名称MIRS1903 開発完了報告書
番号MIRS1903-REPT-0003

版数最終更新日作成者承認者改訂記事
A012020.2.19高久直也初版
A022020.2.23高久直也第2版

-目次-


1.はじめに

本ドキュメントはMIRS1903の開発完了報告書を示したものである。

2.製作物

MIRS1903の製作機体をFig.1に示す。

Fig.1
Fig.1 MIRS1903製作機体

3.発表会・展示会の振り返り

3.1. 発表会の結果

発表会の結果を以下に示す。

Table.1 発表会結果(投票)
チームプロジェクト名総得票数得票率順位
MIRS1901Cocktail9票4.9%5位
MIRS1902MIRcarrieS51票27.6%2位
MIRS1903もっぴー18票18%4位
MIRS1904thynk!29票15.7%3位
MIRS1905パーまん78票42.2%1位
Table.2 発表会結果(技術)
チームA:コンセプトB:機能C:ユーザーD:ニーズE:実現度合計順位
MIRS190175.6%64.4%68.9%71.1%68.9%69.6%5位
MIRS190277.8%84.4%73.3%75.6%82.2%79.3%3位
MIRS190380.0%73.3%75.6%80.0%68.9%74.4%4位
MIRS190480.0%86.7%75.6%80.0%77.8%79.6%2位
MIRS190595.6%80.0%84.4%88.9%81.1%85.2%1位
Fig.2
Fig.2 技術賞(MIRS1903)
Fig.3
Fig.3 技術賞(全体)

Table.3 総合成績
チームデモ競技会ポスターコンペ発表会(投票)発表会(技術)総合ポイント
MIRS19013位4位5位5位7
MIRS19021位3位2位3位15
MIRS19032位2位4位4位12
MIRS19044位4位3位2位11
MIRS19054位1位1位1位17

3.2. 発表会の振り返り

発表会では当初、会話するようにプレゼンテーションを行おうと予定していたが準備が足らずテンプレート通りのプレゼンテーションとなった。
発表のぎりぎりまでプレゼンテーション用の原稿を作成していたため練習することもできず納得ができないプレゼンテーションとなってしまった。

3.3. ブースの振り返り

実演するようにスペースをとっていたが発表会ではMIRSが動くことがなかったため大きなスペースを活用することができなかった。
また、ブースの展示でポスター3枚だけとかなり質素なブースになってしまい見所にかけるブースとなってしまった。

4.プロジェクトマネジメント分析

2020/2/19までに実施した活動時間をまとめたグラフを以下に示す。

また、グラフ内の作業内容は作業コードから以下のように分けた。

Table.4 作業コードと作業内容
区分作業コード作業内容
ミーティング01ミーティング
ドキュメント02ドキュメントレビュー
03ドキュメント整備
標準機製作10MIRS解体
11標準機部品製造・試験
12標準機機能試験
13デモ競技プログラム開発
14標準機統合試験
製品企画20技術調査・製品企画
21企画、システム提案、開発計画立案
22システム基本設計
23システム統合試験
詳細設計30メカ詳細設計
31エレキ詳細設計
32ソフト詳細設計
製造・試験40メカ製造・試験
41エレキ製造・試験
42ソフト実装・試験
発表会50発表会システム開発
51社会実装実験
52発表会準備
その他60その他

Fig.4
Fig.4 作業時間と内訳(岩崎竜星)(岩崎竜星 Work Record)

製品企画に時間を使いすぎてしまったことで詳細設計後の計画がずれてしまった。
試作、試験を行い評価を行い製品企画を行っていけばもう少し早く製造に移れたのかと思う。
チーム内で連携をうまくとれば計画通りに進んだのではないかと思う。


Fig.5
Fig.5 作業時間と内訳(小池りほ)(小池りほ Work Record)

主にポスターやパンフレットの制作をしていたのでその他の割合が多くなっている。


Fig.6
Fig.6 作業時間と内訳(芹澤正太郎)(芹澤正太郎 Work Record)

ドキュメントマネージャのため全作業割合におけるドキュメント整備の割合が高くなっている。
製造・試験の割合が低くなっているが、発表会用のプログラムを主に開発したためである。



Fig.7
Fig.7 作業時間と内訳(高久直也)(高久直也 Work Record)

発表会の仕事を主に行っていたため発表会の時間の割合が多くなっている。開発もエレクトロニクスを担当したため全部の項目に携わることができた。
発表会の仕事をほとんど一人で行っていたため作業時間が自分だけ多くなっている。


