沼津高専 電子制御工学科
MIRS9905基本設計書
MIRS9905-DSGN-0002
 
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 H12.2.3 山下 八窪 初版
A02 H12.4.25 河井 八窪 MIRS変更に伴うエレクトロニクス部の改訂
A03 H12.4.26 山下 八窪 MIRS変更に伴う動作規定及びソフトウェア部の改訂
A04 H12.4.26 山下 八窪 MIRS変更に伴う動作規定及びソフトウェア部の改訂
A05 H12.4.28 山下 八窪 タスク構成図の改訂
A06 H12.4.28 保坂 八窪 エレクトロニクス回路ブロック図の改訂

目次

  1. はじめに
  2. システム概要
  3. 諸元
    1.  
    2. 外観
    3. 機能性能
  4. システムの動作規定
  5. ハードウェア構成
    1. システム構成ツリー
    2. エレクトロニクス回路構成/機能
    3. エレクトロニクス回路基板外形
    4. 保守交換単位
    5. ソフトウェアビジビリティ
  6. ソフトウェア構成
    1. 動作モード
    2. リアルタイムモニタ
    3. タスク構成/機能
    4. マンマシンインターフェイス
    5. 試験機能
  7. システム試験
    1. システム試験概要
    2. 試験内容

 

  1. はじめに
  2. 本仕様書はMIRS99競技規定に基づきチームMIRS9905の作成する自立型小型知能ロボットの基本仕様を記述する。

  3. システム概要
  4. ハードウェア

    MIRS9905システムのハードウェアは標準MIRSに準ずる構成を有するが、MIRS9905固有の機能を実現するためにいくつかの変更点がある。以下、標準MIRSと異なる点のみ述べる。

    ソフトウェア

    ソフトウェアは複数のイベントドリブン型のタスクからなり、割り込みおよびタスクの管理はリアルタイムモニタMIRX68Kを用いて実現する。

    システムの動作

    MIRS9905システムは、一回目の競技時にあらかじめ定められたルート(図2参照)に従って競技場の中心を直進しその際に左右の超音波センサ及び赤外線センサでポストの位置を記憶しマップを作成するそして直進終了後定められたルートにしたがってポストを獲得する。2回目の競技では、開始時に1回目の競技で得たマップ情報をもとに軌道を決定、軌道をトレースしながらポストを獲得する。
     

  5. 諸元
    1. 外観
       
      3D外観図

       図1に本MIRSの外観を示す。

      図1.MIRS9905外観図
       (Tgif Format(現在作成中)PostScript)

    2. 機能性能
      • 外形:縦横29[cm]×29[cm]、高さ24[cm]以内に収まること。
      • 走行性能
      • 最高速度:1[m/sec]
        最小回転半径:3[cm]以内
        ライントレース精度:
          1[m]の直線をトレースしたとき移動中の左右のぶれが±5[cm]以内であること。目的地点での停止位置が半径5[cm]以内の円内にあること。
         
      • 超音波測距センサ性能
      • 滑らかな平面および直径20cmの円筒側壁と正対した状態で
        測定範囲:0.2[m]以下〜1.0[m]以上
        測定誤差:5[cm]以内
         
      • 赤外光検出センサ性能
        • 競技規定のポストが発光する赤外線の正面40cm以内に接近したときこの赤外線を検出できること。
         
      • 側面および後方ワイヤ型タッチセンサ
        • ワイヤが取り付けられたマイクロスイッチの接点のON/OFFで接触を検出する。パーソナルコンピュータのキーボードを押下する程度の圧力で接触を感知できること。
         
      • 前面バンパ型タッチセンサ
        • バンパの形状は外形図を参照すること。バンパーはマシンに対して前後方向に移動可能とし、通常はばねにより前方に押し出されている。可動ストロークは1cm程度とする。バンパを押し込むのに必要な圧力は上記と同程度とする。バンパ押下の検出にはマイクロスイッチを用い、ストローク内の5mm以上押下されたときに検出する。
         
