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<研究のターゲット>

皆さんは『流れ』という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?私達をとりまく自然の中には様々な『流れ』が存在し、それらは生活に大きく関わっています。例えば、蛇口をひねれば勢いよく水が噴き出し、その水を利用して料理や洗濯を行うことで私達は生活しています。その水は川に流れ込み、やがて海に辿り着き、海からの水蒸気が上昇することで雲となります。また、雲は風の流れにのって移動し、雨を降らせ地球上の流れは循環しています。



このように、自然は流れによって姿形を変え、私達の日常に大きな影響を与えます。流れは複雑な動きをしていますが、その背後では物理的な運動の法則に従って動いています。そこで、人間は流れの中に存在する法則を理解することで流れを操り、生活に役立てようと考えました。エアコンによる空調管理によって季節に関わらず快適に生活できることや、自動車や新幹線、飛行機によって私達が自由に遠くへと移動できることは、このおかげです。しかし、流れの全てについては、まだ十分に分かっていません。大庭研究室では、優れた風洞装置と計測技術を用いて、特に熱を伴った流れである成層流についての実験的研究を行っています。



内部重力波は、密度差によって生じる浮力が強く作用することで大気・海洋中に発達する波です。この波は、風が山などの障害物を越えた後に発生するだけでなく、何もないところから突如発生することもあります。この波が壊れると大気運動を乱し、時には航空機が上下に大きく揺れ重大な事故に繋がる場合もあります。流れの中にはこのような波だけでなく、台風のような渦なども存在し、一見ばらばらに動いている流れの中にも、特徴的で個性を持ったものが存在します。本研究室では、このような特徴的な構造を持った流れを理解することで、複雑な流れの本質に迫ろうとしています。


大気・海洋など私達の身の回りの流れは非常に複雑であり、普段は流れそのものを見ることはできませんが、時には雲などによって流れが見えるようになる時もあります。すると、流れは多くの波や渦で成り立っているのが分かります。大庭研究室で研究の対象の1つとしている内部重力波は、密度差によって生じる浮力が強く作用することで発達する波です。この波は、風が山などの障害物を越えた後に発生するだけでなく、何もないところから突如発生することもあります。この波が壊れると大気運動を乱し、時には航空機が上下に大きく揺れ重大な事故に繋がる場合もあります。このような内部重力波が発達し、その崩壊までを風洞実験によって明確に捉えた例は世界初であり、それは優れた風洞装置と計測技術によるものです。



温度成層流の実験的研究を行う上で必要となる温度・速度を高精度に計測する為に、温度・速度同時計測システムの開発・改良にも取り組んでいます。本研究室で開発している全ての計測器は、学生によって自作されたものです。本科の1年生で学ぶ最も基本的なホイートストンブリッジを用い、そこからシステムの構造を発展させていくことで、高精度な温度・速度同時計測システムを実現しています。


計測器の他にも、風を発生させる『風洞』と呼ばれる装置や、センサの位置決めを行う『トラバース装置』も学生による手作りです。

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