名称 |
MIRS2205開発完了報告書 |
番号 |
MIRS2205-REPT-0006 |
版数 |
最終更新日 |
作成 |
承認 |
改訂記事 |
A01 |
2023.2.21 |
飯塚蘭斗 |
承認 |
初版 |
目次
1.はじめに
2.発表会・展示会の振り返り
3.プロジェクトマネジメント分析
4.全体総括
5.所感
本ドキュメントはMIRS2205の開発完了報告書である。
完成した機体を以下に示す。
fig.1 機体
発表会における結果は以下の通りである。
他班の結果との比較を以下に示す。(授業資料より引用)
table.1 発表結果
チーム |
プロジェクト |
得票数 |
得票率 |
順位 |
MIRS2201 |
としょかえる |
9 |
5.3% |
5位 |
MIRS2202 |
なすびproject |
92 |
54.8% |
1位 |
MIRS2203 |
RAPTAプロジェクト |
30 |
17.9% |
2位 |
MIRS2204 |
KOZUTSUMI |
21 |
12.5% |
3位 |
MIRS2205 |
てんこっこ |
16 |
9.5% |
4位 |
また、教員評価の発表会結果を以下に示す。
table.2 発表結果(教員評価)
チーム |
コンセプト |
機能 |
ユーザ |
ニーズ |
完成度プレゼン |
全平均 |
順位 |
MIRS2201 |
3.4 |
3.6 |
4.0 |
3.4 |
3.8 |
3.63 |
3 |
MIRS2202 |
4.0 |
4.1 |
3.9 |
3.9 |
4.5 |
4.08 |
1 |
MIRS2203 |
3.9 |
4.3 |
3.9 |
3.5 |
3.6 |
3.83 |
2 |
MIRS2204 |
3.5 |
3.8 |
3.5 |
3.4 |
3.6 |
3.55 |
5 |
MIRS2205 |
3.6 |
3.8 |
3.5 |
3.6 |
3.6 |
3.63 |
3 |
- 社会課題やその解決に向けた着想、コンセプト設定が優れているか
- 実現した要素(ハードウェア、ソフトウェア)が優れているか
- 想定ユーザが明確で、社会実装の仕方が優れているか
- 世の中のニーズを開発システムに反映できているか
- プレゼンテーション+展示ブースに対する評価
発表
発表について振り返る。
- 発表では飯塚と相川がプレゼン資料と発表を行った。PVや発表用スライド中の動画は村岡が編集した。
- 発表会用スライドは発表会前日まで修正を行ったため発表練習や段取りなどを考える時間があまりなかった。当日では発表練習を何回も行った。また、リハーサル後に大沼先生から発表についてのアドバイスをもらい、発表に動きをつけた。これらによって、発表ではリハーサルの時よりも良いプレゼンをすることができたと思う。
展示
展示について振り返る。
- ブースに展示したポスターは眞野が作成した。機能などを丁寧に説明したものとユーモアを交えたもの、見た目を重視したものなど、ポスターの内容を分けた。そのため、興味の引きそうなポスターを通路側にするなど工夫を行った。
- プロジェクターを使い、てんこっこのディスプレイ表示を見やすくしたため来場者は何が起こっているか分かりやすくなっている。これによっててんこっこの機能や動きを簡単に理解できたと思う。
- デモでは、事前に登録していた班員が点呼を行った。点呼不明や顔認証を違う人が行った場合なども実演した。また、来場者をその場で登録して点呼を行った。体験できるようにしたので来場者もただ聞く見るだけでなく楽しく見れたと思う。
評価
教員評価について振り返る。
- 教員評価では機能は3.8で4まであと少しであった。また、ニーズでは他の班と比べて2位となっている。しかし、コンセプト、ユーザ、完成度プレゼンでは3.5や3.6といった評価になってしまった。
- 社会課題にさらに目を向けることと社会実装を行うこと、プレゼンをよくすることが必要であったと考えられる。
開発における作業時間分析
基本設計時点での開発スケジュールをfig.3に、実際の開発スケジュールをfig.4に示す。
fig.2 基本設計時点の開発スケジュール
fig.3 実際の開発スケジュール
各班員の作業時間の割合を以下に示す。
全体の作業時間割合を以下に示す。
各パートの作業割合を以下に示す。
<メカ>
