ネチケットについて

機械・電気システム工学専攻 宮原  朋之

Last Update 99/02/25


1.初めに

2.電子メールについて

3.ブラウザのエチケット

4.著作権について

5.ネットワーク犯罪

6.最後に


  初めに
 
  ここ数年でインターネットの利用者が爆発的に増え、電子メールや文字会話、NEWSなどで、 見ず知らずの相手とコミュニケーションをする機会が多くなり、地球規模で喧 嘩をしたり、迷惑をかけたりする人が多くなったように思います。
  2、3年前くらいからアメリカでネットワークを利用する上でのエチケットの重要性が叫ばれはじめ、日本でも、大変大きな関心を持たれています。
  ここではネットワークのルールに本当に必要なものは何かということについて考えたいと思います。

  電子メールについて

  ネットワークに関係のある人なら、ほぼ使っている電子メールについて考えてみたいと思います。
ここでは高機能になりつつある反面、使い方によってはネチケットに反することにもなり兼ねないメーラーについて考えたい思います。


「〜の記事において○○さんは書きました」

  というような表現をよく目にすると思います。たいていのメーラーはこのように自動的に便利かつ省力化のためについた機能がありますが、かえってコミュニケーションにおいて仇となってしまう。ということもあるということです。私も言われるまで気にもしていませんでしたが、手書きの手紙より無機質な感じのするメールですが、このような表現によってさらに、嫌悪感を抱く人もあるようです。
  ほかにも複数の文章を引用するときなど

>>>>>あーたら
>>>>どーたら
>>こーたら

  となってしまい、文章全体が読みにくくなってしまいます。自分なりに見やすく書き直したりすることも、コミュニケーションを円満に行う重要なポイントであると思います。
  またサブジェクトにしても

Re:Re:Re:…"

  というようなありがた迷惑?な状況もあると思います。メールを受け取って一番始めに読むのはタイトルですし、また一番個性が出るものであると思います。タイトルだけで内容を判断されて読み飛ばされてしまうということもあるので、相手の性格や場の雰囲気を読んで、柔軟に対応していくことも大切であると思います。

  最後に意外と気づかないのがHTML文書メールの存在です。最近のInternet Explorerなどのメーラーでは初期設定でHTMLメールが送られるようになっていて、受け取る側がHTMLメールに対応していないメーラーなどは、別に添付ファイルとして送られてしまいます。送る側は相手の環境に合わせることが一番の思いやりであると思います。私自身もOSの入れ替えなどで、設定するのを忘れてしまって、そのまま送ってしまったこともあります。そういう人にはさりげなく教えてあげましょう。


ブラウザのエチケット 

ブラウザはホームページを見るためによく使われますが、よく使われるのがNetscape NavigatorとInternet Explorerの2つです。ここではホームページを見る側、作る側のエチケットについて説明します。

<ホームページを見る側のエチケット>

  1. ページ上の情報が正しいのか・最新かという判断は個人に任されています
  2. ホームページのデータが信頼できるかの目安として、下記(ホームページを作る側)の1〜3を目安にしてみましょう
  3. 信頼できないデータのダウンロードは絶対にやめましょう(セキュリティ上の問題から)

 <ホームページを作る側のエチケット>

  1. ページの作成者・責任者の名前を明記しておく
  2. 連絡先を明記する
  3. 最終更新年月日を入れる
  4. 他人が作成したページのデータを利用する際は、著作権に注意する
  5. 自分が公開しているページに責任を持つ(ホームページで情報を公開するということは、世界中にその情報を発信していることと同じです。)

 またブラウザのバグやJAVAスクリプトを悪用して意図的にユーザーの環境を破壊するものもあります。かならずバグフィックスされている最新版を使うようにこまめにチェックすることも大切です。(完全に安心であるとは言い切れませんが)


著作権について

  インターネットが急速に普及したおかげで、著作権に関する関心も高まってきています。何が違反なのか?ってことで時折論議が起こるのを見かけます。数え切れないほど存在するホームページのなかで、かなりの著作権無視の違法サイトが存在していることが目に付きます。画像や音楽、ソフトウェアなど著作権に反するものを、公開しているホームページもあります。現行の著作権法はそもそもネットワーク社会に対応できてないということもまた事実であると思います。私個人の意見としてはすでに、手のつけようがないところまで来てしまっているとも見受けられます。いくら取り締まったところでもいたちごっこは続くでしょうし、こればかりは各個人がしっかり自覚することがもっとも重要なことであると思います。
 



ネットワーク犯罪

  インターネットが災害時の情報交換に威力を発揮したというように、有益な情報伝達方法であるいう反面、解決すべき問題がたくさんあることも事実であると思います。パソコン通信の利用者が一部特定のマニアだけであった時代から、一般大衆へ広がるにつれ、社会現象としての犯罪がインターネットを媒体とし、急速に広まっていると思います。
  電子掲示板を利用した詐欺が行われたり、また他人のIDの不正使用なども続発しています。最近では薬物を他人に売ったり、わいせつ画像を不特定多数に見せたりなど、悪質な犯罪が年々増加しています。
  パソコン通信などのネットワーク上では、いかなる行為が犯罪となるのか、パソコン通信が新しいメディアであるため、違法な行為と合法な行為との境界が分かりにくいことが一番の問題であると思います。このようは電子犯罪に対処するため、今後の法律の制定なども含めて検討されなければならないと思います。少なくとも、現在のインターネットは、「危険がいっぱい」であるということをしっかり認識しなくてはならことも重要であります。


最後に

  私がパソコン通信を通じて、ネットワークの世界に足を踏み入れてから3年目になります。その間に年齢も職業もまったく違う人たちとたくさん知り合えることができました。気の会った仲間同士でオフ会などやってネット上だけの付き合いだけでなく、現実社会での付き合いもしてきました。
  それとは反対に本名も年齢もまったく知らずに、ネット上の世界だけしか付き合っていない人もいます。それだけに論争や喧嘩にも遭遇し、大変いやな思いもしてきたことも事実であり、自分も相手に対して、嫌な思いもさせてしまったこともあります。
  そんな流れで、「ネチケット」と呼ばれるものを自然に身につけていったわけですが、ネット上にも私の知らない世界がまだまだあり、うまくコミュニケーションを取れないことも多々あります。
  そこで感じたことは

   この二つがもっとも大切であると思います。掲示板にしてもチャットにしても、人とコミュニケーションを取ることには変わりませんが、それが文字であったり、タイムラグがあったりする点で違いがあります。
   その特性がネットワーク上だけで通じるルールというもの作り、それが曖昧なまま習慣化されてしまった「約束」が存在することも事実であると思います。ある程度のルールは必要であると思いますが、ここ最近でルールが多すぎるほどできていると思います。逆にこのルールの多さが、これからネットワーク社会に足を踏み入れようとする人にとって、恐い存在になりうることもあると思います。実際にネットワークのコミュニケーションがうまく取れず、人間不信に陥った人にも会って話を聞きました。
   そういった意味でも今一度「ネチケット」について考えることが重要であると思います。


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