名称 MIRS1601 標準機能試験報告書
番号 MIRS1601-REPT-0004
版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2016.07.20 打味 悠斗 初版
A02 2016.08.03 打味 悠斗 牛丸先生 ゲイン調整等詳細を表記。

目次


  1. はじめに

    本ドキュメントはMIRS1601の標準機能試験の結果について記したドキュメントである。

  2. 目的

    機能試験の結果より、プログラム内のパラメータをどのような値に調整するかを調べる。

  3. 試験内容と結果


    Table1に動作試験の内容と項目、及び結果を示す。
    Table 1 動作試験の内容と結果
    試験対象プログラム名 試験内容 試験結果 合否
    test_pwm PWM値を変化させ、順方向と逆方向の回転と速度の関係を確認する。また、不感帯の確認も行なう。 MIRS1601 標準部品試験報告書における「4.2 モータ制御ボード」での結果をそのまま機能試験結果とする。ただし、test_pwmにおいては不感帯を調査し、タイヤ非接地時にPWM値±20未満は左右のモータが両方とも動かず、不感帯が±21であることを確認した。 合格
    test_motor 左右のモータにPWM値を与え、正の値の時に順方向、負の値の時に逆方向に回転することを確認する。 合格
    test_encoder エンコーダを回転させ、瞬間値と積算値が正しいか確認する
    合格
    test_vel_ctrl 左右のモータ速度を入力し、実際の走行と比較する vel_ctrl.c内の左右の速度のゲインをそれぞれ、Kp_lを1.2から0.5に、Ki_lを0.17から0.04に、Kp_rを1.0から1.2に、Ki_rを0.1から0.07に変更したところ、左右の速度値を50[m/s]の時に分散値が左673.8から514.1、右635.6から533.4になり、小さい値になった。 合格
    test_distance MIRSを手押しで動かし、画面に表示される移動距離が表示されるか確認する。 MIRS標準機のタイヤが、床タイル(50[cm]×50[cm])の上の端から端まで手押しで複数回動かしたところ、左右ともに47~52[cm]の値が表示された。逆方向でも同様に試験を行ない、左右とも-53~-47[cm]の値が表示された。手押しによる試験であることを考えれば正しい値であると判断した。 合格
    test_run_ctrl 距離または角度を指定し、直進動作や回転動作を確認する。 直進動作では、run_ctrl.c内のゲインをそれぞれ変更し、Kp_sを20から5に、Kd_sを40から10に変更した。また、左右のモータの特性差から、hardware.h内のTIRE_DIST_RATIOを1.00から1.07に変更した。指定距離に対し実際の走行距離が長かったため、hardware.h内のTIRE_Rの値を5.6から6.7に変更した。これらの変更の後、sum_diff_l_rの値が速度100[m/s]で距離100[m/s]の時に、114.7から38.4になった。
    また回転動作では、run_ctrl.c内のゲインを調整し、Kp_rは変更なし、Kd_rは10から15に変更した。また、指定角度に対し、実際の回転角度が大きかったため、hardware.h内のBETWEEN_TIREの値を30.0から28.0に変更した。これらの変更の後、sum_diff_l_rの値が210.5から17.1になった。
    合格
    test_uss 超音波センサの親機と子機のそれぞれの動作を確認する。 MIRS1601 標準部品試験報告書における「4.3 超音波センサボード」での結果をそのまま機能試験結果とする。ただし、uss.c内の値が{2,4,0,0,…}のときに2,3[cm]の差があり、性能差がないという結果になった。また、2[cm]の調整を与えることで計測値と実際の距離が一致したため、前述の値から{2,2,0,0,…}に変更した。 合格
    test_direction 指定した距離に対する正体補正の動作を確認する。 指定距離を50[cm]として正体補正を行なったが、おおよそ正体補正が出来ているという結果になった。 合格
    test_number 超音波センサから指定した距離にあるボード上の数字を複数回確認する。 指定距離は50[cm]、100[cm]、150[cm]で行ない、読み取れない場合には読み取れなかった距離から10[cm]ずつ近づけて最大距離を確認した。ボード上の数字(今回の試験では"2"、"4"、"6"を使用)を、50~120[cm]で確認することができた。しかし、120[cm]で複数回確認したところ、認識できる時と出来ない時がバラバラだったため、実際に確実に認識できるのは120[cm]未満の場合であると判断した。この数値は、実際の競技で数字認識する場合には十分に広い範囲で認識できるという判断に至った。 合格
    test_dir_num 指定した距離に対する正体補正を行い、かつそこにあるボード上の数字を認識することを確認する。 指定距離を50cmとして、正体補正、ボードの数字"4"の認識が正常に成功した。 合格
    test_io IOポートにタッチセンサを接続して、押したときや離したときの動作を確認する。 タッチセンサを押したときに「1」、押していないときや接続していないときに「0」になることが全てのポートにおいて確認できた。 合格
    test_comm SSHによるサーバとの通信を行ない、ファイルの送受信ができるかどうか確認する テストデータの送信、受信ともに成功した。 合格


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