      • マンマシンインタフェース
        • 表示機能:
          ソフトウェアから自由に表示内容を設定できる4桁の7segLEDを有する。
          入力機能:
          4bitのロータリDIPスイッチと押しボタンスイッチを一つ有する。スイッチの状態はソフトウェアから読むことができる。また、押しボタンスイッチの押下時ソフトウェアに対し割り込みを発生することができる。
      • 制御回路

      • 電源制御回路と以外は標準MIRSの回路を使用する。主要回路基板は5スロットのVMEラックに搭載され、VMEバスにより接続される。標準MIRSの回路基板の機能性能は下記のMIRSデータベースを参照すること。  
      • 電源制御機能

      • 制御回路用の電源とモータ駆動用の電源は完全に分離されていなければならない。電源は以下のスイッチによりコントロールされる。
          メインスイッチ(ロック型):
          制御回路系とモータ系すべての電源を切断/投入する。
          スタートスイッチ(ノンロック型):
          モータ系の電源を投入する。モータ系の電源投入状態はソフトウェアから読み出すことができる。
          強制停止スイッチ(ノンロック型):
          モータ系の電源を切断する。
      • 電源

      • 下記電池を制御回路用とモータ駆動用にそれぞれ1個づつ計2個使用する。
        • 公称電圧:7.2[V]
        • 容量:1700[mAh]以上
        • 種別:NiCd電池

  6. システムの動作規定
    1.  MIRS9905システムは、一回目の競技時にあらかじめ定められたルート(図2参照)に従い競技場を周る。その間、超音波センサで自機から離れた位置のポスト、タッチセンサでルート上のポストの発見を行う、その際にポスト位置のマップを作成するただしタッチセンサで見つけた場合はそのまま獲得行動に移る。

    2.  両センサが壁以外に反応したときをポスト発見とみなす。ポスト発見の後、ポストが自機から離れているならばそれに近づく。近づくときは前面の超音波センサで目標のポストを捕らえながら近づく。ポストに接触した状態になった後、前方2つのタッチセンサを用いて、ポストに対して自機が垂直に向くように向きを変える。向きの変え方はいったん後退し、もう一度接触し前面のタッチセンサ両方が反応するようになればポストに垂直になったとする。ポストに垂直になった後、ポストの周りをロータリエンコーダの値を頼りに超音波センサで計測しながら一定の間隔を置いて回る。その間、ポスト側の赤外線センサが赤外線に反応したらそこにスイッチがあるとみなし、自機の向きををポストに向けて前進。タッチセンサが反応し、赤外線が消えたらポストを獲得したとみなす。

    3.  ポストの位置とスイッチの位置をマップに保存した後にルートへの復帰を行う。タッチセンサでポストを発見した時に、そのポストがすでに獲得済みであるなら回避行動を取る。回避行動は、回避したいポストをよけるようにルートを一部修正することで行う。ルートの修正は、ルートの進行方向に対して垂直の向きにルートの一部をスライドさせる。

    4.  2回目の競技では、開始時に1回目の競技で作成したマップをもとに、スイッチの取り付け位置も考慮した最短軌道を計算し、その軌道に沿って移動しながらポストを獲得する。軌道のトレースは基本的にロータリエンコーダを使って自己位置を確認しながら行う。そのため、自己位置のずれを生ずる前進後退の切り替えや壁やポストとの接触が極力少なくなるように軌道を決定する。また、ポストのスイッチ押下時にタイヤの滑りが少なくなるように、できるだけ軟らかくスイッチを押すように制御する。スイッチの押し方に関して、タッチセンサが反応してしまった時は軌道ミスとして一回目と同様にして獲得。赤外線センサが目的の赤外線に反応したときは前面の赤外線センサで目的の赤外線を捕らえながらポストへ近づいていく。タッチセンサがポストとの接触を感知し赤外線センサで赤外線の消灯を確認したらポストを獲得したとする。ポスト獲得後、残りのポスト獲得に向かう。

