名称 標準機能試験報告書
番号 MIRS1504-REPT-0004

 最終更新日:2015.7.17

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2014.07.17 志村 秀、原 圭汰 初版
A02 2014.10.01 志村 秀 一部文章・リンクの変更、修正。
A03 2014.10.02 志村 秀 文章内の誤字・表記を修正。また、目的を追加した。
A04 2014.10.05 志村 秀 鈴木先生 数字認識について追記。

目次

  1. はじめに
  2. 目的
  3. 試験項目
  4. 試験方法と試験結果

本ドキュメントに含まれる略称について

本ドキュメントでは、以下に示す用語を()内の略称で示す。

・Micro Intelligent Robot System(MIRS)
・Pulse Width Modulation(PWM)
・Direction Board(DB)
・Region Of Interest(ROI)

  1. はじめに

  2. 本ドキュメントは、標準機能試験の報告書である。
    それぞれの記載場所については、目次のとおりである。
  3. 目的

  4. MG3S標準プログラムを用いた単体テストに沿って試験を行う事で、標準機として備わっている機能が動作するかの確認を行う。
  5. 試験項目

  6. それぞれのテスト関数試験の完了日をTable 1に示す。
    また、試験の担当について、主担当は大石、副担当が佐野である。

    Table1.試験項目
    テスト関数
    テスト内容概略
    試験完了日
    備考
    test_pwm() PWMの値を書き込んだ場合、PWMモジュールを使用しモータが正常に回転するか否か確認する。 7/24
    test_motor() PWMの値を書き込んだ場合、モータモジュールを使用しモータが正常に回転するか否か確認する。 8/5
    test_encoder() ロータリーエンコーダが正常に動作するか否か確認する。 8/5
    test_pwm_vel() PWMの値をモータモジュールを使用せず直接書き込んだ場合、モータと速度表示が正常に動作するか否か確認する。 8/5
    test_vel_ctrl() 左右等速度の指令値を書き込んだ場合、機体が正常に直進するか否か確認する。 8/5
    test_distance() MIRSの移動距離とロータリーエンコーダの取得値が一致するか否か確認する。 8/5
    test_run_ctrl() 指定した速度、距離及び回転速度、回転角が実際の結果と一致するか否か確認する。 8/6
    test_uss() 超音波センサを用いた距離測定が正常に行えるか否か確認する。 8/6
    test_direction() 正体補正が正常に行われているか否か確認する。 8/6
    test_dir_num() 正体補正後、数値認識を正常に行えるか否か確認する。 8/6
    test_io() タッチセンサが正常に作動するか否か確認する。 8/6


  7. 試験方法と試験結果

  8. 試験の際に使用する関数については、MG3S標準プログラムを用いた単体テストを参照する。

    3.1 test_pwm()

    左右のモータのPWM値を与える。PWM値の範囲は -127~127。ただし、絶対値127が duty比100%、0がduty比0%に対応する。
    また、モーターが動き始めるPWMの値(不感帯)を測定する。
    不合格の場合、ケーブルの接触不良、配線を確認し、再度試験を行う。

    PWM値を与えた結果正常にモーターが動作した為、合格とした。
    また、不感帯の値は右側の動き始めが16、止まり始めが14、左側の動き始めが17、止まり始めが16であった。

    3.2 test_motor()

    左右のモータのPWM値を与える。PWM値の範囲は -127~127。ただし、絶対値127が duty比100%、0がduty比0%に対応する。
    モータをMIRSに付けた状態で、左右のモータに等しい正の値を与えたとき左モータ、右モータ共に順方向に回転することを確認できたとき合格とし、
    左右のモータに負の値を与えたとき左モータ、右モータ共に逆方向に回転することを確認できたとき合格とする。
    また、入力値を負にした場合も同様にする。
    不合格の場合、ケーブルの接触不良、配線を確認し、再度試験を行う。

    PWM値を与えた結果、モーターが値通りに動作した為、合格とした。

    3.3 test_encoder()

    エンコーダを回転させ、正しくカウント値を読み取れているか確認する。
    MIRSにエンコーダを取り付けた状態で、左右のエンコーダとも順方向に回転させた場合正にカウントし、逆方向に回転させた場合に負にカウントしたとき合格とする。
    不合格の場合、ケーブルの接触不良、配線を確認し、再度試験を行う。

    エンコーダを動かした結果、左右ともに順方向に回すと正の値が表示され、逆方向に回すと負の値が表示された為、合格とした。

    3.4 test_pwm_vel()