- メカの仕事としてメカ詳細設計及びメカ製造・試験が大きな仕事としてある。今回、カメラやディスプレイなどのフロントパネルに乗せるための支えを変更し、2枚のパネルを使うことで支えた。この詳細設計で製造時間を短縮できたと考えられる。そのため詳細設計の作業時間が製造・試験と同じぐらいになったと考えられる。しかし、全体の進捗では詳細設計から遅れ始めてしまった。特に機体全体を支える支柱の製造は接合部や長さ調整に苦戦したため遅れた。また、外装制作で塗装を行ったが、プラダンの塗装がはがれやすくもう一度塗装を行うことを余儀なくされてしまった。
エレキやソフトで仕事がない人にも手伝ってもらい終盤の追い上げが大きくライントレースの調整や寮での試運転までには間に合った。
<エレキ>
- エレキはメカ・ソフトに比べて、製造・試験にかける時間が少なく、そもそも全体から見た所要時間が少なかった。また、fig.3から詳細設計の遅れがそのままずれ込んでいることがわかる。他と比べて作業が早く終わっていて、大きな躓きはなかったように思う。
個人としてはまず、安間はそれぞれの仕事に割いた時間にあまり差がなく、平等に仕事をしていたことがわかる。また、エレキの製造・試験以外にもメカ・ソフトの製造・試験にも関わっていることから、自分の仕事が終わった後も他の仕事を手伝っていたことが伺える。
眞野は発表会準備とエレキの詳細設計に多く時間を割いていることがわかる。このことから、どちらかというと卓上の仕事が多かったことが伺える。
<ソフト>
- ソフトは開発の順番が変わり、開発プログラムが少し増えた。その日の可能作業時間と開発時間の兼ね合いで前後した。新しく増えた開発プログラムはC言語プログラムをPythonから呼び出すプログラムである。全体作業時間の15%がソフト実装・試験で他のパートよりも実装作業が多くなった。詳細設計はプログラムを試作しながら作成したため少し遅れてしまった。実装・試験では1から調べながらやることが多かった。そのため進みがゆっくりになってしまった。特に、通信を行うプログラムに苦戦した。さらに他のパートの遅れの影響でライントレースやプログラムの統合を早めに行うことができず、終盤ではほぼ毎日残り調整を行った。
プログラムは主に長澤が作成した。機能などで分担は行わなかった。あまりプログラムに自信がなかったことと、他の人が作ったプログラムを1つに統合するのが難しいと判断したためこのようになった。長澤の負担は大きく進みもゆっくりになった。しかし、統合時のプログラム間の問題は解決しやすかったと考えられる。
全体的に進捗の遅れが目立った。どのパートも詳細設計の段階から遅れ始めていた。しかし、終盤での追い上げが大きく発表会には間に合うことができた。特にソフトは発表直前までライントレースやデモの動きのプログラム調整があるなどほぼ毎日、放課後も残り作業を行っていた。
しかし、遅れによって社会実装として考えていた寮での運用が発表直前になってしまった。寮務主事からのフィードバックは都合が合わず貰えなかった。PMの全体を通してのスケジュール管理があまかったように感じられる。
機体は当初、決めた開発項目を全て開発でき、てんこっこの点呼は想定通りの人の確認から管理者への報告までを自動で行うことができた。発表会用のPVやポスターなども作成でき、展示ブースでは多少トラブルはあったものの常に来場者に対してデモを行うことができた。自分たちが開発してきたてんこっこを最大限、披露することができたと思う。
総合順位は4位、教員評価順位は3位という結果であった。コンセプトを社会課題に向けたものにしたり、社会実装を行いフィードバックを取り入れたりできたらより良いものにできたと思う。
飯塚蘭斗(PM)
この班のPMを担当した。このような立場は初めてでどのような結果を残せるか、不安とワクワクがあった。班員の発表ではこの班で大丈夫なのかとより不安になりました。しかし、PMとして良い結果を残せるように班をまとめ、MIRS制作に向き合ってきました。班をまとめるときは、班員達が楽しくMIRS制作をしていけるようにすると考えていた。そして、他の班よりも自由に制作していたと思います。しかし、進捗の遅れで特に1月はほとんどMIRS制作を行わなければならないほどになってしまった。1月の頑張りをもっと前に分配したかった。班員たちも1月は大変な思いをしたと思うのでPMがしっかりとスケジュールを管理していれば余裕をもてたと後悔した。
