MIRSMG3G 管理台帳へ戻る

名称 MIRSMG3G モータ制御ボード試験仕様書
番号 MIRSMG3G-TEST-4001
版数 最終更新日 作成 変更点 承認 改訂記事
A01 2015.04.24 石井建至 青木先生 初版

目次


  1. はじめに


    本ドキュメントは新モータ制御ボードの試験の方法、結果を示したドキュメントである。
    モータ制御ボードは2枚あるので忘れずに2枚とも試験をすること。


  2. 試験内容


    以下の内容が確認できるようであれば、モータ制御ボードの試験を合格とする。



  3. 必要器具




  4. 試験方法



    2枚のモータ制御ボードにおいて以下のように試験を行う。
    1. 導通チェック


      テスターで導通する場所が正しく導通しているか、導通してはいけないところが導通されていないか確認する。


    2. モータの正転・逆転信号の確認


      MIRSを起動させ、テストプログラムでPWM信号を送るプログラムを実行させる。
      オシロスコープで回路図、実装図の1~4のFETのゲート部分(実装図から見て素子の上側のピン)の波形を見る。
      このときモータ制御ボードによって正のPWM値を入れたときに正転信号か、逆転信号かが異なる。



      • 正転信号の確認
        正転方向の適当なPWMを与え、FETのゲート部分に正転信号が送られていることを確認する。
        図はPWM値100のときの波形である。素子1と4の波形がPWM信号で、素子2は0Vが、素子3には常に約5Vが出ている。




      • 逆転信号の確認
        逆転方向の適当なPWMを与え与え、FETのゲート部分に逆転信号が送られていることを確認する。
        図はPWM値-100のときの波形である。素子2と3の波形がPWM信号で、素子1は0Vが、素子4には常に約5Vが出ている。





    3. PWMキャリア周波数の確認


      正転・逆転信号確認時にオシロスコープの下に周波数が表示されるので、PWM周波数が約1.1[kHz]またはそれ以下であるかを確認する。


    4. モータの正転・逆転の確認


      正転・逆転の信号確認時にモータも回っていると思うので目視で確認する。
      モータから出ているケーブルの配線や、モータ制御ボードとドータボードをつなぐケーブルによってモータの正転・逆転の方向が異なる。MIRSがPWM値にあわせて、左右のモータが動くように、プログラム上でPWM値の正負を反転させるようにする。もしくは配線を逆にする。


    5. PWM値の変更


      PWM値を±80、100、120、127(max)を与えて回転具合を確認する。また回転することができる最低のPWM値を調べておくと、プログラムを作成する上で役立つので調べておくとよい。


    6. FETの発熱


      PWM値を±127(max)を与え、5分間回転させ、FETの発熱がほとんどないことを素手でFETを触って確認する。
      さらに、PWM信号を高速に切り替えたときの発熱を確認する。test_pwm.cのプログラムファイルにl_data[2] の配列の宣言と下の図の矢印部分、l_dataにpwm_duty_lとpwm_duty_rに127を加えたものを代入し、ret_val=write(fd_motor,l_data,2);usleep((T_TEST-1)*1000);を書き加えて、テストプログラムを実行し、正のPWM値を入力するとPWM信号が高速に切り替えて送られる。このときのFETの発熱を確認する。温度計でFETの周囲の温度を測定すると約50度になる。



    7. 長時間の走行


      競技会での動作を想定して、最低5分間、好きなPWM値を与えて長時間の走行ができるかを確認する。
      10分間走行できるのであれば安心できる。
       ※このとき、駆動系は安定化電源ではなく、バッテリーを使うこと。
        そうしなければ、耐久の試験を行う意味がない。


    8. エンコーダの信号の確認


      エンコーダのテストプログラムを動かして、エンコーダを手動で左右にまわしたときにエンコーダの読み取り値がプラス方向マイナス方向に変化することを確認する。
      このとき、エンコーダの回転方向とモータの回転の方向が一致しないときは、エンコーダとモータの取り付けのゴムをクロスさせる。もしくはエンコーダの読み取り値をプログラムで反転させる。




MIRSMG3Gドキュメント管理台帳