    図2 ルート概要図

  7. ハードウェア
    1. システム構成ツリー

    2.  下記にシステムの構成を示す。

    3. エレクトロニクス回路構成/機能

    4. 図3.MIRS9905エレクトロニクス回路ブロック
      各部の機能
      1. CPU部
         CPUボードに搭載
        • CPU:MC68HC000 クロック : 12.5MHz
        • CPU部の有する機能 時計機能 Real-time Clock:12/24時間時計、曜日カウンター、アラーム、タイマ割り込みが行える ハードウェア監視機能 Watchdog:400msecごとに信号が送られてこないと、異常が発生したとしてシステムリセットを行う。
        • インターフェースについて
           CPUボード − MMIボード
          • 信号の論理仕様:
            IN ―4ビットディップロータリースイッチ,テスト信号,Handshake1,4(H1はH2の信号をインバータに通したもの、H4は押しボタンスイッチの信号)
            OUT ―7seg.LEDdata,7seg.LED選択,Red-LED,Green-LED,テスト信号,Handshake(デコーダのデータラッチのタイミング用)
          • コネクタ形状:40ピンパラレルポート
          • ピンアサイン:詳細設計書参照(以下同様)

      2. 汎用入出力制御(PI/T)部
         I/Oボード(IPーDig.48)に搭載
        • PI/T(Parallel Interface/Timer)の有する機能
           割込み要求端子を開放して(JP1により割り込みレベル選択可、オートベクタ割り込み)、多様なモードでのI/Oコントロールを可能としている。
           PI/Tは内部にTimerを持っており、24bitのダウンカウンタを含んでいる。これによりタイマ割り込みが可能。また設定周期の方形波を出力できる機能も持つ。

      3. ロータリーエンコーダ制御部
         ロリーターエンコーダボードに搭載
        • ロータリーエンコーダ制御部の機能について
          ロータリーエンコーダ信号処理回路はロータリーエンコーダ接続回路とカウンタ回路、カウンタリセット回路から成り、 ロータリーエンコーダの2相の信号から回転数と回転方向を測定し、CPUの命令にしたがってデータの出力をおこなう。
        • インターフェースについて
           ロータリーエンコーダボード − I/Oボード
          • 信号の論理仕様:
            IN ―clock(8MHz),バイトリセット,Read・Write Select,ID PROM Select,Memory R,W Cycle信号, Interrupt Cycle信号,I/O Cycle信号,Address,high level入力
            OUT ―Interrupt信号,Acknowledge
          • コネクタ形状:50ピンコネクタ

      4. タッチセンサ制御部
         ロータリーエンコーダボード,TSボードに搭載
        • タッチセンサ制御部の有する機能
           ロータリーエンコーダボードのタッチセンサ信号処理回路は、チャタリング防止回路と割り込み信号発生回路、タッチセンサステータス出力回路、割り込みVECTOR発生回路から成り、タッチセンサの信号からスイッチ割り込みの割り込み要求をおこなう。 また、TSボードにより3ビットの信号で7個のタッチセンサを制御する。
        • インターフェースについて
           ロータリーエンコーダボード − I/Oボード
            ロータリーエンコーダ制御部参照
           ロータリーエンコーダボード − TSボード,ロータリーエンコーダ
          • 信号の論理仕様:
            IN ―タッチセンサ信号×3,ロータリーエンコーダa,b相信号
          • コネクタ形状:5ピンコネクタ

      5. 赤外線センサ制御部
         I/Osubボードに搭載
        • 赤外線センサ制御部の有する機能
           赤外線センサ回路は、信号同期部および68230に割り込み要求をする割り込み信号発生部から成り、赤外線周辺回路から送られてくるHigh levelもしくはLow levelの信号を処理し信号に変化が起きたときに、割り込み要求信号をMPUに送る機能を持つ。
        • インターフェースについて
           I/Osubボード − I/Oボード
          • 信号の論理仕様: IN ―PWM方向データ,超音波センサ選択信号,赤外線信号,超音波割込み要求信号,割込み要求信号,アンダーフロー信号
            OUT ―PWM方向データ,速度データ,カウンタのclock,アンダーフロー信号,センサ選択信号,超音波送信トリガ,超音波カウンタスタート,割り込み許可信号
          • コネクタ形状:コネクタ PS-50BD2-1

