名称 MIRS13CP 標準ボード試験報告書
番号 MIRS13CP-TECH-0002

最終更新日:2013.07.26

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2013.07.12 牛山健太 初版
A02 2013.07.26 牛山 第2版
A03 2013.08.07 井上 第3版
A04 2013.08.08 井上 出川先生 第4版

目次




1.はじめに


本ドキュメントは、
MIRS13CP 標準ボード試験計画書に基づいて試験を行った結果を記したドキュメントである。
このドキュメントにより、MIRS13CPのそれぞれのボードの特性を理解する。

2.試験概要

試験対象の各々を示し、試験項目を示す。
試験対象 試験項目
電源ボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
ドータボード(上下)
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 動作試験
モータ制御ボード
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 試験プログラムの実行
超音波センサボード(親子)
  • 部品配置チェック
  • 導通チェック
  • 試験プログラムの実行


3.試験結果詳細


下記に試験結果を示す。

3.1 電源ボード

電源ボードは部品配置、導通、動作すべて合格基準に満たしており、試験に合格したとする。
詳細を以下に示す。
試験項目 試験結果 備考
部品配置 仕様書と比較し目視により正常であることを確認した。 制御系スイッチの色が赤色ではなく白色だが問題ないとみなした。
導通(導通すべき端子間) 導通すべきすべての端子間で仕様書と同様の抵抗を確認した。 特になし
導通(絶縁すべき端子間) 絶縁すべきすべての端子間で非常に大きな抵抗値を確認した。 特になし
動作 制御系、駆動系ともに規定の範囲内の電圧であることを確認した。測定の結果は表として下に記載する。 電圧を規定の値より低くするとその降下に沿って出力も減少した。

動作試験結果の詳細を以下に示す。それぞれの値は5回チェックした平均値である。
入力電圧[V] 制御系電源[V] 駆動系電源[V]
7.5 5.2 6.3
7.0 5.2 6.3
6.5 5.2 6.0
6.0 5.2 5.6
5.5 5.0 5.2
5.0 4.6 4.8
制御系電源 駆動系電源
平均値(安定) 誤差
5.2 ±0
平均値(安定) 誤差
6.3 ±0
出力電圧が基準を達しているとき(減衰が始まるまで)、制御系は5.2[V]、駆動系は6.3[V]で安定しているといえる。
また、この結果から、制御系、駆動系ともに少なくとも0.3[V]程度の電圧降下があることが確認できる。
制御系では入力が5.5[V]程度から出力電圧が減少し始め、
駆動系では入力が6.5[V]程度から出力電圧が減少し始める。


よって、これらの結果から電源ボードは合格とする。

3.2 ドーターボード

ドーターボードは部品配置、導通、動作すべて合格基準を満たしており、試験に合格したとする。
詳細を以下に示す。
試験項目 試験結果 備考
部品配置 仕様書と比較し目視により正常であることを確認した。 ここでミスが発生してしまった。
導通(導通すべき端子間) 導通すべきすべての端子間で仕様書と同様の抵抗を確認した。 特になし
導通(絶縁すべき端子間) 絶縁すべきすべての端子間で非常に大きな抵抗値を確認した。 特になし
動作 DB_IO1〜DB_IO8,DB_TS1〜DB_TS3までの端子で正常な反応を確認。DB_TS4は反応がなかった。 ひとつのセンサーに連動して前後の端子がたびたび反応してしまっていたが、センサーが接続されていれば連動して反応することはなかったのでよしとした。

動作試験結果の詳細を以下に示す。○が正常な動作、×が正常でない動作を示す。
回数 DB_IO1 DB_IO2 DB_IO3 DB_IO4 DB_IO5 DB_IO6 DB_IO7 DB_IO8 DB_TS1 DB_TS2 DB_TS3 DB_TS4
1 ×
2 ×
3 ×
4 ×
5 ×

DB_TS4の誤動作は、画面への表示が"1"から変わらないというものであった。 原因はラダー抵抗の向きであり、部品配置チェックが不十分であったといえる。 ラダー抵抗を取り替えた後の動作試験の結果を示す。
回数 DB_IO1〜DB_TS3 DB_TS4
1
2
3
4
5

よって、すべてのポートが正常に動作したことを確認した。よって、合格とした。

3.3 モーター制御ボード

モーター制御ボードは2枚試験した。両方とも、部品配置、導通、動作すべて合格基準を満たしており、試験に合格したとする。
詳細を以下に示す。
試験項目 試験結果 備考
部品配置 仕様書と比較し目視により正常であることを確認した。 特になし
導通(導通すべき端子間) 導通すべきすべての端子間で仕様書と同様の抵抗を確認した。 特になし
導通(絶縁すべき端子間) 絶縁すべきすべての端子間で非常に大きな抵抗値を確認した。 特になし
動作 二枚ともすべての試験で正常な動作を確認。 特になし

