FreeBSD ハンドブック
: アプリケーションのインストール : ports コレクション
: なぜ ports コレクションを作ったのか?
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4.1. なぜ ports コレクションを作ったのか?
FreeBSD の基本システムは, 非常に多くのツールやユーティリティから
構成されています. しかし, よく使われるプログラムのうち多くのものが,
この基本システムには含まれていません. その理由は:-
- 「私は x と y と z のプログラムがシステムにないと生きていけない」と
いう類のプログラム (例えば Lisp ベースのエディタや DOS フロッピーを扱うための
mtools など) は, 人によって全然違うから. (Emacs に我慢ならないという人や,
DOS フロッピーをまったく使わないという人も大勢いるのです. そういう人は
Emacs や mtools が基本システムに含まれていなくても何の問題もないでしょう.)
- 基本システムに組み込むには特殊すぎるから. (CAD やデータベースなど)
- 「時間があったら, ちょっと見てみようかな」というような類の,
それがシステムに含まれていないことが致命的とは言えないプログラムだから.
(おそらく, 何らかの言語などでしょう.)
- お楽しみのためのプログラムは, FreeBSD のような真面目な
オペレーティングシステムといっしょに配布するべきではないから. ;-)
- たくさんのプログラムを基本システムに組み込んだとしても, もっともっと
組み込みたいという要求が出てくるので, どこかで制限を引かなくてはならないため.
(そうしなければ FreeBSD の配布物は, とてつもなく膨大になってしまうでしょう.)
すべての人が自分のお気に入りのプログラムを手作業で移植しなければ
ならないとしたら, (途方もない膨大な作業の繰り返しをさておいたとしても)
それは明らかに不合理な話です.
そこで, FreeBSD プロジェクトでは, 標準のツールを使って移植のプロセスを
自動化する巧妙な方法を考え出しました.
なお, これは単純ながら非常に柔軟なツールを組み合わせることで,
非常に強力な働きをさせるという「Unix 流」の作業の優れた実例です.
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Updated May 23, 1997