため |
天板枠 |
3 |
配膳する物を支えるため |
押出部 |
1 |
配膳する物を天板から押し出すため |
ガイド |
1 |
動力を直線運動に変換するため |
リンク |
2 |
動力を押出部に伝達するため |
カバー |
1 |
天板上後方のスペースを活用するため |
天板支柱 |
5 |
本体天板に押出機構を取り付けるため |
本体天板 |
1 |
押出機構を取り付けるため |
下段版 |
1 |
押出機構を搭載するため |
センサーマウント(前) |
1 |
センサーを天板に固定するため |
センサーマウント(後) |
1 |
センサーを天板に固定するため |
4.使用材料
部品を製作するにあたり使用する材料を表2に示す。
表2 使用材料一覧
部品名 |
材料 |
備考 |
天板 |
アルミ板 |
T=3mm |
天板枠 |
アルミ角パイプ |
15*30mm |
押出部 |
アルミ角棒 |
|
ガイド |
アルミ角パイプ、アルミ角棒 |
|
リンク |
アルミ角パイプ |
|
カバー |
アクリル板 |
|
天板用支柱 |
アクリル円柱 |
|
本体天板 |
アクリル板 |
|
センサーマウント(前後) |
PLA樹脂(3Dプリンタ) |
|
5.各部品詳細
製作する部品の詳細を以下箇条書きにて示す。
・天板
概要
配膳する対象の物をMIRSに乗せる機能を実現させるために制作する。
天板用支柱を取り付けるねじ穴、ガイドローラー、シャフト用穴、ガイド取り付け用平皿ボルト用穴、配線用穴の加工を行う。
材料
アルミ板 400×400 t=3mm
加工方法
外側のM5ねじ用の穴の加工はクリエイティブラボにて行い、その他の加工をマシニングセンタで行う。(高精度な加工及び作業時間削減の為)・設計図
天板設計図
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図5 天板
・天板枠
概要
配膳する物が左右に落ちることの無いよう保持する機能及び押出時に直進動作をするよう支える機能を実現するために制作する。
左右に取り付ける物と天板後方に取り付ける2種類を制作する。
材料
アルミ角パイプ
加工方法
クリエイティブラボ内の卓上ボール盤で加工を行う。
設計図
天板枠横
天板枠後方
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図6 天板枠後方側面 図7天板枠後方左右短面
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図8 天板枠後方上面 図9 天板枠後方底面
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図10 天板横端面 図11 天板横端面上
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図12 天板横底面
・押出部
概要
配膳する物(お盆)を押し出す際、お盆に接触する面となる部品を制作する。
左右端面にガイドローラーを取り付けるM6ねじ穴、棒の中心にΦ10.1の貫通する穴、
底面に左右対称にガイドローラーを取り付けるM6ねじ穴加工する。
材料
アルミ角棒
加工方法
工場内のフライス盤で穴あけの加工を行い、タップ加工をクリエイティブラボで行う。
設計図
押出部
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図13 押出部左右端面 図14 押出部側面
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図15 押出部底面
・ガイド
概要
押出部を直線動作させる機能と押出部の進行方向に対し、垂直な角度を保つ機能を実現させるために制作する。
横方向の部分にはアルミ角パイプ、縦方向に部分にはアルミ角棒を使用し、天板裏面に取り付けて使用する。
材料
アルミ角棒
アルミ角パイプ
加工方法
クリエイティブラボ内卓上ボール盤で加工を行う。
設計図
ガイド縦
ガイド横
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図16 ガイド縦面 図17 ガイド縦左右端面
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図18 ガイド縦底面 図19 ガイド縦外観図
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図20 ガイド横側面 図21 ガイド横左右端面
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図22 ガイド横底面 図23 ガイド横外観図
・リンク
概要
押出部に動力を伝える機能を実現するための部品である。二種類の長さの違う部品により構成される。
材料
アルミ角パイプ
加工方法
クリエイティブラボ内卓上ボール盤で加工を行う。
設計図
リンク1
リンク2
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図24 リンク端面 図25 リンク側面
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図26 リンク底面 図27 リンク2側面
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図28 リンク2底面 図29 リンク2外観図
・カバー
概要
天板後方の押出部が達しない部分がデッドスペースとなる為、ハーネス等を収納するスペースを確保する目的で作成する。カバーには緊急停止ボタンを取り付ける。
材料
アクリル板
加工方法
工場のレーザー加工機で加工を行う。
設計図
カバー設計図
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図30 カバー
・支柱
概要
本体天板と天板を接続させるために取り付ける部品である。
MIRS本体と同様の径のアクリル円柱を使用する。
材料
アクリル円柱Φ15(共通部材)
加工方法
工場内の旋盤で端面へのねじ穴を開ける加工を行う。
旋盤での切断、端面仕上げ、ねじ穴下穴加工、タップ加工の順で行う。
設計図
支柱短
支柱長
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図31 支柱
・本体天板
概要
駆動部であるモーター、シャフトと天板を取り付けるために新たに本体天板を制作する。
モーター取り付け用のモーターのシャフトを通す穴、モーター取り付け用ねじ穴、ベアリングユニット取り付け用ねじ穴、モーターマウント取り付け用ねじ穴を開けるために加工を行う。
材料
アクリル板
加工方法
工場内のレーザー加工機で加工を行う。
設計図
本体天板
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図32 本体天板
・下段シャーシ
概要
標準機のシャーシに対し、ライントレース用のラインセンサ取り付け用の穴を開ける加工を施す。
加工済のシャーシに対して加工を行う為、手作業による加工となる。
材料
アルミ板
加工方法
クリエイティブラボ内卓上ボール盤で穴あけの加工を行う。
設計図
下段シャーシ
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図33 下段シャーシ
・センサーマウント
概要
押出機構の制御に必要なタッチセンサーを天板に取り付けるために制作する。
前後で異なる形状のマウントを製作する。
材料
PLA樹脂
加工方法
作成したCADデータを基に3Dプリンタで出力する。
ねじ穴の加工を行う為、一部クリエイティブラボ内でタップ加工を行う。
設計図
タッチセンサーマウント前
タッチセンサーマウント後
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図34 タッチセンサーマウント前 図35 タッチセンサーマウント後
6.組立方法
組み立て手順を以下のリンクにて示す。
組み立て手順
完成予想図を図36に示す

図36 完成予想図
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