沼津高専 電子制御工学科
駆動系制御パラメータとその導出方法
MIRSSTND-SOFT-0006
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2005.6.9 瀬川、牛丸 牛丸 初版
A02 2005.6.16 牛丸 牛丸 mirsdata.mおよび2輪駆動系の線形制御(system-parm.pdf)を変更
A03 2006.5.22 牛丸 牛丸 6,7 の追加、駆動系パラメータ計測手順書のリンク
A04 2007.6.27 牛丸 牛丸 ドキュメントの一部改訂

目次

  1. 始めに
  2. 必要となるファイル
  3. パラメータの測定
  4. 係数行例の計算
  5. プログラムのコンパイルと組み込み
  6. 動作試験

1.始めに

MIRS標準機の走行制御は、状態空間モデルに基づく、線形制御理論を適用したサーボ系の LQR 制御として行われている。 この制御を行うためには、そのモデルを記述するのに必要な走行系のパラメータが 正確に求まっている必要がある。 走行系のパラメータは、モータ性能や MIRSの部品配置によって変わってくるが、 MIRS に使用しているモータは再利用されており、同じ規格のモータでも、 搭載されているモータの性能は、それぞれのモータでかなり異なったものになっている。 また、MIRSの部品配置はそれぞれのMIRSで異なることから、それによる慣性モーメントの違いも、MIRSの走行系パラメータの違いとなる。 したがって、MIRSの駆動系パラメータは、それぞれの MIRS の実測により、決める必要がある。
本ドキュメントは、MIRSSTNDの駆動系制御パラメータの意味とその導出方法を示す。


2.必要となるファイル

    必要となるファイルは以下の3つである。

  1. パラメータ設定mファイル(mirsparm.m)
  2. デジタル系マトリックス計算mファイル(mirsdata.m)
  3. Simulinkでのsimulationファイル(mirssimu.mdl)

3.パラメータの測定

    MIRS駆動系パラメータ計測手順書にしたがって、走行系のパラメータを計測する。


4.係数行例の計算

    パラメータの計算手順を以下に示す。

  1. Matlabを起動する。
  2. mirsparm.mを開き、測定したパラメータに書き換える。
  3. mirsparmを実行してパラメータをロードする。
  4. mirsdataを実行し、離散系のAd,Bd,Cd,Ddを計算する。
  5. Ad,Bd,Cd,Ddをtxt等に保存する。

    保存したAd,Bd,Cd,DdにRTモジュールのヘッダファイル(/home/atlmris/mirs_std/pwm_enc/pwm_module.h)を変更する。


5.プログラムのコンパイルと組み込み

  1. usr_mount とタイプして、コンパイルに必要な usr 領域を NFS マウントする。
  2. /home/atlmirs/mirs_std/pwm_enc に移動する。
  3. make pwm_enc_module2 として、カーネルモジュール pwm_enc_module2.o を作成し直す。
  4. 組み込まれているカーネルモジュール pwm_enc_module2 をカーネルからはずす。
  5. 作成し直したカーネルモジュール pwm_enc_module2.o を、カーネルに組み込む。

6.動作試験



関連ドキュメント
ドキュメント番号 ドキュメント名称
MIRSSTND-SOFT-0001 MIRS ソフトウェア試験手順書
MIRSSTND-SOFT-0003 MIRSSTND 標準プログラム(Ver.2.1)
MIRSSTND-SOFT-0007 MIRS駆動系パラメータ計測手順書