旧モータ3633と新モータ380にMIRS機体を想定した負荷を与えて動作させ、電圧に対する電流の振る舞いを観察すると同時にその負荷で軸を回転させることができるか確認する。この計測データは独自MIRSの作成に当たり、モータとモータドライバの選定のために参考とする。
新規作成するMIRS機体の荷重(3.5[kg]程度を推定)によって、モータに要求されるトルクを3.5[kg・cm]と仮定する。モータに取り付ける標準のシャフトは半径が0.75[cm]であり、このシャフトに紐を巻きつけ、4.715[kg]のおもり(水を入れたペットボトル)を吊り下げて巻き上げることで、3.5[kg・cm]の負荷トルクとした。
また、実験に使用した器具を表1にまとめた。
表1. 使用器具
品名 | 定格・型番 | 備考 |
旧モータ | 3633 | |
新モータ | 380 | |
直流安定化電源 | | |
ペットボトル | | 負荷をかけるために使用 |
新旧2種のモータに対し、それぞれ次の試験を行った。
- モータにシャフトを取り付け、紐でおもりとなるペットボトルを吊り下げる。
- 安定化電源とモータを直接接続する。
- 電源電圧を適当に変化させ、その電圧でモータが回転しておもりを巻き上げることができるか確認する。また、この状態における定常電流を測定する。
両試験結果において、定常状態の電流が1Aを超えるため、連続電流定格が1Aである現行のモータドライバTA7267BPは使用できないと判断した。また、旧モータはある程度の電圧を与えれば回転はするものの、回転数が目に見えて少なく、使用を断念した。