      6. 超音波センサ制御部
         I/Osubボードに搭載
        • 超音波センサ制御部の有する機能
           超音波センサ回路は、発振回路、ワンショット回路、タイマ制御部、比較回路、基準電圧発生部、マルチプレクサから成り、 トリガが送られて来ると周波数40[kHz]の矩形波を0.4[ms]の間、送信回路に出力する機能と、受信信号を受け取ると、割り込み要求信号をMPUに送る機能の二つがある。また、回り込み波を無視する機能も有する。
        • インターフェースについて
           I/Osubボード − I/Oボード
            赤外線センサ制御部参照

      7. PWM制御部
         I/Osubボードに搭載
        • PWM制御部の有する機能
           PWM回路は、カウンタ部および比較回路から成り、モータを制御する信号であるPWM信号を作り出し、方向データとともに出力する回路である。
        • インターフェースについて
           I/Osubボード − I/Oボード
            赤外線センサ制御部参照

      8. モーター制御部
         MPCボードに搭載
        • モーター制御部の有する機能
           モーター制御回路はD/A変換部、電圧極性変換部から成り、PWM回路から送られるPWM信号を実際にモータを駆動するアナログ信号に変換する機能及び 方向データによりモータにかける電圧の極性を変化させる機能を持つ
        • インターフェースについて
           MPCボード − I/Osubボード
          • 信号の論理仕様:
            IN ―左右方向信号,左右PWM信号
          • コネクタ形状:5ピンコネクタ
           MPCボード ― PDボード
          • 電気的仕様:
            IN ―7.2Vの電圧を持つ電力
          • コネクタ形状:2ピンコネクタ

      9. マンマシンインターフェース部
         MMIボードに搭載
        • マンマシンインターフェース部の有する機能
           マンマシンインターフェース回路は、パルス点灯発生回路、桁選択回路、LED駆動回路、4ビットディップロータリスイッチ信号処理回路、データラッチ及びデータ処理回路、チャタリング防止回路から成り、 CPUと人との間に入り情報交換の手助けをおこなう機能を有する。
        • インターフェースについて
           MMIボード − CPUボード
            CPU部参照
           MMIメイン − MMIフロント
          • 信号の論理仕様:
            IN ―押しボタンスイッチ信号,3ピンコネクタ,4ビットディップスイッチ
            OUT ―Green-LED信号,Red-LED信号,7seg.LED信号
          • コネクタ形状:60ピンコネクタ

           PDボード − MMIボード
          • 電気的仕様:
            OUT ―5V(スタートから強制停止スイッチが押されるまで出力)
          • コネクタ形状:3ピンコネクタ

      10. 入出力制御部(DIPC310)
         I/Oボードに搭載
        • 入出力制御部の有する機能
           インプット/アウトプット、メモリ、割り込みの働きを持つ。ボード上でのバッテリーによるバックアップが可能である。
      11. 電圧出力制御部
         電源ボードに搭載
        • 電圧出力制御部の機能について
           電源ボードは、 各ボードの電源として+5Vの電圧を出力する機能、RS−232Cのための±12Vの電圧を出力する機能、バッテリによって供給される7.2Vの電圧を6Vに落としてモータにかける機能を有する。
        • インターフェースについて
           PDボード − 各ボード
          • 電気的仕様: OUT ―+12V(MPU,センサ系の電源),+5V,-12V
          • コネクタ形状:4ピンコネクタ

    5. エレクトロニクス回路基板外形
    6. エレクトロニクス回路基板についてはMIRS9905の設計方針にのっとり以下に従う。
      1. 下記基板についてはVMEハーフハイト基板仕様(国際標準)に従うものとする。
        • CPUボード(VSBC1)
        • IOボード(VIPC310)
        • IOSubボード
        • マンマシンインターフェイスボード

