名称 MIRS2302 メカニクス開発報告書
番号 MIRS2302-MECH-0008

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A1 2023.11.24 鈴木亮良 秋山 大典 千葉舞斗 初版

目次

1.始めに
2.外観図
3.各部完成度の評価
4.工数分析
5.制作物一覧
6.総括



1.始めに

本ドキュメントMIRS2302 TENQ Projectのメカ班の開発完了報告書について示すものである。

2.外観図

以下にTENQの全体図を示す。

全体観図



以下に主なスペックについて示す。

サイズ
  最大高さ:930mm (LiDARも含む)
  走行部のみ:230mm
  最大横幅:615mm (タイヤ間距離)
重量
  15.4kg

評価

・サイズについて
最大高さは930mmと高すぎず低すぎないちょうど良い高さになった。
タブレットの位置も立った状態で触ることができる。
かがめば一番下の段も快適にとることができる。
最大横幅は615mmと少し大きいように感じるが、最大高さに対して足回りを安定させるためにはちょうど良い横幅だったと思う。
坂道でも倒れるということはなかった。

・重量について
15.4kgと重たい機体になった。
モジュールにMDF合板を使ったため、重量が大きくなった。
MDFを使用した理由として、揺れに耐えられる安定した箱にする必要と保温保冷のためある程度の断熱性が必要だったから。

3.各部完成度の評価

3.1 足回り

ギヤ(タイヤ)標準機のモータで大きなタイヤを回すために3Dプリンタでギアを作成した。
平坦な道は問題なく走ることができたが、トルクをしっかりと考えなかったため坂を上るのに少し苦戦した。

タイヤとギア

・角材とモータ支え

タイヤの中心とモータの位置をずらすためモータ支えを長くし少し上にモータを設置した。モータ支えが折れないように間に角材を挟んだ。動作中一度も折れることがなかったので不具合はないといえる。

角材とモータ支え

・キャスタ

タイヤだけでは不安定だったためキャスタを2か所に設置した。初めのほうは問題なく機能していたが、劣化により本体が少し不安定になることがあった。

キャスタ

3.2 ロック機構

以下にロック機構の写真を示す。

ロック機構の拡大図 1

ロック機構の拡大図 2


 ロック機構のカギの部分が想定より小さくなってしまい、ロックが外れてしまうことがあった。 また重力により扉が上下してしまった場合、外れることがあった。
3Dプリンタで作成したひっかける部分はきつくねじ止めをしてしまうと割れてしまうことがあった。 ロック機構におけるメカ的機構で改善すべき点は多かったと考える。

3.3 最上段モジュール

・Lider

本体よりも高い位置に設置することで全方位の情報をとれるようにした。 校内の構造をしっかりと把握できていたので不具合はなかったといえる。

・緊急停止

モジュールの最上段に3Dプリンタパーツを用いて設置した。立った状態ですぐに押しやすい位置に設置できたので不具合はないといえる。

緊急停止スイッチ拡大図


・タブレット

モジュールの最上段に3Dプリンタパーツを用いて設置した。タブレットを設置したとき、ピッタリはまり傾けても外れないため不具合はないといえる。

最上段モジュール拡大図


・パッチン錠

L字角材と3Dプリンタパーツを用いて最上段モジュールに固定した。最上段モジュールが外れることはなかったが、少しパッチン錠が外れそうな場所があった。また、L字角材が少し飛び出ていて持ち運びの際などにけがをする危険があった。

パッチン錠の拡大図

3.4 小物モジュール

以下に小物モジュールの写真を示す。

小物モジュール

このモジュールは、チョークや文房具等の比較的小さいものを運ぶために設計された。 扉と横の板をつなぐ蝶番の穴の位置がずれていた。ドリルで加工しなければいけなかったため、穴が大きくなってしまい、蝶番のつけ方によって扉のしまりが悪いことがあった。

3.5 資料モジュール

このモジュールは配布資料や授業資料などを運ぶために設計された。扉は蝶番が弱く扉がたまに勝手に開いてしまうことがあった。また、箱の中のサーボモータや角材で紙が折れてしまう恐れがあった。

資料モジュール

3.6 食品モジュール

以下に食品モジュールの写真を示す。

食品モジュール


このモジュールは保冷可能な部屋と保温可能な部屋の2つに分かれている。
モジュール内部の写真を示す。

モジュール内部


モジュールの保温性、保冷性を高めるため壁と壁の隙間にシリコンシーラントを使用し、密閉性を高めた。
モジュールにドリンクを入れる際、横にしなければいけないことに気が付いた。そのためモジュールの設計をする際、高さを考えて設計するべきであった。

3.7 最下段モジュール

以下に最下段モジュールの写真を示す。

最下段モジュール

このモジュールはモジュールと機体本体を接続するために、設計された。 すべてのモジュールにおいて、固定することができたので不具合等は無かったといえる。

3.8 中段シャーシ

以下に中段シャーシの写真を示す。

中段シャーシ


下段シャーシに足回り、電源類の設置が予定されているため、基盤類をすべて中段シャーシに置いた。モータの高さを上げたため干渉してしまう部分をカットした。

4.工数分析

以下にガントチャートと仕事割合を示す。

メカニクス ガントチャート


詳細設計の遅れにより、加工時間を圧迫してしまった。

仕事割合

5.制作物一覧

mirs2302 メカニクス詳細設計書足回り
mirs2302 メカニクス詳細設計書小物モジュール
mirs2302 メカニクス詳細設計書紙モジュール
mirs2302 メカニクス詳細設計書食品モジュール
mirs2302 メカニクス詳細設計書最下段モジュール
mirs2302 メカニクス詳細設計書中段シャーシ
mirs2302 メカニクス詳細設計書最上段モジュール

6.総括


全体の評価として、詳細設計が終了した時期が想定より遅れてしまったため、モジュールの完成に時間がかかり形にできたのが冬休みになってしまった。
しかし、特に大きなミスがなかったため設計が上手くいったと考えられる。
前期は主に、鈴木・千葉の二人が標準機を製作した。基本設計以降は秋山も加わり、各パーツごとに分担して作業を行えていた。
知識が特になかった三人だったが、PMの手助けもあり、なんとか納得の行く形になり本当に良かった。デザインに関してはもう少しなにかできたかもしれないが、予算がギリギリだったため節約した。




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