てんこっこ制作は各パートに全体的に関わりたいと思った。特にソフトをやろうとしていましたが、プログラムは全くさわらずエレキやメカの制作を行った。ソフトについては、技術調査や走行プログラムの調整時に補助などを行いました。全体的に関われたは自分の目標通りになったが、メカやエレキの制作が多くなってしまったのでDCONでプログラムを特に学んでいきたいと思った。
発表会についてはつくづく自分の発表スライドと発表が下手なことを実感した。発表会当日に直前まで発表練習を行って少しは良くなったがまだ下手と思った。展示ブースでは来場者に対してデモをしっかり行えたと思うので良かった。
PMとしてはしっかり働けたとはあまり思えないが、班員の頑張りでてんこっこを制作でき、発表会も自分たちの成果を見せれたと思う。また、大変なこともたくさんあったがてんこっこ制作はとても楽しかった。PMを通じてプロジェクトを運用していく大変さやスケジュール管理の重要さなどを学べたので、この経験を今後に生かしていく。
長澤稔幸(TL・ソフト)
班員が決まったときはロボコン部が唯一いない班で不安があった。実際、アイデアを出すときにはできることやできないことがわからなかったし、何かを作ることの大変さなどを知らないため計画もなかなか立てられないでいた。
作成の期間に入ってもほかの班より進捗が良くない状況だった。しかし、発表までには完成させることができたので良かった。
TLとしては、開発の進捗の理解はできていてもあまり催促することができなかったなど反省点が多くあった。
ソフトでは相川と協力してプログラムを作成した。当初予定していた機能をしっかりと実装できたので良かった。しかし、顔認証や体温測定は誤差が多くあり、あまり精度が良くなかったので改善したかった。
今回は相川と共同でプログラムの作成を行ったが、進捗が良くなかったので担当分けをして行うのも良かったと思った。
相川将斗(ソフト)
MIRSを一年間通してものづくりの大変さ、楽しさを感じることが出来ました。
私はソフトの分野に興味があったのでソフトに立候補しました。しかしながら他の班のソフトとは違い、授業で学んだ程度の知識しか持ち合わせていなかったため、Pythonのコードは同じソフトの長澤に任せてしまっていたのが不甲斐ないです。後半には自分に出来ることを探し率先して動くことが出来ました。この経験を残り少ない高専生活、これから社会に出ていく上で生かしたいと思います。
安間丈紘(DM・エレキ)
MIRS開発過程の前半では、なかなか作業が進まず、完成するかと不安だったが、最終的に形になり、とても安心しました。エレキでの回路設計やドキュメント整理で、やり方がわからないことが多かったが、学びながらやり通すことができました。途中でメカの外装製作に加わったが、その時も設計書を参考に対応できたので、いい経験になったと感じました。
最後に、ドキュメントをもっと早くから管理したり、機能試験等で計測する数値が足りなかったりと課題があったので、これから先、似たような作業に当たった際に活かしていこうと思いました
岡村翔(メカ)
MIRS制作では、メカニクスを担当した。
5班には他の班と違ってロボコン部がいないため設計が難航した。設計に使うCADなどの使い方から学ぶことになった。結果として村岡の協力もありメカの設計ができた。MIRSの制作を通じて設計を学ぶことができたが、今回作ったメカは重心などの様々な問題があったこれから設計する機会があればそういうことも気をつけて設計したい。
小谷耀(メカ)
チームでの活動の難しさを感じた。自分のできることが少なかったため、他の人に任せる事が多かった。
メカとしては、設計よりは機体を作ることに参加した。チームのメンバーにものすごく助けられたと思う。
眞野未央(エレキ)
今回のMIRSは、自分のスキルアップに繋がったと思う。今までは言われたことを言われた通りに製作することしかしなかったが、今回は目的を実現するために回路に使用する素子を自分で考え、実際にできるかどうか試行錯誤した。他の班と比べると、標準機からの変更は少なく簡単な方だったと思うが、それでも悩むこともあったので自分にとっては難しかったと思う。それでも頑張れたのでよかった。
村岡真聡(メカ)
自分の班はロボコン部がいないため、事前知識ゼロの状態でスタートした。何もわからない状態だったが手探りでも頑張って進めていけて良かった。僕はメカだったが、計画が甘く作成した後に変更を加えることが多かった。そのため迷惑をかけることが多かったが、そのわがままに付き合ってくれた班員に感謝したい。
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