      2. 下記基板についてはIOボード(VIPC310)Industry Pack仕様に従うものとする。
        • IPボード(IPDigital48)

      3. 下記基板については標準MIRS基板仕様に従うものとする。
        詳細については下記のファイルを参照

      4. タッチセンサボード
         MIRS9905のシステム設計に基づき、MIRS9905独自に設計する。
        (詳細についてはエレクトロニクス詳細設計書(現在作成中)参照)

      5. ロータリーエンコーダボード
        標準MIRSのロータリーエンコーダボードをMIRS9905のタッチセンサボード仕様に変更する。
        (詳細についてはエレクトロニクス詳細設計書(現在作成中)参照)

      6. 緊急停止装置
         MIRS97以前に使用していた勝敗判定装置をベースに設計する。
        (詳細についてはエレクトロニクス詳細設計書(現在作成中)参照)

    7. MIRS9905保守交換単位
    8. No.部品名称機能要する時間(min)必要数
      1シャーシフレームMIRS本体を衝撃から守る10
      1
      2モーター供給電力に応じて回転しMIRSの移動を行う5
      2
      3可逆モータパワー変換ボードPWM信号をアナログ信号に変換する10
      1
      4タッチセンサボードタッチセンサの状態をロータリーエンコーダボードに伝える12
      1
      5タッチセンサ機構部障害物の有無を感知する12
      7
      6緊急停止装置電源を遮断しMIRSの緊急停止を行う12
      1
      7VMEラック各ボードをVMEバスでつなぐ21
      1
      8MPUボードCPU・メモリ・ROM等を搭載15
      1
      9I/OボードIPボード・メモリ・ロータリーエンコーダーボードを搭載13
      1
      10IPDigital48ボードPI/Tを2個実装13
      1
      11ロータリーエンコーダボードMIRSの相対的な現在位置をカウントし、CPUの要求に応じて送る13
      1
      12I/Osubボード超音波センサ・赤外線センサ・PWM回路等を搭載20
      1
      13マンマシンインターフェイスボードLEDにより人とMIRSの情報交換を行う22
      1
      14Power DistributorMIRSの強制停止をスイッチにより行う12
      1
      15電源制御基板各回路に電力を供給する18
      1
      16超音波センサボード超音波センサ回路を搭載15
      1
      17赤外線センサボード赤外線センサ回路を搭載15
      1
      18電池ホルダ電池をつなぐ5
      2
      19電池必要電力の供給5
      2
      20タイヤモータの回転に応じて回転する5
      2
      21ケーブル・コネクタ各ボードをつなげる7
      22ネジ類各ボードを留める3

    9. ソフトウェアビジビリティ
    10.  本システムのソフトウェアビジビリティは標準MIRSソフトウェアビジビリティ(現在作成中)の仕様と同一である。但し、各センサの位置とIOポートアドレスの対応は下表による。(超音波センサに関しては番号(選択信号2bit)のみ)

  8. ソフトウェア構成
    1. 動作モード

    2. 図4.状態遷移図
      (Tgif Format(現在作成中),PostScript)


      各信号の説明

      @電源投入後、スタートスイッチが押下されたら@になる。

      A初期化モードでの諸設定が終了したらポスト探索移動モードへ移る。(諸設定は、モードの定義を参照)

      Bタッチセンサによってポスト(ルート上のもの)を発見、獲得すべきでないと判定されたら回避行動へ移る。(回避行動は図5参照)

      C回避行動が終了し、ルート上に戻ったら、探索・移動を再開する。

      Dタッチセンサによってポスト(ルート上のもの)を発見、獲得すべきと判定されたらポスト獲得モード2へ。

      Eポスト獲得を確認し、ルート上に戻ったら再び探索・移動モードへ。

      F超音波センサによってポストを発見、獲得すべきと判定されたら接近モードへ移る。

      Gタッチセンサに反応があったら、ポスト獲得モード1へ。

      Hポスト獲得を確認し、ルート上に戻ったら探索・移動再開する。


      図5.回避行動図

      各モードの定義

      (1)は一回目,(2)は二回目の競技のモードを表す。

    3. リアルタイムモニタ

    4. MIRS用に開発されたMIRX68Kを使用する。
      MIRX68K user's manual
    5. タスク構成/機能

    6. 図6.タスク構成図
      (Tgif Format(現在作成中)PostScript)


