沼津高専 電子制御工学科
PWM回路の調査
MIRS9901-005
改訂記録
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A01 2000/1/31 鈴木    初版   

調査報告

PWM

(1)PWM制御

PWM(pulse Width Modulation)とは、モーターに供給する電圧をパルス化しパルスのON・OFFの時間の比(デューティー比)を変えることによって、モータの速度を制御する方法である。

(2)回路構成

下の図1に回路構成図を示す。右速度・方向データは68230のpartAから、左速度・方向データはportBから送られてくる。カウンタのCLKは68230のToutから得ている。PWM信号発生回路は、カウンタより得られた8ビットのカウント値と7ビットの速度データとの比較によりPWM信号を形成している。(図2)Duty比は0%から50%で、これを128段階に分けている。速度データをnとするとPWM信号のパルス幅TとDuty比Dは次式で計算できる。

T[μs]=(n+1)×5[μs]

D[%]=(n+1)/256×100

            0≦n≦127

(3)特徴

PWM制御法は、電力パルスがONの時だけモータ電流を流し、それ以外は休んでいるためその間トランジスタなどの負担が軽くなる。
オフタイム中に起こる事で、モータもコイルがある限り、そこには必ず何がしかのインダクタンスを有するので、これにオフ時の自己誘導作用が発生し、大きな逆起電力を誘発する。これは、制御用トランジスタを破壊するだけでなく、非常に大きな雑音を周囲に巻き散らし、ひいては大きな電磁波被害となる。これを解決したのがダイオードD1で、一般にこれをフライホイールダイオードと呼んでいる。この働きは、モーターオフ時に誘発する逆方向の電力をダイオードを介して同じモータに回生してやる事である。こうすることによって、高レベルの電気雑音が抑制されるだけでなく、そのエネルギーをオフタイム中、モータに流す事が出来るので、モーター電流が連続的となり、その結果エネルギー効率が上がり、なおかつモーターの動きもスムーズになる。