1.brickOS(legOS)のインストール(Linux)

0.環境

• 今回はVineLinux2.5FTPを用いました。
• LinuxではUSBの対応がまだ不完全でUSB IR-Towerは標準では使うことができません。
• LegOS-0.2.5にて対応のパッチがあったのでこれを採用しました

1.Hitachi-H8クロスコンパイラーのインストール

• LegOSの公式サイトでRPMパッケージが公開されています。
• 以下のファイルをlegos公式サイトからダウンロードし、適当なフォルダに入れてください。
  URL:http://legos.sourceforge.net/files/linux/redhat/
  • rcx-binutils-2.9.5.0.22-1.i386.rpm
  • rcx-egcs-1.1.2-1.i386.rpm
  • rcx-egcs-c++-1.1.2-1.i386.rpm
• ダウンロードしたファイルを上記の上から順にスーパーユーザーでインストールします。

  $ su $ rpm -i rcx-binutils-2.9.5.0.22-1.i386.rpm $ rpm -i rcx-egcs-1.1.2-1.i386.rpm $ rpm -i rcx-egcs-c++-1.1.2-1.i386.rpm

2.USB IR-Towerドライバーのインストール

• USB IR-Towerカーネルモジュールを作成します。
• このlegousbtower.tar.gzファイルをダウンロードし、適当なフォルダに入れてください。
• スーパーユーザーでデバイスファイルを作成し、実行権を変更します。
  

  $ mknod /dev/tower0 c 180 240 $ chmod 666 /dev/tower0

• ドライバをmakeして組み込みます。

  $ tar zxvf legousbtower.tar.gz $ make $ insmod legousbtower.o

• メッセージを表示してみて以下のようになっていればOKです。
  

  $ dmesg legousbtower.c: LEGO USB Tower device now attached to tower0 legousbtower.c: LEGO USB Tower Driver v0.5

3.LegOSのインストール

• brickOSサイトからUSBタワーを使うためのパッチを当てるため、少し古めのLegOS-0.2.5をダウンロードして下さい: http://legos.sourceforge.net/files/common/
• パッチもダウンロードし、同じフォルダに入れて下さい：legOS-LINUSB.patch
  
• LegOSを解凍し、パッチを当てます。
  

  $ tar zxvf legOS-0.2.5.tar.gz $ cd legOS $ patch -p1 < legOS-LINUSB.patch $ vi Makefile.common

• Makefile.commonのクロスコンパイラのパスを変更します。Makefile.common内の28行目を以下のように変更します。
  

  変更前	変更後
  28 /usr/local/crossgcc/h8300-hitachi-hms/bin/h8300-hitachi-hms-	/usr/bin/h8300-hitachi-hms-

• あとはmakeして完了です。

  $ make realclean $ make depend $ make

4.ファームウェアのダウンロード

• ファームウェアダウンロードプログラムfirmdl3はutilディレクトリ内にあります。出力先は/dev/tower0に設定し、RCXの電源をONにします。

  $ cd util/ $ ./firmdl3 --tty=/dev/tower0 -s ../boot/legOS.srec Transferring "brickOS.srec" to RCX... 100%

• "Transferring "brickOS.srec" to RCX..."というメッセージが出て、カウントが100%になったら成功です。
• それではサンプルプログラムを動かしてみます。ダウンロードプログラムdllもutilディレクトリ内にあり、サンプルプログラムはdemoディレクトリ内にあります。

  $ ./dll --tty=/dev/tower0 ../demo/helloworld.lx

• 何もエラーメッセージが出なければ成功です。
• RCXのRUNボタンを押してみて下さい。LCDに『hello』、『world』と表示されるはずです。

5.パスを通す

• 今後使いやすいようにパスを通します。cshを使っている人は『.cshrc』、bashを使っている人は『.bashrc』がホームディレクトリ内にあります。それにダウンロードプログラムのパスを書き込みます。今回は例としてシェルをbashとします。

  $ vi .bashrc

• 『.bashrc』に次の２行を追加します。今回はfirmdl3やdllのフルパスを『/usr/local/brickOS/legOS/util/』としてaliasを用いて設定します。
  

  追加する項目
  alias firmdl3='/usr/local/brickOS/legOS/util/firmdl3 --tty=/dev/tower0 -s'
  alias dll='/usr/local/brickOS/legOS/util/dll --tty=/dev/tower0'

• これで今後は『firmdl3』、『dll』と打つだけでダウンロードできるようになりました。