本仕様書は回路基板の改造仕様書の作成方法の一例としてIOsub基板の例を示す。
改造は次の要素からなる。
- 改造組立
- 部品の追加を指示する。改造組立図を作成し、穴あけ位置(必要なら)、実装場所、実装方向および部品番号を示す。また、追加する部品については部品表に記載しなければならない。
なお、本例では部品の追加はないのでこの項目は省略されている。
- パターンカット
- 切断個所をパターンカット図により指示する。
- ターンカット図作成上の注意事項
- パターン図に切断個所をX印で記入し引き出し風船により番号を記載する。
- 切断するパターンの長さが30mm以上の場合、両端の2箇所で切断する。(信号の反射による波形の乱れを少なくするため。)
- 半田面、部品面ともに透視図を用いない。
- 布線
- 布線を行う個所を布線表により指示する。
- 布線表作成上の注意事項
- 布線表のFROM,TO欄には実装図に示される部品のピン番号を記載する。
抵抗のようにピン番号が明らかでないものについては、その抵抗にピン番号を赤字で追記した実装図をこのドキュメントに添付する。
- 布線は一つの足に対して2本までとする。2本の布線があるピンは備考欄に*を記入する。
- 確認
- 改造の確認方法を記載する。
- 改造内容
改造番号 |
追加部品 |
パターンカット |
布線 |
改造内容 |
1 | 無し | 1 | 1 |
本改造はPWM信号の基本周波数を62.5KHzに上げる。 |
図1.改造回路図
注意1:回路図中の青字は回路図の誤記を訂正したものである。
注意2:回路図中の赤字が改造番号1の改造を示す。
- 改造手順
- 図2のパターンカット図のX印の個所の銅箔をカッターで切断する。
切断後、テスタで非導通を確認する。
半田面
部品面
図2.パターンカット図
- 表1の布線表に従って布線を施す。
番号 |
FROM |
|
TO |
備考 |
1 |
CN1-a10 |
|
IC3-11 |
|
表1.布線表
図3.実装図
布線後テスタで導通を確認する。
注意
- 布線は部品の足から足に対して行うこと。パターンの途中に布線をはんだ付けを行ってはいけない。
- 導通の確認は必ず部品実装面のピン間で行う。
- 改造の確認
CPU基板(VSBC-1)と本基板をVMEラックに実装し、IC3の15ピンに62.5kHzのDuty50%の矩形波が出力されていることをオシロスコープにより確認する。
- 改造の依存関係
本改造を施した場合、
- CPUボード(VSBC-1)のジャンパB14をsetしなければならない。
これはVSBC-1からSYSCLK(16MHz)をVME-Busに出力する設定で、このボードは。
- モータパワー回路にフォトカプラを高速型に変更する改造モータパワー基板改造仕様書(作成中)
を行わなければならない。
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番号 |
品名 |
ドキュメント番号/商品名 |
E/C |
数量 |
単位 |
備考 |
1 |
線材 |
単線銅線AWG#40-青 |
E |
適宜 |
m |
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