ネットワーク授業レポート




目的

専攻科に入って,今まで使用したことのなかったインターネット,電子メールを使用する機会が多くなってきたので、ネットワーク・エチケット(ネチケット)について調べてみました。

ネチケットって何? Netiquette

ネチケット。ネットワーク・エチケット(Network Etiquette)を一語にまとめた造語。インターネットを利用する人が守るべき倫理的な基準。道徳。他人に迷惑をかけないことが原則である。

http://www.togane-ghs.togane.chiba.jp/netiquette/terms.htmlより引用

なぜネチケットが必要なのか?

簡単に言うと,ネチケットとはネットワーク上で守るべき道徳のことです。道徳といってもそれほど堅苦しいものでなく,エチケットというような感じです。ネチケットは,チャットだけに存在するのではなく,電子メールやホームページなどインターネットの様々な機能に存在します。たとえば,電子メールでは相手に読みやすいような形式で書くなど,ごく簡単なもので,コミュニケーションの相手に対する気配りのようなものです。

それでは,何故,わざわざ取りたてて「ネチケット」というものがあるのでしょう?本来,ネチケットは通常の社会常識と変わりなく,暗黙のうちに守られるべきものなのです。しかし,インターネット上でのコミュニケーションは,相手と顔を合わせていない特殊な状況ですので,知らず知らずのうちにそれを忘れて相手への思いやりに欠けてしまうことがあります。また,ネットワーク上の特性上,普段とは違ったルールが必要になる場合もあります。よって,インターネット上でのコミュニケーションがよりよくいくように,「ネチケット」というものを考えようというのです。

では,ネチケットとはどういうものなのか?


以下に、1対1の通信の場合についてまとめてみました。


1.0 1対1の通信  One-to-One Communication
  1.1 利用者のガイドライン
    1.1.1 電子メールのガイドライン
    1.1.2 トークのガイドライン
  1.2 管理者のガイドライン

1.0 1対1の通信(電子メール、トーク)

私たちは、ある個人が別の個人に面と向かって会話するように通信すること、つまり 対話のことを1対1の通信と定義します。人々と付き合うための常識的な礼儀作法は、 一般にどんな場合でも尊重するべきですが、インターネットの場合には、身振りや声 の調子を推測させることしかできないなどの理由から、その重要性が2倍になります。 電子メールやトーク(会話)を通じたコミュニケーションのネチケットについてもっ と知りたい場合は、推奨文献目録の参考文献[1,2,3,4]を参照してください。

1.1 利用者のガイドライン

1.1.1 電子メールのガイドライン

  • あなたがインターネットプロバイダーを通じた個人のインターネットアクセスを持 っている場合を除き、電子メールの所有権についてはあなたの雇い主に必ず確認して おきましょう。電子メールの所有権についての法律は、場所によって変わります。

  • あなたが暗号化装置(ハードウェアかソフトウェア)を使っている場合を除き、イ ンターネット上のメールは安全ではないものと考えておかなければなりません。あな たが葉書に書かないようなメッセージ〔クレジットカード番号やパスワードなど他人 に知られたくない個人情報や非公開情報など〕は決してメールに含めてはいけません。

  • あなたが複製する文書については、その著作権を考慮に入れましょう。ほとんどす べての国では著作権法が制定されています。

  • あなたが受け取ったメッセージを他人に転送したり、再投稿する場合には、元の言 葉遣いを変えてはいけません。あなた宛の個人的なメッセージを、あるグループに再 投稿する場合には、あらかじめ発信者に再投稿の許可を求めておかなければなりませ ん。メッセージを短縮したり、関連する部分だけ引用しても構いませんが、適切な出 典〔もとのメッセージや発言者が特定できるような情報〕を必ず示しましょう。

  • 電子メールでは、絶対にチェーン・レターを送ってはいけません。チェーン・レタ ーはインターネットで禁止されています。あなたのネットワーク利用権を無効にされ るでしょう。もしあなたがチェーン・レターを受け取ったならば、所属組織のシステ ム管理者に連絡してください。〔チェーン・レター(チェーン・メール)とは、幸福 の手紙(不幸の手紙)のように別の人に同じ内容を転送することを要請する内容の手 紙です。理由の如何を問わず禁止されています。〕

  • よい経験則:送信する内容には慎重さを、受信する内容には寛大さを心がけましょ う。たとえ挑発されても、激情的なメッセージ(これを「フレーム(flames;炎)」 と呼びます)を送ってはいけません。一方、もしあなたが火あぶりにあって〔非難さ れて〕も、驚いてはいけませんし、フレーム・メッセージに対しては応答しないのが 賢明なやり方です。