    左右のモータのPWM値を与える。PWM値の範囲は -127~127。ただし、絶対値127が duty比100%、0がduty比0%に対応する。
    モータをMIRSに付けた状態で、左右のモータに等しい正の値を与えたとき左モータは順方向に回転、右モータは逆方向に回転することを確認でき、
    左右のモータに負の値を与えたとき左モータは逆方向に回転、右モータは順方向に回転することを確認できたとき合格とする。
    また、入力値を負にした場合も同様にする。
    不合格の場合、ケーブルの接触不良、断線を確認し、再度試験を行う。

    PWMの値を変化させると、モーターの動きと方向が変化し、また、速度も表示されたため、合格とした。

    3.5 test_vel_ctrl()

    左右のモータ速度値を指定し、直進走行動作を確認する。
    MIRSにモータ・エンコーダを取り付けた状態で、左右のモータとも正の値で順方向に、負の値で逆方向に回転し、
    実際の速度と指定速度の誤差の絶対値が5%以内であれば合格とする。実際の速度の測定方法は、経過時間と直進距離を計測し算出する。
    ただし、測定はモータの回転動作が定常状態に遷移してから行う。
    不合格の場合、プログラム中のパラメータを調整し、再度試験を行う。

    試験を行った結果、指定速度との値が大きく異なっていた為、タイヤの半径を変更する方法で調整を行った。
    その結果、誤差が5%以内となったため、合格とした。

    3.6 test_distance()

    タイヤを回転させ、タイヤの周回距離と表示距離があっているか確認する。
    MIRSにモータ・エンコーダを取り付けた状態で、左右のタイヤを共に順方向に回転させた時、ロータリーエンコーダから取得した値と実際の距離の誤差の絶対値が3%以内であれば合格とする。
    同様にして、左右のタイヤを共に逆方向に回転させた時についても試験を行う。
    不合格の場合、プログラム中のパラメータを調整し、再度試験を行う。

    試験を行った結果、指定距離と移動距離との誤差が5%以内となったため、合格とした。

    3.7 test_run_ctrl()

    直進制御、回転制御が正しく行われるか試験する。
    直進制御については、速度と距離を指定し、実際の速度及び距離との誤差が許容値以下の場合に合格とする。
    許容値は誤差の絶対値が5%以内である。
    回転制御については、回転速度と回転角を指定、実際の回転速度及び回転角との誤差が許容値以下の場合に合格とする。 許容値は誤差の絶対値が5%以内である。
    不合格の場合、プログラム中のパラメータを調整し、再度試験を行う。

    試験を行った結果、走行距離と指定距離の誤差が5%以内であったため、合格とした。
    また、回転制御については、角度を指定したときに誤差が検出されなかった為、合格とした。

    3.8 test_uss()

    超音波センサを用いた距離測定が正常に行えることを確認する。
    左右両方の超音波センサの値と実際の距離の差が実際の距離の5%以内、かつ左右の超音波センサの値の差が右の超音波センサの値の5%以内ならば合格とする。

    50cmで測定した結果、右の超音波センサは49[cm]左の超音波センサは50[cm]を示し、5%以内となった為、合格とした。
    超音波センサの動作試験については、MIRS1504 標準部品試験報告書4.1.4.3.動作試験の項を参照の事。

    3.9 test_direction()

    指定距離に対する正体補正が正しく行なわれているか確認する。
    機体の正面と壁が垂直ではない状態から試験を開始する。
    正面と壁との角度θが±10 deg以内の時合格とする。
    不合格の場合、プログラム中のパラメータを調整し、再度試験を行う。

    正面の壁との角度は10[deg]以内であったため、合格とした。

    3.10 test_dir_num()

    指定した距離の正体補正に続いて、数字認識が正しく行なわれているか確認する。
    DBの数字と一致したとき、合格とする。
    不合格の場合、プログラム中のパラメータを調整し、再度試験を行う。

    試験を行った結果、ボード上の数字が正常に読み取れた。
    これは、ROI走査を使用した数字認識なので、特定の数字が認識できれば、他の数字も認識できる事を示す為、合格とした。

    3.11 test_io()

    タッチセンサを認識し、かつ正常に作動するか確認する。
    全I/Oポートでタッチセンサの正常動作を確認したら合格とする。
    不合格の場合、ケーブルの接触不良、配線を確認し、再度試験を行う。

    タッチセンサのポートから、押したときに"1"が、放したときに"0"が出力されたため、合格とした。


MIRS1504ドキュメント管理台帳