名称 MIRS2405 社会実装実験報告書
番号 MIRS2405-REPT-0003

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A1 2025.02.14 清 拓実 初版

1.社会実装実験内容

1-1.目的

本実験は、MIRS2405 𝔊𝔘𝔏𝔏ℭの実証実験を行うにあたって、次の目的で行われた。

・製作したロボットが、想定される使用環境(屋外、平坦な道)で安定して使用できるか検証する。
・ユーザに製品を使用してもらい、フィードバックを得る。


1-2.実験内容

D科棟入り口付近で、紙を実際に配ることで実証実験を行った。

ただし、実証実験とするため、対象の選別機能を全ての人に配るようにした。

次に、検証する項目について示す。


表1. 検証する項目

No. 機能 評価内容
1 アームの高さ調整 受け取りやすい高さか
2 紙の取得 想定される使用環境(屋外、平坦な道)でも安定して紙を取得できるか。
3 紙を取得するときの安全性



2.実験スケジュール

2025/2/13(木)の15:00~16:00の間行った。



3.実験結果

1時間稼働し、5件の配布を行った。


以下に実験中に発生した問題について示す。

(1). 紙の取得に時間がかかる。

紙を取ってから、次の紙の取得後、配布位置へ持っていくのに平均40秒かかり、時間がかかってしまう。

対策として、モーターの速度を上げることや、各動作間の待機時間をより短くすることが考えられる。


(2). 風により紙の取得が安定してできない。

紙の取得をする際、風により紙がエアーチャックから離れ、配布できない事態が発生した。

対策として、エアーチャックの密着を強くすることや、ポンプのモーターの動作をより強くすることが考えられる。




3-2. 検証項目に対する評価


表2. 検証項目に対する評価

No. 機能 評価内容 評価
1 アームの高さ調整 受け取りやすい高さか
2 紙の取得 想定される使用環境(屋外、平坦な道)でも安定して紙を取得できるか。
3 紙を取得するときの安全性


4. ユーザ評価

コメント

・かっこいい

・紙の取得の時間が長い

・動作時、モーターがうるさい

・確かにロボットがやるべき仕事だった

・チラシの向きを変える動きに温かみを感じた。



5. 考察

5-1.実験結果より

3-4.分析結果 よりわかることと、その考察を次に示す。

(1). 紙の取得時間

紙の取得に時間がかかってしまうことにより、受け取ってもらえない可能性が増え、配布効率が悪くなってしまうことが考えられる。

対策として、モーターの速度を上げることや、各動作間の待機時間をより短くすることが有効だと考えられる。




(2). 強風時の紙の取得の安定性

紙の取得をする際、風により紙がエアーチャックから離れ、配布できないことで、屋外での安定した配布ができず配布効率が悪くなることが考えられる。

対策として、エアーチャックの密着を強くすることや、ポンプのモーターの動作をより強くすることが考えられる。

もしくは、屋内の使用に限定することも対策として考えられる。




5-2.フィードバックより

次に、フィードバックよりわかることとその考察を示す。

(1). 紙の取得時間

先述の通りである。




(2). モーターの動作音

モータの動作音が大きい点について、おそらくポンプのモータのことだと考えられる。

モータの動作音が大きいことで、敬遠されてしまう可能性がある。

対策として、モータを騒音が少ないものに変えることや、防音カバーを設置することが考えられる。

5. 今後の展望

今後の展望について、先に述べたように、
 ・紙の取得の時間が長い。
 ・強風時の紙の取得が安定しない。
 ・モータの動作オンが長い。
などに対応策を施すほか、
 ・走行機能の追加。
 ・アームを使った別機能の追加。
などがある。




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