1.モータの制御（１）

　ここでは初歩的なプログラムの作成について触れ、それによりプログラム作成の流れを学びます。ここで作成するプログラムはロボットが４秒間前進してから、４秒間後退して止まるといった初歩的なものとします。

1.ロボットの作成

ロボットは駆動力にモーターを左右ひとつずつ使用したものとします
例として今回はＲＩＳ２.０付属マニュアル記載のローヴァーボットを用います

2.プラグラムの作成

次のプログラムを作成してください。エディタはメモ帳やviなどで結構です。ここでは作成ファイル名をfirst_program.cとします。このプログラムを先ほど作成したディレクトリ（ここでは brickos）にセーブして下さい。
作成したプログラムfirst_program.c

#include <dmotor.h>
#include <unistd.h>

int main(int argc, char *argv[]) {
	motor_a_speed(MAX_SPEED);
	motor_c_speed(MAX_SPEED);
	motor_a_dir(fwd);
	motor_c_dir(fwd);
	sleep(4);

	motor_a_dir(rev);
	motor_c_dir(rev);
	sleep(4);

	motor_a_dir(brake);
	motor_c_dir(brake);
	return 0;
}

プログラムの解説をしていきましょう。
motor_a_speed(MAX_SPEED), motor_c_speed(MAX_SPEED)
この文はRCXの出力ポートA(C)のモータを速度（スピード）指定する命令です。今回は速度を"MAX_SPEED"としたのでモータが最大の速度で回転します。
motor_a_dir(), motor_c_dir()
この文はRCXの出力ポートA(C)のモータの回転方向を指定する命令です。引数を"fwd"とすれば正回転。"rev"とすれば逆回転。"brake"とすれば回転停止、固定されます。
これらモーターのAPIが記述されているのが"dmotor.h"です。
また、『unistd.h』にはsleep()が記述されています。

3.プラグラムのコンパイルと実行

「Linux/Windows 環境での brickOS アプリケーションの開発」で編集した Makefile の PROGRAM 行に、 first_program.lx を加えます。

PROGRAMS=helloworld.lx first_program.lx
いよいよコンパイルです。デモプログラムの実行時と同様 make を実行します。

$ make

Errorが出ずに無事コンパイルできましたか？ ls して、 first_program.lx が出来ていれば OK です。

$ ls
Makefile first_program.c first_program.lx helloworld.c helloworld.lx
作成したファイルを RCX にアップロードします。first_program.lx を RCX にアップロードしてください。RCX の電源を ON にして、以下のコマンドをタイプします。

$ dll first_program.lx
dll というコマンドないというようなメッセージが出た場合は、「Linux/Winodws 環境での brickOS アプリケーションの開発」（Linux編、Windows編）で行った環境設定が有効になっているか再度確認して下さい。
RCXの緑の Run ボタンを押してください。期待した様に動作しましたか？

4. まとめ

　この章ではbrickOSで最初のプログラムを書きました。また、プログラムのコンパイル方法を学習しました。プログラムがC言語なので、少しC言語プログラミングの経験があれば理解しやすいと思います。他にもモーター制御のAPIについても簡単に触れました。詳しいAPI(Apprication Program Inerface)の解説はあとでもう一度詳しく説明します。

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