名称 標準部品試験報告書
番号 MIRS1403-REPT-0003

最終更新:2014.07.24

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2014.07.17 野澤、大塚、古儀、伊藤、新谷、五十棲 初版
A02 2014.07.24 野澤、大塚、古儀、伊藤、新谷、五十棲 青木教員
  • 全試験項目の加筆及び表記の修正
  • 電源ボード、モータ制御ボード、カメラについての追加試験を記述

目次

  1. はじめに
  2. 試験項目
  3. 試験結果

  1. はじめに

  2. 本ドキュメントは、標準部品試験報告書である。
    それぞれの記載場所については、目次の通りである。
  3. 試験項目

  4. 各部品の試験対象、試験項目、担当者、試験終了日をTable 1に示す。 試験内容の詳細および合格基準は MIRS1403 標準ボード試験計画書 を参照。
    試験項目
    試験対象
    試験項目
    担当者
    試験完了日
    備考
    バンパー
    • 外形寸法、穴位置・大きさのチェック
    主担当:古儀
    副担当:新谷
    6/13
    ケーブル
    • 導通試験
    主担当:各自
    副担当:各自
    7/15
    タッチセンサ
    • 導通試験
    • 動作試験
    主担当:古儀
    副担当:部谷
    7/11 ドータボードの試験内に組み込む
    電源ボード
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 動作試験
    主担当:野澤
    副担当:大塚
    7/11 再作成
    ドータボード
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 動作試験
    主担当:古儀
    副担当:部谷
    7/11
    モータ制御ボード
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 動作試験
    主担当:堀水
    副担当:伊藤
    7/22
    超音波センサボード
    • 部品配置確認
    • 導通試験
    • 距離計測試験
    主担当:五十棲
    副担当:新谷
    7/1
    カメラ
    • 数値識別試験
    主担当:野澤
    副担当:新谷
    7/24
  5. 試験結果

    1. バンパー

      1. 外形寸法、穴位置・大きさのチェック

      2. まず、目視で材質を確認した。材質はアクリルであり、仕様通りである。
        次に、ノギスを用いて、外形寸法、穴位置・大きさを確認した。
        ノギスを用いた測定の様子をFig.1,Fig.2に示す。
        寸法と測定結果をFig.3,Fig.4,Fig.5に示す。ただし、Fig.3は中心用、Fig.4,Fig.5は左右用であり同一のものではない。
        測定結果より、仕様を満たしていたので合格とした。
    2. ケーブル

      1. 導通試験

      2. テスターを用いて、各端子の導通状態及び絶縁状態を検査した。
        端子を検査したケーブルの種類、本数をTable 2に示す。
        各部品図
        種類
        本数 備考
        2pinケーブル 2
        2pinケーブル(分岐) 1
        4pinケーブル 5
        12pinケーブル 2
        2-4pinケーブル 1
        3-9pinケーブル 1
        タッチセンサ-3pinケーブル 3
        モータ-2pinケーブル 2
        使用する全ケーブルの導通状態及び絶縁状態が正常であったので合格とした。
    3. 電源ボード

      1. 部品配置確認

      2. 電源ボードに発生した不具合への対処の為、新規電源ボードの作成を行った。
        (詳しくはMIRS1403 電源ボード不具合報告書参照。)
        現在、モーター駆動用スイッチ及び、制御系駆動用スイッチ内部に設置するLEDが未設置である 。
      3. 導通試験

      4. 新規作成した電源ボードは問題解決(詳しくはMIRS1403 電源ボード不具合報告書参照。)
        の為の方法を探る過程で、いくつか半田が剥がれてしまっている箇所があるが
        修復作業を行い、テスターにより導通、非導通を確認したところ、特に問題ないことを確認できた。
        Fig.6に導通チェックシートを示す。テスターで問題がないと確認できたポイントから赤く塗りつぶしていった。
      5. 動作試験

      6. 電源ボードの試験結果
        入力電圧 目標電圧 測定電圧
        (安定化電源使用時)
        負荷をかけた状態での測定値
        (安定化電源使用時)
        測定電圧
        (バッテリー使用時)
        負荷をかけた状態での測定値
        (バッテリー使用時)
        CPU 7.8V 5.0〜5.5V / / 5.4V 5.2V
        MCB 7.8V 6.0〜6.9V 6.6V 6.6V 6.6V 6.6V
        Table3より両出力CH共に、目標の出力電圧に収まっていることがわかる。
        又、5v以下の電圧を入力した場合は、両出力端子共に入力電圧と同じ値が出力された。 以上より、試験結果を合格とする 。

