I/O subボードです
     I/O subボードについて説明しま〜す
I/OSUBボードは、超音波センサ回路、PWM回路、赤外線センサ回路の3つの回路を搭載した回路です。


       機能と性能についてなの 
    ・超音波センサ回路
超音波センサ回路の機能は大きく分けて、トリガが送られて来ると周波数40[kHz]の矩形波を
0.4[ms]の間、送信回路に出力する機能と、受信信号を受け取ると、割り込み要求信号をMPU
に送る機能の二つがある。また、正しく距離計測を行うために、回りこみ波を無視する機能も
備え付けられている。距離計測はタイマのカウンタ値を読む事で行う。このタイマはトリガを
受け取ってから受信を感知するまでの間回し続けるのでカウンタ値と音速より障害物迄の距離
を知ることができる。
I/O subボードの超音波の回路図なの
超音波の子ボードの回路図なの
 
距離の計測に用いるカウンタはPITに内蔵されているタイマを利用している。タイマのクロッ
ク周波数は8×106/32[Hz]であるので、障害物までの距離Lは
L=Count×(8×106/32)−1  ×v×(1/2)

* L:距離 v:音速 Count:カウント値
で与えられる。最後の1/2は、超音波が障害物までの距離を往復するので、そのことを考慮して
付け加えた。しかしながら、音速vは一定値ではなく、周囲の温度で変化するため、この方法では
ある程度の誤差は覚悟しなければならない。また他にも動作の安定のためにタイマICのかわりに
PLD内蔵のカウンタでワンショットを作り出すようにした。回り込み波を除去する為に従来の比
較回路に加えて一定時間受信を完全に無視する機能をつけた。この回路は、発振回路、ワンショッ
ト回路、比較回路の他にも、タイマ制御部、基準電圧発生部など様々な回路が複雑に組み合わさっ
ているんです。

(1)発振回路
 この回路はコンデンサの放電を利用し、ゲートと組み合わせて構成した簡単な発振回路である。
超音波センサ回路のメインクロックともなる重要な回路だがこの方法で正確に40[kHz]の周波数を
作り出すことは難しい。また、ICにCMOSを使用しているので、回路自体がデリケートなこと
コンデンサの放電を利用しているので、少しの状況の変化(接触や、端子の先のRの値)によって
発振したりしなかったりと言うこともある。中央の抵抗値によって周波数が変化するので、最初は
可変抵抗で抵抗値を変化させながらオシロスコープで、周波数を調べ丁度40[kHz]の周波数を示し
た時、その時の可変抵抗の抵抗値にできるだけ近い値(約5.6kΩ)を持つ抵抗を付けた。

(2)ワンショット回路
 ワンショット回路は、64進カウンタと制御回路で、構成されており、PLDを2つ使っている。
この回路から、トリガ一回毎に、ガードパルス、タイミングパルス、送信用ワンショットを一回づ
つ出力する。送信用ワンショットとCLKとのANDをとって幅0.4[ms]、周波数約40[kHz]のパル
スを送受信回路に出力してます。

(3)タイマ制御部
 PIT内部のタイマを動かしたり、止めたりする部分です。タイマのカウントはトリガが送られて
来てから、受信又はタイマのオーバーフローが起こるまでの間行われる。この制御はRS−FFで行
い、タイマのスタート信号のON/OFF制御をする。PIT内蔵のタイマは、設定によりいろいろ
選べるが、この回路ではオーバーフローを検出できる「Device.Watchdog」と言うタイマを選んでみました。

(4)比較回路
 比較回路では主にノイズの除去と回り込み波による影響の無視を行う。受信回路から送られて来た
受信波と、基準電圧をコンパレータで比較し、基準電圧より低い電圧の信号を除去する。また回りこ
み波の除去については送信してから、一定時間基準電圧のレベルを上げる事で対処する。この時間は
タイミングパルスによって決められる。

(5)基準電圧発生部
 超音波は波の性質を持っているため、スピーカから送信された超音波が、直接マイクで受信されて
しまう。このため、障害物からの距離に関係なく、同じタイミングで受信が起きる事になる。回り込
み波を受信する時間さえわかっているなら、その間だけ基準電圧を5Vに引き上げれば、回り込み波
による影響をコンパレータによって、打ち消す事が出来る。この基準電圧発生部は、コンデンサの放
電を利用して、タイミングパルスから基準電圧を作り出す部分である。
  
(6)マルチプレクサ(MX)
 搭載されている4対のセンサの内、一度に距離計測が出来るのは1対だけである。計測を行うとき
には4対の内1対を選ばなければならない。マルチプレクサは、コネクタを通じて4つの送受信回路
と直結しており、PITから送られてくるセンサ選択信号により、使用する1対のセンサを選択する。
センサにはそれぞれ0から3まで番号がつけられていて、センサ選択信号もそれに対応して00から
11迄の2ビットの信号より成り立っている。

    ・PWM回路
 この回路は、モータを制御する信号であるPWM信号を作り出し、方向データと共に出力する回路で
ある。速度データとカウンタのカウント値との比較によりPWM信号を形成している。この信号のDuty
比は、速度データで128段階に変化させています。
I/O subボードのPWMの回路図なの
    ・赤外線センサ回路
  赤外線センサ回路は、赤外線センサ信号処理回路と外部回路である赤外線周辺回路から成る。この回
路は、赤外線周辺回路から送られてくるHigh level もしくは Low levelの信号を処理し、信号に状態変
化がおきた時に、割り込み要求信号をMPUに送る機能を有する。またそのときの各受光素子の状態は後
述のレジスタを読むことにより得る。
I/O subボードの赤外線の回路図なの
赤外線の子ボードの回路図なの
I/OSUBボードに搭載されているこの信号処理部は主に周辺回路からの赤外線信号の同期をとる信号同期部
と68230に割込み要求をする割込み信号発生部からなる。信号同期部は74LS574が3個割込み発生部は74LS688,
74LS00各1個ずつで構成しています。
       I/O subボードのインターフェイス
CN1についてなの
CN3についてなの
CN4についてなの
CN5についてなの
      〜製作してわたしたちが考えたこと〜
   わたしたちMIRS9505えれきがI/O subボードを製作しているときに考えて、次は絶対に気をつけるぞって
 思ったこと。その1、スルーホールは絶対に見逃さない、しかも丁寧に作るべき。これがうまくできていな
 かったせいではんだブリッジがいくつかできちゃってたいへんだったから。その2、回路図にはかかれてい
 ない部分でも怪しいぞって部分には、バイパスコンデンサをつけること。これでだいぶノイズが減りました。
 その3、パターン図のGND、電源のパターンが細いからノイズがのりやすくなっちゃてるから、GNDを
 強化しましょうってこと。その4、超音波回路の増幅器が弱いので、増幅器をもう一段ふやしましょうって
 こと。これで信号がとりやすくなります。その5、コネクタの向きに気をつけること。ストレート型とアン
 グル型では1pinの場所が逆です。これくらい気をつければ大丈夫。I/O subボードは動作すると思うよ。
えれきの表紙にもどる?はい!