超音波センサについて
(1)超音波の性質
- 超音波は音であるから常温の空気中を約340[m/s]という速度で伝播する。従って、音は1[cm]距離を約28[μsec]だけの時間をかけて進む。すなわち超音波を発射してから物体に反射して戻ってくる迄の時間を測定すれば、超音波の送受波器から物体までの距離を知ることができる。(fig.1 )超音波を発射してから、反射はが検出されるまでの時間をTμsecとすると、壁までの距離dは
d = 0.5Tx340x0.001=0.17xT [ mm ] で計算された。
- 温度の影響に対して空気中の音波伝搬速度vは簡易的に次式で表される。
v = 331.5+0.607 t [ m/s ] t: 周囲温度 [℃]
つまり、周囲温度によって音速が変化するので物体迄の距離を
常に精度よく測定するには温度補正が必要となる。
- 硬い物(金属、木材、コンクリート、ガラス、ゴム、紙など)は超音波をほぼ100%反射するのでこれらの物体の有無は十分検知することが出来るが、布、グラスウール、綿、の柔らかくて空気を含んでいる物体は超音波を吸収するため物体の有無を検知し辛い。
- 物体の表面の起伏が大きい場合超音波が乱反射するため検知
しにくいことがあるので、注意が必要である。
- 減衰質について超音波は距離が長くなるほど減衰している。また図1に示すように音波周波数が高くなる程減衰率が大きくなって到達距離が短くなる。通常周波数約100[KHz]では最大1〜2[m]検知可能距離となる。超音波では技術的にいえば1000[MHz]ぐらい迄発振可能となってきた。
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