  • 一般に、メッセージに応答する前に、あなた宛に届いた全部のメールについて、最 低限サブジェクト(題名)だけでも点検しておくことは賢明です。時々、助け(また は確認)を求めて質問した人が、「気にしないでください」という内容の別のメール を送ってくることがあります。また、あなたが応答しようとするメッセージが確実に あなたに向けられたものであることを確かめましょう。あなたが、主要な受け取り人 ではなく、cc:されただけである場合もあります。〔cc:は、同じ内容のメールを(参 考のために)別の人に転送することを指定するための電子メールのヘッダ〕

  • 受け取る相手に対する気配りを心がけましょう。多くのメーラ(電子メールプログ ラム)は、あなたの差出人アドレスを含むヘッダ情報をはぎ取ってしまいます。あな たが誰であるか他人に確実にわかるようにするために、あなたのメッセージの終わり に1行か2行の連絡先情報を必ず入れましょう。事前にそのファイルを作っておいて メッセージの最後に付け加えることもできます(いくつかのメーラは、自動的にやっ てくれます)。インターネット用語では、これは「.sig」とか「署名(シグネチャ)」 ファイルとして知られています。あなたの署名ファイルは、名刺の代わりになります。 (また、状況によって複数の署名を使い分けることもできます。)

  • メールのアドレスを書く時には慎重にしましょう。個人のアドレスのように見えて も、実はあるグループに送られるというアドレスもあります。誰に送ろうとしている のかを知っておきましょう。

  • 返事をするときには、cc:の宛先に気をつけましょう。メッセージが1対1のやり とりになるときには、他人を巻き込み続けてはいけません。

  • 一般に、インターネットを使うほとんどの人々には、インターネットやその働きに ついての一般的な質問に答えている暇がありません。RFCやメーリングリストで名前 を見かけた人に、頼まれてもいないメールを送って情報を求めるようなことをしては いけません。

  • あなたが交信する相手が住んでいる地域は、世界中に広がっていることを覚えてお きましょう。至急返事が欲しいメッセージを送る場合、それが相手に届く時には、相 手は家で寝ているかもしれません。メールが届いていない、とか、相手が無視した、 と思う前に、相手の人が目を覚まして会社に行ってコンピュータにログインするため に必要な時間的余裕を与えてあげましょう。

  • 長い論説や個人的な論述を出す前には、全文章〔と宛先〕を点検しましょう。また、 サブジェクト・ヘッダに「Long(長文)」という言葉を含めておくと良いでしょう。 受け取り人は、メッセージを読むのに時間がかかることがわかり、対応することがで きます。100行を超えるメッセージは「長文」と考えられます。

  • 困ったとき誰に助けを求めれば良いのかを調べておきましょう。通常、あなたの手 の届く近さに情報資源があるものです。自分の近くにいるソフトウェアやシステムの 問題について手助けできる人に聞きましょう。また、あなたが何か疑わしいもの、不 法なものを受け取った場合に誰に連絡すれば良いのかを調べておきましょう。多くの サイトでは「Postmaster」という名前で知識のあるユーザにメールが届くように設定 されていますから、このアドレスにメールを出して助けを求めることができます。

  • 受け取り人は、文化、言語、ユーモアの基準があなた自身とは異なっている人間で あることを忘れないでください。日付の書式や、計測単位、慣用語は地域によって異 なるものだということを忘れないでください。特に、皮肉〔いやみやあてこすり〕に は注意してください。

  • 〔英語の場合〕大文字小文字を混ぜて使いましょう。 UPPER CASE LOOKS AS IF YOU'RE SHOUTING.のように大文字だけで書くと、あなたが シャウト(大声で叫ぶ)しているように見えます。〔本当に必要な時以外にシャウト を使うことは、読み手にとってとても迷惑なこととされています〕

  • 強調のためにはシンボル記号を使いましょう。That *is* what I meant.の*is*の ようなもののことです。下線(アンダーライン)には、アンダースコア記号「_」を 使いましょう。_War and Peace_ is my favorite book.のように書きます。

  • 声の調子を表わすためにはスマイリー(顔マーク)を使いましょう。ただし、控え 目に。「:-)」は、スマイリーの例です(横に見てください)。ただし、スマイリー をつけておくことで、受け取り人があなたの言うことに満足するとか、ほかの侮辱的 な言葉を拭い去る効果があるなどと仮定してはいけません。

  • メッセージに対して感情的な応答をする時、送信する前に一晩待ってみましょう。 あなたがその問題について本当に強い思いを持つならば、FLAME ON/OFFで囲ってから、 それを表現しましょう。次はその例です:
      FLAME ON:  This type of argument is not worth the bandwidth
                 it takes to send it.  It's illogical and poorly
                 reasoned.  The rest of the world agrees with me.
      FLAME OFF
     (和訳)  フレーム始め: この種の抗議を送るのは、バンド幅の無駄遣いだ。非論理的で合          理性に乏しい。ほかの人は世界中みんな私の味方だ。  フレーム終わり:

  • MIME形式のものか、メーラがエンコード〔文字コード変換〕するものでない限り、 メッセージの中でコントロール文字や非ASCII形式データを含めてはいけません。エ ンコードしたメッセージを送る場合は、受け取り人がデコード〔解読〕できることを 確認しておきましょう。
    〔日本語の場合、半角カナやシフトJISコードの文字がこれに該当します。このほ か、JIS未定義領域文字は機種に依存しますので相手の機種(環境)に配慮する必 要があります。〕

  • そっけなさすぎることがない程度に簡潔な表現を心がけましょう。メッセージに応 答する時には、理解するために十分なだけのオリジナルの文書を含めておき、それ以 上の部分は省略しましょう。ある1つのメッセージに返答するだけのために、前のメ ッセージの全文を引用して含めるのは、非常に悪いやり方です:無関係な部分はすべ て削除しましょう。

  • 1行の長さは、半角65文字未満に制限し、1行の終わりには1つの復帰改行(キャ リッジ・リターン)を入れましょう。

  • メールには、メッセージの内容を反映するサブジェクト(題名)ヘッダをつけなけ ればいけません。

  • 署名をつける場合、署名は短くしておきましょう。経験則では4行以下です。多く の人が、1分毎に接続料金を支払っていることを忘れてはいけません。あなたのメッ セージが長ければ長いほど、彼らはたくさん支払いをしなければならないのです。

  • (今日の)メールが私的なものではないかもしれないのと同様、(今日の)メール (とニュース)は偽造をされたり、さまざまな程度の異常探知をごまかす操作を受け るかもしれません。あるメッセージが本物だと思い込む前に、常識の「現実性チェッ ク」を適用しましょう。

  • 電子メールメッセージを受け取ったとき、メッセージの重要性から判断してそうす るのが妥当だと思った場合には、直ちに短い返事を送り、送信者にあなたが受け取っ たことを伝えましょう。たとえ後でもっと長い返事を書くつもりでいたとしてもです。

  • 電子メールを経由した何かの行為において「合理的に」期待できるものは、相手と あなたとの間の関係やその通信の状況に依存します。特別な電子メール環境で身につ けた標準は、インターネットを経由した一般的な電子メール通信には適用できないか もしれません。俗語的表現や内輪の省略語に注意しましょう。

  • 電子メールメッセージを配達するのにかかるコストは、平均すると、その送り主と その受け取り人(あるいは、彼らの組織)がだいたい等しく負担します。これは、通 常郵便や電話、テレビ、ラジオのような他の媒体とは異なっています。また、誰かに メールを送ることで、ネットワークバンド幅やディスク容量、CPU処理量のようなその 他のコストを相手に負担させているかもしれません。これは、頼んでもいない広告電 子メールが歓迎されない(そして、多くの状況において禁じられている)ことの基本 的経済的な理由です。

  • あなたが送ろうとするメッセージがどれだけ大きいのかを知っておきましょう。ポ ストスクリプトファイルやプログラムなどは、あなたのメッセージを非常に大きくし、 大きすぎて配達できなくなったり、あるいは少なくとも過大な資源を消費してしまう ことになります。良い経験則は、50キロバイトよりも大きいファイルを送らないこと です。ほかの方法でファイルを転送するとか、より小さい部分に分割して別のメール として送ることを考えましょう。

  • 頼まれてもいない大量の情報を他人に送ってはいけません。

  • あなたが利用しているメールシステムでフォワード(別のアドレスへの転送)が使 えるときには、恐ろしいフォワード・ループ(連環)に注意してください。あなた宛 のメッセージが1台のコンピュータから他のコンピュータへ次々と転送されて、無限 ループに陥ってしまうことがないように、数ヵ所のホストにフォワードを設定するこ とは決してしてはいけません。

1.1.2 トークのガイドライン

トーク(talk)は、2人の人がコンピュータを通して会話的な対話を持つことができ る一群のプロトコルです。

  • 手紙をタイプしたりメールを送る時と同じように、大文字小文字を混ぜて、適当な 句読点を使いましょう。

  • 行の終わりを越えてしまったり、単にターミナルの自動改行に任せたりしてはいけ ません;行の終わりには、復帰改行(CR)を使いましょう。また、あなたが使ってい る画面サイズが、他の人と同じだと思ってはいけません。良い経験則としては、1行 を半角70文字以内に収め、行数は12行を超えないようにしましょう(分割画面を使っ ているからです)。