Fig.8
Fig.8 作業時間と内訳(高田晃佑)(高田晃佑 Work Record)

全体の総作業時間が少なかったせいでミーティングの割合が大きくなってしまった。
またエレキとして開発する部分に加え、無駄な装飾に時間を使ってしまったことが製造・試験の割合の増大につながったと考えられる。


Fig.9
Fig.9 作業時間と内訳(長井是親)(長井是親 Work Record)
Fig.10
Fig.10 作業時間と内訳(馬場賢太)(馬場賢太 Work Record)
Fig.11
Fig.11 作業時間と内訳(冨金原匠)(冨金原匠 Work Record)

主に製品企画や詳細設計、発表に向けての調整等が非常に多くなっていることがわかった。
また、制作物の時間がそこまで多くないのは作成パーツの大半が3Dプリンターと工場で加工したものを組み合わせて製作したからだと考える。
ミーティングとドキュメントについてはミーティングでは話す内容をある程度まとめた上で話したため時間があまりかからず、ドキュメントもある程度内容をまとめたために製品企画や詳細設計よりも時間が短いと思った。
詳細設計の時間が多い理由については製作物の個数が多かったためsolidworksを用いた作成に時間がかかってしまったからだと考える。



Fig.12
Fig.12 作業時間と内訳(村松岳志)(村松岳志 Work Record)

基本的にラズパイでプログラミングしていたため製造・試験の割合がとても高くなった



Fig.13
Fig.13 班員の作業時間と平均
Fig.14
Fig.14 全体の作業時間の割合

5.全体総括

開発をするための物品を発注するタイミングが12月になってしまい発表会まで2ヶ月をきったタイミングだったが、スケジュールを把握しきっていなかったので時間に余裕があると思って年末は開発を行ってしまった。
開発をしながら必要なものがわかったりなど計画性が足りなく、開発のスケジュール通りに開発を進めることができず発表会ぎりぎりに急ピッチで製作することになってしまった。
メカの開発が発表会の1週間前に終わり、実機を動かす時間が十分にとることができずすべてのプログラムを通して動かすことができずに発表会になってしまった。
開発をする中で新たな案が出てきて新たな案を実現させようとし全体的に開発が遅くなってしまい完成させることができたがお基本機能である走行機能に不具合が発生してしまった。


6.個人別の所感

各班員の所感を以下に示す。


小池 りほ (担当:プロジェクトマネージャー)

この1年を通して、開発の流れやチームで開発する大変さを知りました。 特に、プロジェクトマネジャーとして、チームをまとめることや開発の進捗管理がうまくできず、反省点がいくつもありました。 今後会社などでチームで開発するときにこの反省点を活かせるようにしたいです。
私が至らない点が多くて、班員には多くの迷惑をかけましたが、機体を完成させてくれた班員に本当に感謝しています。



岩崎 竜星 (担当:メカニクス)

MIRS1903を通してプロジェクトを立ち上げ成功させるということの難しさが痛いほどわかった。
1年間というスパンで行う活動は未だかつて無い事だったので計画を立てて遂行していくということがこんなにも出来ないものかと思った。
やらなければやらないまま時間だけがすぎてしまうので、自ら課題を見つけ取り組み活動していかなければならないということを学ぶことが出来た。
自分に課されたタスクをこなしつつ、チーム状況を把握し連携を取らなければならないという大ことはこれからも教訓になると思う。
机上では学べないことを深く体験できたことをチームメンバーとMIRS担当の先生方には深く感謝したい。

馬場 賢太 (担当:メカニクス)

今回のMIRSの授業では、メカ担当として機体の設計を主に行いました。
一番の不安要素であった子もっぴー投下機構が特に変更点もなく安定して動作を見せてくれたこともあり、設計通りに機体を完成させることができました。
反省点としては、機体組み立ての手間や、バッテリー交換を除いた機体のメンテナンス性についてはあまり考慮せずに設計を進めたこともあって複数人での機体組み立てやトラブル発生時の対応が困難になってしまい、機体の完成が遅れてしまったことが挙げられます。
今回のMIRSの活動での反省を生かしてこれからの生活を過ごしていきたいです。

冨金原 匠 (担当:メカニクス)

1年間通してやってきたが、当初の予定通りにパーツ作成や進まず苦労することが多かった。
また、完成が結構ぎりぎりになってしまい試験走行が遅くなってしまったのもよくなかった。ただ、この1年の実習を通してものづくりの大変さやそれを実現させるための能力がまだまだ自分には足りないということを知ることができた。
この経験をこれから社会に出て行く際に活用していけるようにしていきたい。


