沼津高専 電子制御工学科 |
ロータリエンコーダ調査報告書 |
MIRS9804-TECH-0009 |
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改訂記録 |
版数 |
作成日 |
作成者 |
承認 |
改訂内容 |
提出先 |
A01 |
1998.12.22 |
若林雅之 |
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初版 |
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・PWM制御
モータのPWM制御は、パルス制御法の発展形でありこの方式はオンパルスの通電幅を任意に変化させている。つまり、パルス幅を変調することによって結果的にモータへの供結エネルギーをコントロールしている。
反対に下側のデューティ小は、回転数もそれに対応して低くなっているが、この時、オフタイムが最も長い。
また真ん中は、デューティ50%で、この時オンタイムオフタイム共に等しく、制御回路のちょうど中間を表している。
ところで、PWMを含めたパルス制御法は、電力パルスがオンの時だけモーター電流を流し、それ以外の時は休んでいるので、その間トランジスタや電流の負担が軽くなるのは良いが、欠点がない分けではない。これは、オフタイム中に起きてしまう事で、モータもコイルがある限り、そこには必ず何がしかのインダクタンスを有するので、これにオフ時の自己誘導作用が発生し、大きな逆起電力を誘発する。これは、制御用トランジスタを破壊するだけでなく、非常に大きな雑音を周囲に巻き散らし、ひいては大きな電磁波被害となる。これを解決したのがダイオードD1で、一般にこれをフライホイールダイオードと呼んでいる。この働きは、モーターオフ時に誘発する逆方向の電力をダイオードを介して同じモータに回生してやる事である。こうすることによって、高レベルの電気雑音が抑制されるだけでなく、そのエネルギーをオフタイム中、モータに流す事が出来るので、モーター電流が連続的となり、その結果エネルギー効率が上がり、なおかつモーターの動きもスムーズになる。
なおこの回路では、モータへのピーク電圧が電源電圧とほぼ同じになるが、 この場合、オフタイムがあるのでその平均電力は低くなる。
次にPWM制御回路図を示す。
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PMW制御回路図 |
下の図は、3つのパルス幅について説明している。
一番上がデューティ大で、エネルギーが最も大きく、回転数もこれに応じて高くなる。
なお、この時オフタイムが最も短い。
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パルス幅について |
アナログ制御とPWM制御との違い
A図はPWM制御の波形を示したものである。図(a)は信号Aが急激に変化した場合の、電力変化のあるパルス列となる。これより、モーターに供給されるエネルギ変化の様子が分かる。
・タイマICによるPWMパルスの作り方
50Hz〜4kHz程度の基本周期をもつパルス列を発生させ、デューティ比を制御するには、専用のハードウェアかタイマICを用いるのが簡単である。
下に図を示す。
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タイマICによるPWMパルス |
1kHzの基本周期は外部発信機で発生させ、その立ち上がりでタイマをイニシャライズする。
デューティー比はプリセッサよりデータとして与える。タイマはワンショット・パルス発生モードとしてイニシャライズさせるたびにデータの値*タイマ・クロック時間だけ出力を"1"とする。