MIRS2504-DSGN-0001 - 打合せ前のPoC構想
名称 |
MIRS2504 打合せ前のPoC構想 |
番号 |
MIRS2504-DSGN-0001 |
版数 |
最終更新日 |
作成 |
承認 |
改訂記事 |
A01 |
2025.06.06 |
岡田拓士 |
yyyy |
初版 |
本ドキュメントは、MIRS2504の打合せ前(6/10迄)のPoC構想についてのドキュメントである。
1. ペルソナの設定
1.1. ペルソナの属性
(なかむら つよし)さん(仮名)
(38歳/道路舗装工事の現場監督/中堅ゼネコン勤務)
図1.ペルソナ(AI生成画像)
1.2. ゴール(達成したいこと・理想の状態)
工程通りに安全かつスムーズに現場を進行させたい。現場スタッフの作業効率と安全を両立させながら、近隣住民への対応や発注者への報告も円滑に進めたい。突発的な事象に慌てず対応できる現場環境を作りたい。
1.3. ストーリー(業務上の状況・環境)
中村さんは年間4〜6件の現場を担当する現場監督。工程管理、安全管理、作業員の配置確認、近隣説明、資材手配、天候対応、交通誘導との連携など、現場の「すべての窓口」として動いている。事務所と現場を1日何度も行き来しながら、電話・無線・紙図面・手書きメモなどを駆使して現場をさばいているが、情報の一元管理が難しく、毎日が“応急処置”の連続だと感じている。
1.4. 課題(現場監督としての困りごと)
- 作業員からの質問・指示要請に現場内を走り回って対応している
- 資材や備品の場所・移動に無駄が多く、探す・持ってくる時間が積もる
- 測量データや進捗状況の共有がタイムリーに行えず、指示ミスや作業の停滞が起きやすい
- 工事現場での安全確認を一人で目視して回るのが限界(死角やブラインドスポット)
- 近隣住民対応やトラブル時の一次対応が突然発生し、現場が止まる
図2.課題(AI生成画像)※ 実際の現場の写真があれば望ましい
1.5. 現状(行動・工夫)
- 重要な情報はホワイトボードや紙の工程表をもとに管理
- 現場内を何度も歩いて見回り・声かけをして事故を防いでいる
- スタッフとは無線とスマホの両方で連絡を取るが、連携ミスも発生
- 小型カメラで記録を残しているが、整理が追いつかない
- 書類作成は夜に事務所でまとめて行っており、長時間労働になりがち
1.6. 情報源(日常的に触れている情報)
- 同僚・先輩監督との雑談や経験共有
- 協力会社・業者とのやりとり
- 施工管理ソフトや建設系SNS・チャット
- 社内の導入事例や上司からの提案
- 展示会・研修会・メーカー説明会
2. リーンキャンバス
主軸のプランである案内ロボットのリーンキャンパスを以下に示す
対象顧客:主に桃沢キャンプ場を初めて利用する宿泊客
課題:職員が施設案内に割く時間的負担と外国人利用客への説明のしにくさ
セクション | 内容 |
1. 課題 |
職員が施設案内をする際に、混雑時だと時間的負担がかかりすぎる
初めて施設を利用する宿泊客には口頭の説明だけでは場所がわかりずらい
外国人利用客への説明がし辛い
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2. 顧客セグメント |
キャンプ場の受付担当スタッフ
桃沢キャンプ場を初めて利用する宿泊客
外国人宿泊客
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3. 独自の価値提案 |
ロボットによって案内を代行することで、業務の効率化と言語の壁を超えること
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4. ソリューション |
クローラを搭載した自立走行型ロボット
悪路でも巡回可能
客層拡大や外国人対応を実現するサービス
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5. チャネル |
ホームページで情報発信
SNSで認知を拡大
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サブプランである受付ロボットのリーンキャンパスを以下に示す
対象顧客:受付の対応を行うキャンプ場職員、受付を行う
課題:職員が施設案内に割く時間的負担と外国人利用客への説明のしにくさ
セクション | 内容 |
1. 課題 |
受付窓口が少なく、混雑時の待ち時間が少ない
外国人の対応には時間がかかる
外国人利用客への説明がし辛い
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2. 顧客セグメント |
