沼津高専 電子制御工学科
MG3S 標準プログラムでの直進・回転走行調整
MIRSMG3D-MG3S-0018
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
C01 2015/07/8 牛丸 初版

1. はじめに

 本ドキュメントは MG3S 標準プログラム Ver 2.2.1 で、直進走行および回転走行を正確に行うための調整法について説明する。

1. test_pwm を使ったPWM値の不感帯値の確認

PWM値を変化させ、モータが回転し始める PWM 値(不感帯の値)を左右のモータでそれぞれ確認し、その値を motor.c の L_SHIFT(左モータ), R_SHIFT(右モータ)とする。

2. test_vel_ctrl を使った速度制御の PI ゲインの調整

左右のモータの回転速度が指定した速度で安定して回転するように、vel_ctrl.c の Kp_l(左モータの比例ゲイン), Ki_l(左モータの積分ゲイン), Kp_r(右モータの比例ゲイン), Ki_r(右モータの積分ゲイン)の値を調整する。

安定した速度制御が行えているかを、モータの回転の様子を目視で観察するととにも、テストプログラムの終了後に表示される var_left(左モータ速度の分散)とvar_right(右モータ速度の分散)の値で確認し、その値がより小さくなるようにゲインを調整する。

3. test_run_ctrl を使った直進走行のPDゲインの調整

 3,4 の走行調整はMIRSを床に接地させ、バッテリーを2本とも搭載した状態で行うこと。
 前後のキャスタがスムースに回転するかを確認しておくこと。(埃が詰まってスムースに回転しない場合がある)

test_run_ctrl のストレート走行モードで、 MIRSが正確に直進走行するように、run_ctrl.c の Kp_s(直進補正の比例ゲイン)、 Kd_s(直進補正の微分ゲイン)の値を調整する。 MIRSの直進性を目視で確認するとともに、指定距離走行後に表示される sum_diff_l_r(左右のタイヤの回転距離差(絶対値)の総和)の値がより小さいくなるようにゲインを調整する。

この調整時に、必要があれば併せて以下のことを行う。

4. test_run_ctrl を使った回転走行のPDゲインの調整

test_run_ctrl の回転走行モードを使って、 MIRSが正確に回転するように、run_ctrl.c の Kp_r(回転補正の比例ゲイン)、 Kd_r(回転補正の微分ゲイン)の値を調整する。 MIRSのを回転を目視で確認するとともに、指定角度回転後に表示される sum_diff_l_r(左右のタイヤの回転距離差(絶対値)の総和)の値がより小さくなるようにゲインを調整する。

この調整時に、必要があれば併せて以下のことを行う。


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