高久 直也 (担当:チームリーダー・エレクトロニクス)

今回、MIRS1903のチームリーダーとしてMIRSの授業に取り組んできたがうまくチームをまとめることができませんでした。 チーム内でうまく仕事を振ることもできず、結果一人で行う時間が多くなってしまいました。
チームリーダーだけでなくエレクトロニクスの開発にも携わりましたがドキュメントを作成するだけで開発のほうを任せっぱなしになってしまいました。 発表会に向けてはプレゼンの資料やカタログの作成ばかりで開発のほうには携わることがなくチームの進捗を把握しきっていなかったので製作のスケジュールがあやふやになってしまいました。
PV作成もあり、初めて映像編集を行い高専祭のときは初めてで納得のできる映像は作ることができなかったが発表会ではほかの班と比べると見劣りする出来だったかもしれないが自分ではできる限りの映像が作れたと思っています。
1年かけて企画から製作、試験のものづくりを行う一通りの手順を行ってみて大変でしたが班のメンバーと協力して製作できてとてもいい経験になりました。 今回の経験をこれからのチーム作業や実験に活かして生きたいと思います。

高田 晃佑 (担当:エレクトロニクス)

MIRSが生活の一部となっている人がいる一方、自分はほとんど授業中のみで作業を終え、本格的な残業は最後の一週間くらいであった。
残業時間がすべてというわけではないが、そこに温度差というものは確かに存在し、現代の日本の労働環境を風刺する光景がそこにはあった。


芹澤 正太郎 (担当:ドキュメントマネージャー・ソフトウェア)

開発が始まった4、5月はHTMLによるドキュメント作成が大変でタグの一つ一つも調べながら文書を作成していたが、
9月には簡単な文書の作成ならできるようになり、自分の 技術的な成長をほんの少しであるが実感することができた。
反省点としては、詳細設計書の作成に予定よりも多く時間がかかってしまい、実際にプログラムを組んでの開発時間が少なくなってしまったことがあげられる。
また、詳細設計の段階で技術面をよく調べずに設計してしまったので、結果的にはうまくいったがRaspberry Pi同士のソケット間通信などの実装がうまくできずにほかの担当にずいぶんと迷惑をかけてしまった。

長井 是親 (担当:ソフトウェア)

今回のMIRSでやっぱり感じ取れたのは「積極的」だと思います。
中学生の向けの体験授業の一環として行われた「競技会」で見事第2位を獲得しました。僕はGWでも学校に通っていました。基本大部分が僕の担当でした。
本番では、自分の思い通りに動いてくれました。お客さんの拍手を聞いて、とても気分が良くなりました。でも、それよりも、ニガテな子やソフトに強い子に勝てたことのほうが嬉しかったです。
テーマが決まったあとがとても大変でした。主に「基本設計書・詳細設計書」です。動作フローチャートを何度も書き直すのが嫌でした。
そして、取り組めば取り組むほど、不明瞭な点が出てきました。そのたびに気分が落ち込んでいったのを覚えています。
そんなこんなでも進歩が見えるようになると嬉しくなります。あいかわらず設計書の進みは遅かったですが、プログラムが思い通りに動く瞬間が気分よかったです。 そのときは気づかなかったのですが、自然に相談できるようになっていました。はじめたころは躊躇していたのに、そのときには「積極的」になっていたのだと思います。
そうして歩み、最後のほうでは走っていきました。それでもゴールに届かなかったです。それは悔しかったです。
まだ終わった実感が湧かないので、すがすがしい気分にはなっていません。ですが、いずれ肩の荷が軽くなった想いが感じられるときがくるかもしれません。
そのときはまた、新たな気づきがあるでしょう。それまで「積極的」だった自分を忘れずにいたいです。

村松 岳志 (担当:ソフトウェア)

久しぶりにプログラミングをしたのでなかなかうまくいかなかったがそれよりも大変だったのは環境構築のほうだった。
Raspberry Piに触るのは授業をのぞけば初めてで使い勝手がわからなく、そもそも追加で買ったので届くのが遅かった。
届いてからもライブラリがなかなかインストールできなくて大変だった。Python2,3あたりの環境周りは複雑なので正直もう触りたくないなと思った。ただGUI開発はとても楽しかった。
イラストが書ければもっといいGUIにできたのかなとも思ったので隙間時間を見つけて練習するのもいいかもしれない。



7.各パートへのリンク

各パートの開発報告書のリンクを以下に示す。

メカトロニクス開発報告書
エレクトロニクス開発報告書
ソフトウェア開発報告書