日本語がわからない外国人利用客
人手不足やインバウンド対応に強い課題感を持つキャンプ場の経営者
キャンプ場を訪れる利用客
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3. 独自の価値提案 |
言語の壁と行列をなくし、職員の負担軽減と利用客の快適なキャンプ体験を同時に実現する
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4. ソリューション |
駆動型ロボットによる受付業務
TensorFlowによる音声認識と翻訳
セルフチェックイン、チェックアウト機能
受付書類の管理
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5. チャネル |
利用客へ、HPやSNSで告知を行う
現場での実演を行い、話題性を持たせる
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サブプランである巡回ロボットのリーンキャンパスを以下に示す
対象顧客:売店業務と巡回業務を兼任する職員
課題:足場の悪い場所での巡回は危険であること
セクション | 内容 |
1. 課題 |
キャンプ場は足場が悪いため巡回が危険である
夜や雨天の場合の巡回には危険が伴う
売店業務と巡回業務は兼任であるため、店員が巡回中は売店が利用できない
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2. 顧客セグメント |
売店を利用したい利用者
仕事の安全を担保したい経営者
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3. 独自の価値提案 |
桃沢キャンプ場に向けた、巡回作業を代行する駆動型ロボット
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4. ソリューション |
高い防塵、防水性
赤外線センサによる火や人の検知
悪路走行に適したキャタピラ
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5. チャネル |
利用客へ、HPやSNSで告知を行う
現場での実演を行い、実際に使用してもらう
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3. PoC計画
3.1. PoCの目的
道路工事現場における現場監督の「移動・物品運搬・伝達」タスクの一部を、自律移動ロボットに置き換えることで、業務負荷軽減・作業効率向上の可能性を検証する。
3.2 検証内容(仮説)
- ロボットが物品搬送を代替することで、監督の移動時間を30%削減できる
- 巡回・伝達をロボットが補助することで、作業指示の遅延が減少する
- 作業員と監督双方の心理的負荷が軽減される(自己評価尺度)
3.3 検証環境
- 道路舗装現場(約100m×30m)
- 屋外・高温・粉塵ありの環境
- 通信(Wi-Fi+LTE) - 現場監督1名+作業員6名体制の想定
3.4 使用機材・技術
- MIRS MG5標準機
- LiDAR
- Webカメラ搭載
- タブレット/スマホによる指示入力
3.5 成功基準(KPI)
- 搬送時間の平均削減率30%以上
- 作業停止・再確認件数の減少(前週比)
- 監督・作業員双方の満足度が5段階中4以上
- ロボットの稼働安定率95%以上
3.6 リスクと対策
- ロボットの走行不能 → 路面段差対応を事前調整/手動操作モードあり
- 通信切断 → 一時的にオフラインモードに切替可
- 作業員の混乱 → 使用前レクチャー&操作シート配布
4. 使用物品・購入物品(PoC検証用)
MG5標準機以外でPoC検証に必要な追加物品を以下に示す。
品名 | 型番 | 単価(税込) | 個数 | 小計(税込) | 備考 | URL |
購入品1 | | 300円 | 2個 | 600円 | | |
購入品2 | | 1,000円 | 1個 | 1,000円 | | |
LiDAR | RPLiDAR S1 | - | 1台 | - | MIRS用貸出物品 | |
Webカメラ | logicool C270 | - | 1台 | - | MIRS用貸出物品 | |
iPad | | - | 1台 | - | 学生課より借用 | |
PP板 | 20mm×20mm | - | - | - | ラボ共通部材 | |
合計 | | | | 1,600円 | | |
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