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名称 MIRS1502 エレクトロニクス詳細設計書
番号 MIRS1502-ELEC-0001
版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A02 2015.12.18 大川・北原・飯田 大林先生 レビュー後修正
A01 2015.12.18 大川・北原・飯田 初版

目次

  1. 本ドキュメントについて
  2. 主な変更点
  3. 新規作成物の設計
  4. 開発スケジュール
  5. 機能チェック

  1. 本ドキュメントについて

    本ドキュメントは、「MIRS1502のエレクトロニクス」関連の「詳細設計書」をまとめたものである。

  2. 主な変更点

    MIRS1502における、エレキでの主な変更点を「Table1」にまとめる。

    Table1.変更点一覧
    変更部品名 変更内容 変更目的 ドキュメントリンク メイン責任者 サブ責任者
    電源ボード 改良(コンデンサを基板内に取り付ける) 不安定な接続からなる「突然の電源落ち」を防止 電源ボード設計 大川 北原
    赤外線センサ 新規導入(8台購入) 怪盗機が持つ「赤外線ボール」の検知 赤外線センサ概要 大川
    超音波センサ 新規導入(4台購入) 前後左右斜めの八方向の障害物(「壁」と「美術品」)の検知 超音波センサ 大川
    モータ 増設(既存のものと同じモータを2台取り付ける) 「4枚」ある「オムニホイール」の最大限の有効活用 無し 北原
    FPGAボード 改造(内部回路の書き換え) パーツ増設に伴う、「ピン数」の調節 FPGA回路概要 北原 大川
    モータ制御ボード 改良・増設(ボードのサイズの小型化・2枚増設) モータを「2台」増設するため、新規作成する。
    また、機体の小型化(コンセプト:MINIRS)に伴う、基板そのものの小型化
    モータ制御ボード概要 大川 北原
    ドータボード 改良(作り直し) モータ用ポートの増設(FPGAボードの改造)との対応
    「『1枚のモータボード』と『1台のモータ』」関係を撤廃(機体の小型化が理由)する。代わりに、関係性を「『1枚のモータボード』と『4台のモータ』」に変更
    ドータボード概要 北原 大川
    Arduinoシールド 新規導入(作成) 「各種センサ」からの情報を「Arduino」に送る こちらを参照 飯田 大川
    Arduino Mega 新規導入(購入) 「赤外線」及び「超音波」等のセンサからの「信号処理」の円滑化 Arduino Mega概要 大川 飯田
    方位センサ 新規導入(既存の物を使用) ロボットの向きの確認 無し 大川
  3. 新規作成物の設計

    3.1,電源ボード


    目的:「バイパスコンデンサ」を出力に並列につなぐ事により「出力電流の急増」に耐えうる「バッファ」を設け、「システムの安定化」を図る。

    回路図:以下のFigure1に示す。
    この図の中で、「C3,2200μ」となっているコンデンサが、今回新たに追加する「バイパスコンデンサ」である。

    Figure1.電源ボード回路図



    3.2,赤外線センサ


    目的:「怪盗機」に取り付けられた「赤外線ボール」からの「赤外線」を受信する。
    今回は製作期間や性能から、市販品のセンサを使用することにする。
    下記に使用部品のサイトのリンクを記載する。
    使用部品:フォトトランジスタ5mm丸型(赤外線)L-51ROPT1D1

    3.3,超音波センサ


    目的:「壁」や「障害物」の有無、そこまでの「距離」を検出する。
    今回は性能面から、より詳細な値を読み取れる市販品のセンサを使用することにする。
    下記に使用部品のサイトのリンクを記載する。
    使用部品:超音波距離センサ HC-SR04

    3.4,FPGAボード


    目的:回路を改良し、増設した「モータ」に信号を送る。

    回路図:以下のFigure2に示す。

    Figure2.FPGAボード回路図

    変更点:CPUボードからの信号をモータに出力するポート、またそれを制御する回路を増設する。
    それにあわせて、デバイスIDを追加し、CPUから新しく追加した回路を制御できるようVHDLを書き換えた。


    3.5,モータ制御ボード


    目的:基板を設計しなおし、基板を「小型化」して機体サイズを削減する。この改造の目的はあくまで小型化であり、「回路構成」そのものは、バイパスコンデンサを搭載した以外は「既存のモータ制御ボード」と同一である。
    バイパスコンデンサを搭載した理由は「電源ボード」と同じである。

    回路図:以下のFigure3およびPDFデータに示す。
    パターン図:以下のFigure4に示す。

    回路データ(Kicad):MCB.zip

    MCB.pdf

    Figure3.モータ制御ボード回路図




    Figure4.モータ制御ボードパターン図


    3.6,ドータボード


    目的:新規のシステムに対応した回路を新規に設計する。

    回路データ(Kicad):DaughterBoard.zip

    回路図:以下のFigure5に示す。
    パターン図:以下のFigure6に示す。

    Figure5.ドータボード回路図



    "

    Figure6.ドータボードパターン図


    3.7,Arduino Mega


    目的:本機体では「全方位を常に監視し、怪盗機を発見する」を目的として、「超音波センサ」と「赤外線センサ」をそれぞれ8個搭載する。
    「CPUボードのみ」にそのままこの「16個」のセンサのデータ処理を上乗せで任せてしまうと、CPUに対して多数の処理を強制させることとなり、「全方位監視に伴うセンサ処理」と「それ以外のすべての処理」の同時進行処理が期待できない。

    そこで、「Arduino Mega」を本機体に搭載し、この「Arduino Mega」にセンサの処理を肩代わりさせることで、CPUの処理を減らすことで「全方位監視に伴うセンサ処理」と「それ以外のすべての処理」を確実なものにする。

    このArduinoの処理については、以下の2つのリンクを参照のこと。
    Arduino.org 公式サイト
    Arduino.cc 公式サイト

  4. 開発スケジュール

    「MIRS1502 システム基本設計書」の「6.開発スケジュール」を参照。

  5. 機能チェック


    各種基板を作成・及び新規購入を済ませた後、それらの基板が正常に動作するかを試験する必要がある。
    導通チェックについて
    はんだ付けする前の「素子の足」が入る「穴」と「導線」の間の導通、「Vcc-GND」間の絶縁をテスターで確認する。
    また、「電源供給用のコネクタのGND端子」と「他の全てのGND端子」の間の導通も確認する。
    抵抗値が「20Ω」以下であれば導通、「10kΩ」以上であれば絶縁と判定する。
    「断線」や「ショート」を確認した場合は、修正する。上記の方法で修正不可能な場合は基板を作成しなおす。


    「導通チェック」が終わった後は「機能試験」を実施する。
    この試験は、ソフトのプログラム試験と同時に実行する。
    なので、これの段取りについては、MIRS1502 ソフトウェア詳細設計書の「5.テスト項目」を参照。

沼津工業高等専門学校 電子制御工学科