ここでは、UNIX の標準的なウィンドシステムである、X window について解説します。X window システムは、Microsoft の Windows と同様に、GNU の操作 環境を提供してくれますが、ネットワーク透過性などの点において 優れた特徴を持っています。
演習室で、XFree86という x86マシン(PC)用に開発されたフリーソフトの X window システムを利用しており、 ウィンドウマネージャには、Window maker を 利用するための環境設定ファイルを用意しています。
/usr/local/etc/skelから、ドットファイルをホームディレクトリにコピーしてあ るか確認して下さい。 上記のファイルをコピーして、はじめて X ウィンドウを起動する場合は、 起動前に、
wmaker.inst wsetfont japaneseを実行して下さい。
X を起動させるには、
> startxとタイプします。
window maker は、終了したときのウィンドウの状態を保持して終了しまので、 例えば、kterm を起動した状態のまま終了すると、次回の起動時に、 kterm が同じ状態で自動起動します。
ウィンドマネージャとは、X window のクライアント(一つ一つのウィンドウ) を管理するソフトウェアです。
ディフォルトの設定環境では、X の起動時に、Window Makerというウィンドマネージャが起動します。
演習室では wmaker (window maker) 以外に、
などが利用可能です。
twm : X window に標準のウィンドマネージャ fvwm : Motif ライクなウィンドウマネージャ fvwm95 : Window95 のデスクトップに似せた FVWM afterstep : Nextstep ライクなウィンドウマネージャ
X ウィンドウ起動時のウィンドウマネージャの選択は、 ~/.xinitrc で行っています。例えば、最終行の
exec wmakerを
exec fvwmに変更すれば、fvwm がウィンドウマネージャとして起動されます。 /usr/share/skel.fvwm/.fvwmrc に 1998年度まで配布していた fvwm の設定 ファイルがあります。fvwm を利用する際は、これをホームディレクトリに コピーしてご利用下さい。
X window の終了の仕方は、ウィンドウマネージャによって異なります。 wmaker を利用している場合は、バックグラウンド上で、右ボタンを押して Exit の Exit を選択します。
X ウィンドウのアプリケーションは、/usr/X11R6/bin にある全てのコマンドと、 /usr/bin にあるいくつかのコマンドです。 ディフォルトの環境で、両方のディレクトリにパスがとおっていますので、 どのディレクトリにいても、そのコマンドをタイプすれば、これらのアプリ ケーションを起動できます。
ただし、起動の際に、コマンドの後に、"&" を付けるればバックグランド でアプリケーションが動作するようになり、そのコマンドタイプしたウィンドウ も、そのまま利用できます。
[例]
> kterm &これに対し、& を付けずに
> ktermとすると、このアプリケーションを終了するまで、これを起動した ウィンドが利用できません。
X のアプリケーションでおなじみのものには、
などがあります。
xterm , kterm : 端末エミュレータ xclock, oclock : 時計 xcalc : 電卓 xbiff : 郵便箱 xcalendar : カレンダー xeyes : 目
他のマシンにログインしたときなど、場合によって、ラインフィード しなくなるなど、端末ウィンドウの表示が正常でなくなること があります。このような場合は、そのウィンドウ上で、
Ctrl + マウス中ボタンを押すと、VT options のウィンドウが現れますので、そこで、
Do fost resetを選択し実行します。それでも、表示がおかしいようなら、その下の、
Do full resetを選択して実行します。
ウィンドマネージャを誤って kill したりして、X で入力ができな くなったときは、
Ctrl + Alt + Back-sapce (この3つのキーを同時に押す)で、強制的に X から抜けることができます。
X ウィンドウの解像度は、次のキーを3つ同時に押すことによって 変更できます。
[Ctrl] + [Alt] + [+]または、 [Cntl] + [Alt] + [-]
Ctrl + Alt + F1 (or F2, F3)を同時に押すと、別のコンソール(ログインウィンドウ)に移動できます。
もとに戻るには、
Cntl + F4を押します。
X ウィンドウを起動していない状態では、
Ctrl + F1, Ctrl + F2, Ctrl + F3で3つのコンソール画面を切り替えることが可能です。
ウィンドウ環境は、カスタマイズすることが可能です。 カスタマイズする方法は、ウィンドウマネージャによって異なります。
wmaker の場合は、マウスの右ボタンを押して、Appearance などをいじる ことでも変更できます。 設定変更ファイルは、~/GNUstep 以下に保存されていますので、これを 直接編集しても OK です。カスタマイズの詳細は、Window Maker 完全FAQ のページなどを参照して下さい。
fvwm のカスタマイズは、~/.fvwmrc を変更することで行います。この詳細は、 FVWM のホームページなどを参照して下さい。 演習室にある UNIX 入門の本にも、fvwm のカスタマイズの説明があります。