名称 MIRS1205 標準機基本動作試験報告書
番号 MIRS1205-TECH-0003

最終更新日:2012.09.21

版数 更新日 作成 承認 改訂時期
A01 2012.09.21 中村 牛丸教員 初版


目次




1.はじめに

本ドキュメントは、MIRS1205班の標準機組立手順・動作試験結果を記載したものである。

2.組立手順

標準機の組立は MIRSMG3D 組み立て手順書 に沿って行った。


3.動作試験結果

3.1 標準試験プログラムによる動作試験


この動作試験は標準試験プログラムによる直進走行、回転走行、旋回走行、数字認識の動作試験である。

・moter_test straight:直進走行
直進走行は
走行制御試験プログラム に記載されている方法で試験を行った。
直進走行プログラムを実行した結果、1m進むごとに最大5cm左右ににずれるが直進走行は指令通りに行えていることが分かった。
左右にずれてしまう動作の改善をこれから行っていく。


・moter_test rotate:回転走行
回転走行も直進走行と同様に走行制御試験プログラム に記載されている方法で試験を行った。
時計回り、半時計回りの両方で90度と180度回す指令で試験を行った。
実行結果は、角度指令よりも最大で10度、大きく回りすぎてしまう問題と5回に1回ほど回転し続けて止まらない問題の2つが起きた。
この問題はプログラムの見直しで改善すると思われる。

・moter_test circle:旋回走行
ロータリー走行も直進走行、回転走行と同様に走行制御試験プログラム に記載されている方法で試験を行った。
ロータリー走行は時計回り、反時計回りでロータリーの周りを走らせるプログラムとなっている。
実行結果は、ロータリーの周りは走るが角度指令ができずに止まらない結果になってしまった。
原因を突き止め、角度指令がしっかりできるようにしていくことを今後の方針とする。


・number_test: 数字認識
数字認識は数字認識試験プログラムに記載されている方法で試験を行った。
数字認識のサンプルプログラムを実行したところ、DBの左右両方の数字を一つずつ認識することはできていた。
出力結果は読み込んだ回数が多い方の数字だけを結果として出力されていた。
出力結果にDBの左右どちらかの数字一つしか出力されないため、読み取った左右両方の数字を出力することができるようにプログラムを改良する必要がある。
また、DBの左右の数字両方を読み取っているにも関わらず出力エラーが出ることがあるのでこれも改善する必要がある。


3.2 デモプログラム動作試験


このデモプログラムは、体験入学のデモの際に仕掛けをクリアするためのプログラムである。以下に示すのは各仕掛けに対するデモプログラムの動作試験である。

・ロータリー
mg3.h内の#difine MIRS_RADIUSの値を165から175に変更。
makeしてmotor_testを実行。rotaryを選択。
それぞれの値を

angle :360[deg]
time :10000[msec]
circle_radius :170[mm]
clock_wise :0(時計回り)

に設定して実行した結果、ロータリーの走行に成功した。
出口検出してロータリーを抜けることはできなかった。
ロータリー走行を止められなかったのが原因であるため、プログラムの解析を進めたいと思う。
小さな角度では指定した角度で停止することができるので、ロータリーエンコーダーの値の取得から計算の部分にかけて、何らかの不具合があり無限ループに陥ってしまっていると推測している。

・T字路
mg3_std_programのtestフォルダの中のmotor_test.cの中身にプログラムを追加して動作を行うようにした。
条件分岐のプログラムの作成を困難と判断したため、シーケンス制御でT字路、鍵、扉の攻略を行った。
シーケンスの内容は図で示す。
シーケンス制御のフローチャート
結果として攻略をすることはできなかった。しかし、手で補助することによってT字路を抜け出すことができた。失敗の原因はシーケンス制御の調整ミスだった。
今後の課題をして、白線センサ、画像認識、超音波などのセンサー類を組み込んだ条件分岐のプログラムを作成していきたいと思う。

・数字認識
今回の数字認識はMIRSMG3D 数字認識プログラム(2数字版)にあるnum_detect2.cを使用した。
mg3_std_programのthreshold_value.hの値を書き換え実験を行った。「2」と「8」は認識できたが「4」と「7」は認識率が低くなってしまった。
「4」と「7」を認識しにくい理由としては、周辺分布法のプログラムのせいだと思われる。「4」と「7」は周辺分布では同じ分布となってしまうので別に認識する
アルゴリズムを使用している。このプログラムの見直しをこれから進めていきたい。

8と2のダイレクションボード 4と7のダイレクションボード



沼津工業高等専門学校 電子制御工学科