  • いくらかのマージン(余白)を残しましょう;画面の端に書いてはいけません。

  • あなたの発言が終了し、相手が文字入力を開始しても良いという合図に、2回改行 (空白行)を使いましょう。

  • 交信を打ち切る前には、常にグッドバイなどのお別れの言葉を言い、相手からのお 別れの言葉を待ってから切りましょう。このことは、遠く離れた相手と交信している ときには特に重要です。あなたの交信を実現するためには、双方のバンド幅(通信パイ プの太さ)と伝送時間(光の速度)を要していることを覚えておきましょう。

  • トークが相手に対するある種の妨害活動であることを覚えておきましょう。使うの が適当な時だけに使いましょう。そして、赤の他人とは絶対にトークしてはいけませ ん。

  • 返事がない場合、その理由はいくらでも考えられます。何もかもがうまく作動して いると思ってはいけません。すべてのトーク・プログラム間に互換性があるわけでは ありません。

  • トークは、そのままにしておくと相手を再呼び出しします。1回か2回は呼び出し させてやり、つながらない時には終了させましょう。

  • もし相手からの応答がない時には、ほかの端末を試してみても良いでしょう。どれ が動いているかを見るにはfingerを使います。それでも相手が応答しない時には送信 を続けてはいけません。

  • トークでは、あなたのタイピング能力がわかります。あなたのタイプ入力が遅くて、 ミスタイプをした時、多くの場合、修正に時間をかける必要はありません。あなたが 何を言いたいのかは、たいてい相手側でわかりますから。

  • 複数のトーク交信をしようとするときには、慎重に行いましょう!

1.2 管理者のガイドライン

  • 種々の状況(特に、違法な通信、不当な通信、偽造通信)を処理するためのガイド ライン(指針)を必ず明文化しておきましょう。

  • 利用者からの要望事項は、適時に処理しましょう。(翌ビジネス日までに)

  • 不当なメッセージや違法なメッセージを受け取ったという利用者への対応は早急に 行いましょう。チェーン・レターに関する要請があれば、直ちに扱わなければなりま せん。

  • ディスク割当てのような、システム利用規定を利用者に説明しましょう。メールで ファイルを取り寄せることに伴って、ディスクを満杯にするとか、電話代がかさむと か、メールの遅配などが起こることを利用者に確実に理解させておきましょう。

  • あなたが「Postmaster」として確実にエイリアス(別名)されているようにしまし ょう。あなたが「Root」として確実にエイリアス(別名)されているようにしましょ う。これらのアドレスに届いたメールは、確実に誰かが読むようにしておきましょう。

  • あなたの利用者に対する苦情が来たら、寛大な心で調査にあたりましょう。アドレ スは、偽造されたりごまかされたりするかもしれないということを覚えておきましょ う。

   [1]  「電子メール様式の要素」
        Angell, D., and B. Heslop, "The Elements of E-mail Style",
        New York: Addison-Wesley, 1994.
 
   [2] 「ザ・ネット:利用者の指針とネチケット」
        Rinaldi, A., "The Net: User Guidelines and Netiquette",
        September 3, 1992.
        <URL: http://www.fau.edu/rinaldi/netiquette.html>
        日本語版URL<http://www.togane-ghs.togane.chiba.jp/netiquette/fauj/>
 
   [3] 「ネチケット」
        Shea, V., "Netiquette", San Francisco: Albion Books,
        1994?.
 
   [4] 「インターネットの基礎」
        Tenant, R., "Internet Basics", ERIC Clearinghouse of Information
        Resources, EDO-IR-92-7.  September, 1992.
        <URL: gopher://nic.merit.edu:7043/00/introducing.
        the.internet/internet.basics.eric-digest>
        <URL: gopher://vega.lib.ncsu.edu:70/00/library/
        reference/guides/tennet>




このレポート作成にあたり,ネチケット・ホームページ にあるネチケットガイドライン(RFC1855)日本語版,

ネットワーク・ワーキング・グループ RFC(Request For Comments)文書番号:1855 FYI(For Your Information)文書番号:28 分類:Informational

サリー・ハンブリッジ 著(インテル社)   :1995年10月   高橋 邦夫    訳(東金女子高等学校):1996年2月2日
の一部を引用しました。



まとめ

 以前、知り合いの人のホームページの中にチャットがあるので, そこに仲間入りするためにいくらかネチケットに関しては目を通してあった。 しかし、このレポートを作成するにあたって,ほとんどに目を通してみたが、 とてもすごい量のガイドラインや、ホームページがあって、とても驚いて 読むのもイヤになるほどでした。しかし、法律で決められたことではなく、 人間としてのエチケットについてなので,今まで言っても悪いことだとは 思わなかったことも、ネットワーク上ではいけないことになってしまうということなど、 いろいろなことが判りました。 今回のレポートは、普段のエチケットに関する勉強 としてもてもとても役に立ちました。 今後も、電子メールやチャットなど、 ネットワークを使って人と接することが増えてくると思うので, 今回学んだことを忘れずネットワークを使用していきたい。

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