名称 MIRS1905開発完了報告書
番号 MIRS1905-REPT-0002
版数 最終更新日 作成者 承認者 改訂記事
A01 2020/2/14 赤池寛太 初版

1.はじめに

本ドキュメントはMIRS1905の開発完了報告書である。
以下に完成した期待を示す。

fig.1 全体完成図

2.全体実現度の評価

全体実現度の評価をtab.1に示す。
tab.1 全体実現度評価
機能 評価 完成度(%)
昇降機構 多少のがたつきが残るが機能としては問題ない 100
画像処理 WEBとの連携を行うとリアルタイムの認識ができない 75
WEB上への表示 画像処理との連携が行えなかった 75
ライントレース センサーの不具合で実装できなかった 30
状態表示LED 走行表示と連携して表示することができた 100
緊急停止 超音波による停止、スイッチによる停止の両方が実装できた 100

3.発表会・展示会

発表会における結果は以下のとおりである。
他班との結果の比較を以下に示す。(授業資料より引用)

tab.2 得票数の比較
プロジェクト 得票数 得票率(%) 順位
MIRS1901 Cooktailプロジェクト 9 4.9 5
MIRS1902 MIRcarriesプロジェクト 51 27.6 2
MIRS1903 もっぴープロジェクト 18 9.7 4
MIRS1904 thynk!プロジェクト 29 15.7 3
MIRS1905 PA-MANプロジェクト 78 42.2 1



fig.2 技術賞内訳の比較

tab.3 技術賞内訳の比較
プロジェクトチーム コンセプト(%) 機能(%) ユーザー(%) ニーズ(%) 実現度(%) 合計(%) 順位
MIRS1901 75.6 64.4 68.9 71.1 68.9 69.6 5
MIRS1902 77.8 84.4 73.3 75.6 82.2 79.3 3
MIRS1903 80.0 73.3 75.6 80.0 68.9 74.4 4
MIRS1904 80.0 86.7 75.6 80.0 77.8 79.6 2
MIRS1905 95.6 80.0 84.4 88.9 81.1 85.2 1


3.1.発表会の振り返り

3.2.展示会の振り返り

4.スケジュール比較

以下に予定していた開発スケジュールと実際の開発スケジュールを示す。

fig.3 予定していた開発スケジュール

fig.4 実際の開発スケジュール

5.開発における作業時間分析

最初に理想的な作業割合を以下に示す。

fig.5 理想

各班員の作業割合を円グラフにし、以下に示す。

fig.6 武田

fig.7 佐塚

fig.8 赤池

fig.9 安藤

fig.10 酒井

fig.11 津川

fig.12 林

fig.13 室伏

fig.14 渡邉

各パートの作業割合を以下に示す。

fig.15 メカの作業時間割合

fig.16 エレキの作業時間割合

fig.17 ソフトの作業時間割合

班全体の作業時間に対する各班員の作業時間の割合を以下に示す。

fig.18 班全体の作業時間に対する各班員の作業時間割合

これらグラフから考察できることを以下に示す。

全体
メカ
エレキ
ソフト

5.総括

メカ
製作は予定通りに終わったものの、組み立てづらさや部品数、ねじの多さにより組み立てに手間取ってしまい、外装もメンテナンス性の低さから取り付けが後手に回ったため予定通りに終えることができなかった。しっかり構想を練ってから設計していなかったため、設計にも製作にも余計な時間がかなりかかってしまった。キャスターを採用してしまったため、走行が不自由になったり、段差に弱くなってしまったりした点が残念だった。メンテナンス性などにもしっかり考慮し、実際に製作、使用する状況を想定し、一通り確認しただけで満足せず、何度も見直すことが重要だとわかった。
完成したものについては、発表会でも当初の期待通りの動作をしたので満足できるものとなった。不具合も何度も発見されたが、ほとんど解決できたのでよかった。

エレキ
電源ボードが壊れるというアクシデントが他班で競技会の際にあったため、予備を作成し自分の班でそのアクシデントが発生した際に迅速に対応できるようにした。ソフト班に作成を頼まれた回路を作成し遅くても次の日にはソフト班に渡して実験が行えるようにした。またアクシデントとしては右側のモータが動かないトラブルが発生した。原因としては、ロータリーエンコーダの配線のはんだ付けがうまく行われていなかったことと、配線が間違っていたためである。配線とはんだ付けを変更したところ正常に稼働した。

ソフト
今回担当振り分けとしてメインプログラム(走行形やデモ用プログラム)を佐塚、ライントレース走行(Arduino)を室伏、Web表示やカウントプログラムを赤池、画像認識プログラム(Python)を津川としていた。しかし、赤池のプログラムへの理解度が高かったため担当のプログラムに加えてテストプログラムなどの作成を途中から手伝ってもらっていた。
また、佐塚、室伏のプログラム知識が乏しかったため予想よりもおおきく計画がずれてしまい、結局社会実装までたどり着けなかった。最終的に自分たちのMIRSに実装したかったことができたのでそこはよかったと思う。