    4. ドータボード、タッチセンサ

      1. 部品配置確認

      2. ドーターボードの実装写真と回路図を見比べた結果端子の種類、向きともに問題なかったので合格とする。
          
      3. 導通試験

      4. 部品配置確認後に テスターを用いて導通、絶縁を確認した、結果は下のパターン図に示す 赤い線は導通すべきところと導通しそれ以外とは絶縁しているというマークである
        その結果二枚とも全て可であったため、二枚のボードの導通試験を合格とする
      5. 動作試験

      6. 試験はMG3S 標準プログラム Ver 2.1、/home/mirs/src/mg3s_std_v2.1/testの試験モジュールtest_ioを使用した 下のチェック表の赤い丸がついているポートは合格、1から8は白線センサで9から12まではタッチセンサを使用して試験した、 まずセンサなしで試験プログラムを実行し全てのポートが1であることが確認できた、その後タッチセンサ、白線センサを接続し接続したポートの値が0になったのを確認し たそのセンサを押すか白紙にあてたらそのポートの値が0から1になったのを確認できたので合格とした。
        すべての動作が正常に行えたのでこのドーターボード2枚の試験を合格とする。
      7. タッチセンサ

      8. ドーターボードが新しくなったため、タッチセンサのつなぎ方を変えた、テスターを使いスイッチを押した後、実際に電流が流れる、場所が切り替わった、 ことを確認しタッチセンサが正常に機能しているか、確認したところ、問題なかったので合格とした。
      9. その他

      10. 導通試験を合格としていたが、試験後一週間の間に、導線のカスがボードに付着して、ボード2のvccとGNDが短絡してしまった。
        今後はボードを動かすごとに絶縁、導通をチェックしていきたい。
  6. モータ制御ボード

    1. 部品配置確認

    2. 製作した2枚のモータ制御ボードと目視にて牛丸先生から配布された実装図の写真を照らし合わせ、正しく実装されていることを確認した。
    3. 導通試験

    4. モータ制御ボード1,2ともに,Vcc端子とGND端子間の絶縁が確認できた。
      モータ制御ボード1にGNDが浮いている箇所があったためはんだを付け足し、導通を確認した。
      電源供給用のコネクタのGND端子と他の全てのGND端子の間の導通も確認した。
      下にモータ制御ボードのパターン図を示す。
      全ての箇所に以上がないことを確認することができた。
    5. 動作試験

    6. プログラムを更新する前はモータ制御ボード1,2とも、正転では駆動値124以上、逆転では駆動値127で回転を確認した。
      ロータリーエンコーダの1つはロータリーエンコーダ値を出力するのを確認した。
      もう1つのロータリーエンコーダはコネクタの差込口が間違っていたので直したところ、ロータリーエンコーダ値を出力するのを確認した。
      プログラムを更新した後、同じような試験をした結果を下に示す。
      更新したことで正の駆動値は広がったが、負の駆動値は-120~-127の間では-127しか回転を確認できなかった。
      モータ制御ボードの試験結果
      モータ駆動値
      モータ -127 -120 -110 -100 -90 -80 -70 -60~60 70 80 90 100 110 120 127
      R × × × × ×
      L × × ×
      ロータリーエンコーダの試験は更新前と同様値が出力されたのを確認した。
      出力画面を下に示す。
  7. 超音波センサボード

    1. 部品配置確認

    2. 超音波センサボードと実装図と比較したところすべての箇所に以上がなかったため合格とする。
    3. 導通試験

    4. 超音波センサボードと回路図、パターン線図を照らし合わせ、テスターを使用しVccとGNDが短絡してないか、各部品の導通、非導通を確認した。
      全ての箇所に以上がないことを確認することができたので導通試験を合格とする。
    5. 距離計測試験

    6. 動作試験の結果を超音波センサチェックシートにまとめる。また作業風景を図に示す。
      子機、親機ともに角度0度のとき距離が20cmか50cmまでの誤差は±5%,50cmから250cm±10%の範囲に収まっている。
      角度を変化させたときの測定結果は-30度から30度では大きな誤差もなく測定することができた。
      親機については±60度では距離が大きくなったときに誤差が大きくなってしまった。これについてはプログラムの作成時に考慮するとし、試験を合格とする。
      子機については-60度から60度の角度で問題なく測定することができたため試験を合格とする。
  8. カメラ