動作試験結果の詳細を以下に示す。
モーターに関しては、回転方向、回転の強さが正常であった場合を正常な動作とする。
エンコーダーに関しては、回転方向が正しく読み取ることができ、指定した入力値に対する出力結果の誤差が、入力値の3割以内であるときを正常な動作とする。 ○が正常な動作、×が正常でない動作を示す。
モータ・エンコーダを用いた試験
作成した基盤 昨年度の基盤
回数 モーター エンコーダ モーター エンコーダ
1 ×
2 ×
3 ×
4 ×
5 ×

新しく作成されたボード側のエンコーダの誤動作は、出力が表示されるが、LEDが点灯しないというものであった。
回路に問題があると判断し、結果を不合格とした。
原因はLEDであり、部品配置チェック、導通チェック時のミスであったといえる。 LEDを取り替えた後の動作試験の結果を示す。
回数 新しく作成した基盤のエンコーダ その他
1
2
3
4
5


よって、正常な動作を確認したため、すべての基盤を合格とする。

3.4 超音波センサボード

超音波センサボードは親機と子機を一枚ずつ製作し昨年からの引継ぎを加え3枚試験した。すべて、部品配置、導通、動作すべて合格基準を満たしており、試験に合格したとする。
詳細を以下に示す。
試験項目 試験結果 備考
部品配置 仕様書と比較し目視により正常であることを確認した。 特になし
導通(導通すべき端子間) 導通すべきすべての端子間で仕様書と同様の抵抗を確認した。 特になし
導通(絶縁すべき端子間) 絶縁すべきすべての端子間で非常に大きな抵抗値を確認した。 特になし
動作 すべての試験で正常な動作を確認。 特になし

動作試験結果の詳細を以下に示す。
出力が正常な値から±1cm以内であるときを正常な動作とする。
○が正常な動作、×が正常でない動作を示す。
・距離についての試験
測定距離[cm] 親機 子機 昨年度の子機
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
測定距離[cm] 親機 子機 昨年度の子機
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55

これらの結果はすべてのボードが正常に動作したことを示している。よって、距離についての試験は合格とした。

この試験でチェックした数値を以下に示す。
今回チェックした数値は、測定可能な最短距離、測定可能な最長距離、測定不可時の値(近すぎる場合)、測定不可時の値(遠すぎる場合)である。
数値 親機 子機 昨年度の子機
最短距離 20 20 20
最長距離 166 57 170
測定不可(近) 20 20 20
測定不可(遠) 9999 9999 9999

これらの数値はプログラムを作成する際に使用する。
・角度についての試験
角度についての試験の結果を次に示す。正常な値へと安定しなくなるときの値であり、さらに広い範囲が可能な場合もある。
親機 子機 昨年度の子機
測定距離 角度正 角度負
20 40 30
21 40 35
22 40 45
23 35 30
24 30 20
25 30 20
26 30 20
27 30 15
28 25 25
29 25 25
30 35 20
測定距離 角度正 角度負
20 30 25
21 30 25
22 35 30
23 35 25
24 30 30
25 30 25
26 30 25
27 30 25
28 30 15
29 30 15
30 30 25
測定距離 角度正 角度負
20 35 30
21 35 30
22 30 25
23 35 30
24 30 25
25 30 25
26 25 20
27 30 25
28 25 20
29 30 25
30 25 20
親機 子機 昨年度の子機
平均値 最大値 最小値
32.7 40 25
25.9 45 15
平均値 最大値 最小値
30.9 35 30
24.1 30 15
平均値 最大値 最小値
27.5 35 25
25 30 20

これらの結果は、動作のプログラムに使用する。

4.注意点などのまとめ

ラダー抵抗やダイオードなどの素子の向きを間違えるという初歩的なミスが多かった。今後は新たにチェック項目を作るなどして、ミスがないようにする。

測定可能距離が短い超音波センサがあったので、印を付けて横向きに設置し、動作に問題がない範囲で使うようにする。

入力電圧は制御系が6V、駆動系が7Vになるようにし、電圧を安定させる。

センサをつけていないと反応してしまうので、それに応じて使用できないデータを決め、正常な動作のところを明確にしてから使用する。

超音波が壁に対したとき、角度の誤差が15度以内になるように正対補正させる




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