      1. 低レベルタスク :主に、高レベルタスクからハードウェアのコントロールのために起動される。
        • task00:マンマシンインタフェースタスク

        • BB(タスク間情報の受け渡しに用いる掲示板)に書かれているセンサ情報やシステムの状態をLEDに表示する。またDIPスイッチの状態をBBにに書き込む。このタスクはタイマにより一定時間ごとに起動される。  
        •  task01:超音波センサタスク

        • 4つの超音波を順に動作させ距離情報をBBに書き込む。このタスクは電源投入時に起動され、常時測定を行っている。超音波発信したのち、タスクは開放され割り込み待ちになる。
          注)超音波受信もしくはタイムアウトにより再起動され距離を計算する。したがって常時計測を行っていてもこのタスクがCPUを占有することはない。
        • task02:自己位置検出タスク

        • 一定時間ごとに起動され、ロータリエンコーダの値から自己位置のx、y座標と姿勢角をBBに書き込む。
        • task03:赤外線センサタスク

        • 赤外線センサ割り込みが入るごとに、センサ状態を読み取りBBに書き込む。
        • task04:PWMモータ駆動タスク

        • タスク起動時に受け渡される引数によって指定される左右車輪の速度データをPWM回路に書き込む。
      2. 高レベルタスク
        • task06:自己位置修正タスク

        • 自己位置をルート情報と照らし合わせ、自己位置の修正を行う。このタスクは、軌道トレースタスクにより定期的に起動される。
        • task07:回避タスク

        • 回避のためのルート修正を行う。このタスクは、軌道トレースタスクにより起動される。起動タイミングは、タッチセンサがすでに獲得済みのポストに反応したとき。
        • task08:軌道トレースタスク

        • 前もって記録させておいたルートをエンコーダの値や超音波センサを使いトレースする。このタスクはメインタスクから起動される。各種高レベルタスクの起動を行う。
        • task09:試験走行タスク

        • 試験走行用のタスク。各種試験を行うもの。試験内容はシステム試験仕様書による。このタスクはメインタスクから起動される。
        • task10:位置復帰タスク

        • ポスト獲得後に元のルートにエンコーダの値や超音波センサを使い定められたルートまで戻る。このタスクはポスト獲得のための行動終了後、元のルートへ戻るときに起動トレースタスクにより起動される。  
        • task11:ポスト獲得タスク

        • 自分の向きをポストに垂直にし、その後90度回転する。エンコーダ値を使いポールの周りを回転しつつ、赤外線センサでスイッチの位置を確認する。スイッチ発見後90度回転して前進してポストに当たる。超音波で発見した離れた位置にあるポストを獲得するために、そのポストまで近づく動作も行う。このタスクは、軌道トレースタスクからポスト獲得を行うときに呼び出される。
      3. メインタスク
        •  
        • task05:行動計画タスク

        • mirs本体の行動を決定する。一回目の競技では、開始時にルート情報を修正保存を行う。二回目で使用する軌道の決定を行う。状態遷移図(表)のとおりに動作させる。
    7. マンマシンインターフェース

    8. マンマシンインタフェースとして以下の機能を具備すること。
    9. 試験機能

    10. 下記の試験機能を有する。

  9. システム試験
    1. システム試験概要
      システム試験はシステムの組立が完了した段階で、基本設計書の内容に適合しているかどうかを試験する。システム試験を実施する際には、各サブシステムで規定されるサブシステム試験に合格していなければならない。 試験は以下の項目について行われる。
      • 外形試験
      • センサ機能試験
      • 規定走行試験
      • 競技プログラム試験
    2. 試験内容

    3. MIRS9905試験仕様書(現在作成中)
      関連文書