    1. 試験方法

    2. 標準部品試験計画書では計画外であった為、ここに試験方法を記載する。
      試験は、ある適当なダイレクションボード(以下、DB)をカメラで読み込み正常な数値認識を行えるか否かを確認する。
      ここで、正常な数値認識とは、数値の認識結果がDBの上の数値と一致することである。 また、数値認識はカメラとDBとの距離、角度を変えた複数パターンで行う。
      距離については、まず30[cm]の場合を計測し、その後、50[cm]の場合を計測する。以降は、1回前の計測に50[cm]を加算した場合を計測し、距離が200[cm]に到達した時、その角度での試験を完了とする。また、距離が200[cm]に到達する前に、正常な数値認識を行えなくなった場合は、その距離から10[cm]を減算した場合を計測し、それを正常な数値認識を行える距離まで繰り返し、その距離を認識限界距離とする。
      ここで、計測する距離の決定理由を示す。
      まず、30[cm]の場合については、事前にCheeseを用いてカメラの確認をした際に、角度が0[deg]の時に正常な数値認識を行える最小距離であると判断した距離である。そして、そのときの画像がFig.11である。
      次に、50[cm]以降の場合については、電子制御工学実験「4025 OpenCVを用いた画像処理」の実験方法を参考にして決定した。この実験では、同等の性能を持ったカメラを用いた同様な試験を行ったので、実験データが有意である。具体的には、角度が0[deg]の時は50[cm]から50[cm]刻みで距離を加算した場合、200[cm]までの距離において正常な画像認識ができた。このことから、ある角度[deg]での2回目の計測を50[cm]にし、加算値を50[cm]にした。
      また、距離の最大値を200[cm]にした理由は、デモ競技会において予定されているDBとの最大距離が200[cm]であるから、200[cm]以上の距離において数値認識を行うことがないと判断したからである。
      最後に、認識限界距離を10[cm]ごとに計測する理由は、デモ競技会では数値認識の際に必要な距離の精度がさほど高くないと判断した為である。
      角度については、超音波センサと同様の定義をする。
      次に、角度の決定理由を示す。
      角度も、電子制御工学実験「4025 OpenCVを用いた画像処理」の実験方法を参考にして決定した。具体的には、距離を50[cm]に固定した時、角度が0,30[deg]の時は正常な数値認識を行うことができ、角度が60[deg]の時は数値認識を行えなかった。このことから、試験角度を超音波センサと同様に決定した。
      また、試験の合格基準は距離が50[cm]の場合において、角度の絶対値が30[deg]以下の場合に正常な数値認識を行えることとする。
      合格判定に使用しないデータについては、システム開発時に参考にする。

      試験プログラムは、標準プログラムパッケージmg3s_std_v2.1中の関数レファレンスの数字認識(nuber/number_detect.c)を使用する。
      試験プログラムのファイルパスは/home/mirs/mg3s_std_v2.1/testである。ただし、プログラムはあらかじめコンパイルしておいた。
      関数リファレンスは、以下のURIを参照。
      MG3S 標準プログラム 関数レファレンス

      具体的な試験方法を以下に示す。
      1. MIRSを起動し、管理者権限を取得する。
      2. GUIモードに移行する。
      3. Cheeseを起動し、カメラの動作確認およびピントの調整をする。
      4. Cheeseを終了し、試験プログラムを起動し試験を行う。
      注意:カメラが起動し動作し始めるまで時間がかかるので、試験プログラム起動後、距離の入力まで少し間をおく必要がある。
          後、試験プログラム起動後、数値認識が正常に行えるようになるまでの時間はカメラとDBとの距離に反比例する傾向がある。
          ちなみに、実験時のプログラムは連続で10回数値認識を行うことで、この問題を解決していた。
          また、Cheese起動中には競合が発生するため試験を行うことができない。
    3. 試験結果

    4. 試験に、左からそれぞれ4,3の値のDBを使用した。
      試験結果をカメラ試験データに示す。
      試験結果が、試験主担当、副担当の両者の場合において、合格基準「距離が50[cm]の場合において、角度の絶対値が30[deg]以下の場合に正常な数値認識を行える」を満たしているから数値識別試験を合格とする。
    5. 追加試験

    6. デモ競技会では上述の試験とは違い、数字が1個のDBを使用する予定なので、それに対応した試験を行う。
      具体的な試験方法は、上述の試験と同様のDBの右側の数字のみについて数値認識を行う。
      ただし、測定距離は20[cm],30[cm],40[cm]とし、角度は上述の試験から-45[deg],45[deg]を除いたものとする。
      ここで、計測する距離の決定理由を示す。
      数値認識を1個行う場合と2個行う場合では、前者の方が正常な数値認識を行える最小距離が短いと推測できる。よって、上述の試験で正常な数値認識を行うことができない距離を計測することに決定した。
      また、20[cm]の場合については、事前にCheeseを用いてカメラの確認をした際に、角度が0[deg]の時に、数字が1個のDBについて、正常な数値認識を行える最小距離であると判断した距離である。そして、そのときの画像がFig.12である。
      次に、角度の決定理由を示す。
      測定角度から-45[deg],45[deg]を除いた理由は、上述の試験より正常な数値認識を行うこと自体が困難だと判断したからである。
      また、試験の合格基準は特に設けない。カメラの動作の自体の確認は上述の試験で既に合格したからである。
    7. 追加試験結果

    8. 試験に、左からそれぞれ4,3の値のDBを使用した。
      試験結果をカメラ追加試験データに示す。

MIRS1403ドキュメント管理台帳