沼津高専 電子制御工学科 | |||||||
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改訂記録 | |||||||
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版数 | 作成日 | 作成者 | 承認 | 改訂内容 | |||
A01 | 2006.7.10 | 尾崎 | 尾崎 | 初版 |
MIRS0602では、ポスト獲得は次のような手順を用いる。
ポスト獲得動作概要(JPG)
このプロセスにおいて、座標変換を行なうのは「探索位置変換」の処理である。
探索位置補正はMIRS標準プログラムの中心位置補正を用いるため、特に座標変換は行なわない。
この座標変換において、次の2通りの考え方がある。
(1)極座標による座標変換
(2)x-y座標による座標変換
この2つの違いは、ポスト位置の登録方法が極座標によるものか、あるいはx-y座標によるものかによることになる。
ただし、根本的な違いは無い。
(1)極座標による座標変換
これは計算においてMIRS標準プログラムの中心位置補正を応用できると考えられる。
中心位置補正の場合はポスト位置の関係から角度と位置のずれ(移動距離)を求めていたが、この場合は逆に位置のずれを与えた上で、ポスト位置を計算すればよい。
すなわち、標準動作プログラム中心位置補正取り扱い説明書における√(dx^2+dy^2)、δΘを既知のパラメータとして与え、r1'とΘ1'を求め、実際に探索したときのポストの位置(Φ,r)と比較を行なう。誤差の範囲を予め設定しておき、その範囲内ならば同一のポストであると定義すれば、既に獲得したポストを再検知・再獲得に向かうことはなくなるはずである。
これはポストの位置情報を極座標で取得している場合に有効で、獲得時にポストに向かって直線的に移動できるメリットと、探索回数毎に移動する場所も任意の場所に直線で移動できるメリットがある。
デメリットは計算が多少複雑であるため、確実なプログラムを組むのが難しいと予想される点と、ポストへの直線移動によるポスト獲得ができない場合に手詰まりになってしまうこともあることであると考えられる。
(2)x-y座標による座標変換
これはポストの位置情報をx-y座標系で取得する(初期位置から見て水平方向をx軸、垂直方向をy軸と取る)場合に有効であると考えられる。
n度目の探索場所からn+1度目の探索場所には水平あるいは垂直、あるいはその組み合わせにより移動することになるが、これはポスト位置の取得時に極座標→x-y座標への変換が必要ではあるものの、探索位置を変更した場合に、水平方向への移動を凅、垂直方向への移動を凉とすると、既知のポスト(X,Y)を(X+凅,Y+凉)とするだけであるから、位置の座標を変換すること自体は簡単である。
ただし結局MIRS本体の回転による位置情報取得であるから、比較の際にはやはりx-y座標→極座標への変換を用いることになるが、位置情報自体は単純なデータとして扱えるメリットがあり、またポストの位置をx-y座標系で取り扱っている場合、開始位置からの座標変換を行なえば、2回目の競技開始時に直進と直角回転を組み合わせれば開始位置から直接ポスト位置への移動が容易になることも予想できる。
いずれの場合もMIRS本体に高めの回転精度、直進精度を要求されるが、2箇所以上の場所からの探索により、未検出のポストが発生することを防げるはずである。
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