6.感想・反省

武田
この1年、私は全身全霊でMIRSをやり抜きました。寝ている時以外はMIRSについて考え続けました。結果として自分がやってしまった方が早いと他の人を頼ることをやめてしまった事が、さらに自分の首を締めることになってしまい、リーダーとして1番やってはいけないことをしてしまった。これに気付いてからは仕事を振ることを意識し、チームとして1つのものを作ることを心がけた。しかし、誰よりも自分が先に動くことで、みんなを動かす事ができたことは自分の強みだったように思う。何より、今まで自分に欠けていた実践的な専門知識を体系的に身につける事ができ、自信をつける事ができた。
1年全力でやってきてよかった。

佐塚
一年間を振り返ってみると前半も後半もずっと何かしらの機体の不具合が起き、それに加えて今まであまり書いたことのないArduinoのプログラムや今年のC言語応用で習ったことの活用など自分がやったことのないものの連続でとても大変な一年間だった。
特にプログラムは自分の元々の実力がないのもあり、チームメンバーにとても迷惑をかけていたと思う。メインプログラムやArduinoのプログラムなど結局自分が書いたというよりは、ダメな部分を赤池やほかのメンバーに手直ししてもらっていたため自分一人では完成することはできなかった。自分一人の力がどれだけないか痛感させられた。
メンバーに指示を送りながら自分も作業をし、相手の進捗を見ながら意見を出すことが自分の想像していたよりもはるかに難しくカリスマ性がどれだけ大切なのかがよく分かった。これからの将来この一年で得た経験を活かしていければと思う。

赤池
この一年、明確な正解がないことに対し取り組むことがつらかったです。
結局、自分は最終盤までほとんどプログラムを書いていませんでした。今思えば、急な仕様変更に対応することや、自分がそれまで作ったものが無駄になることが怖かったからだと思います。
今回MIRSのために書いたプログラムはどれも簡単で、少し考えればできるようなものでした。その簡単なもののために多くの無駄な時間を費やしたことが今回の反省です。自分にとっての課題が見つかったので、今後はそれを改善できるよう努めます。

安藤
MIRSの授業を通してチームでのものづくりの大変さや、なかなか予定通りに事が進まないといった、やってみないとわからない事を体験的に知ることができた。
機構の検討をするにも一度設計してしまわないと搭載できるかもわからず、購入物品の選定も進まず、設計を進めて改善していく作業に時間をさけなかったので、知識と経験、具体的な像を考えられる能力が必要だと思った。能力の至らなさからしょぼい出来になってしまい、それに加え不具合が絶えなかったのでメンバーにとても申し訳ない。
特にメンテナンス性が重要だということはわかっていたのにもかかわらず、メンテナンス性の低い機体ができてしまったのが悔やまれる。
この授業で新たに学んだ技術のひとつとして、3Dプリンタの使い方が挙げられる。前々から使ってみたいと思っていたので学べてよかった。
結果的に発表会ではよい出来で、自分の仕事としても形作る等最低限の貢献はできたと思うのでよかった。

酒井
私はこの一年間を通して、チームで一つのものを作ることの大変さを学びました。
発案や設計にも上手くいかなく、開発段階に移行しても予期しない出来事が起こったり、小さな間違いが後々トラブルに繋がることもありました。
これは、チームのメンバーと連携をとることで防げたものもあります。作業を分担しているとはいえ、こういったことを防ぐためにもメンバー間での報告や、作業の把握は必要だと強く思いました。自分がものづくりに慣れていないとはいえ、他のメンバーに頼りすぎてしまいました。自分の力不足をきちんと理解し、今後はできることをきちんと行っていきたいと思います。しかし、MIRSの活動を通してグループで活動することの重要性など多くのことを学んだので、これからにいかしていきたいです。

津川
この1年を振り返ってみると、総じて自身の作業量が少なかったように思う。
それも回ってくる仕事が少ないというわけでもなかったため、自身の能力不足及び積極性の不足を感じた。特に中盤に多くかかわった機械学習関連のプログラムが結局うまくいかなかったのは非常に残念だった。機械学習はプログラマを目指すのならまた触れることもあると思うので時間のある時に勉強したい。
同時に開発におけるチームワークの重要性を感じた。今後に活かしたい。


MIRSの製作を通して改めて複数人で同じものを作る大変さを知りました。
私は今回のMIRSでエレキを担当しました。エレキでは回路設計からMIRSへの取り付けまで幅広く行いました。中でも一番苦労したのはソフト班との連携です。状態遷移の回路を作成する際にどうしてもソフトとの連携が必要になってくるため自分が想像していることを相手に的確に伝えなければならなく、ここでうまく伝わらないと回路が壊れてしまう原因にもなるため入念に打ち合わせを行いました。また、MIRS全体のデザインもさせてもらいました。塗装はメカが担当したのでPM,TLとも議論しつつ、設計どおりの色とデザインで実物が組み上がったので良かったです。
またミニ協議会と高専祭のポスターの作成、カタログ、PVなどの広報の主担当にもなり、はじめは全く未経験の分野だったので余りやりたくなかったです。しかしやってみると意外と自分でもセンスが良いなと思いながら楽しくやらせてもらいました。そして最優秀賞と技術賞の両方を取ることができ、ポスター部門でも1位を取ることができました。目に見える結果が出せて良かったと思います。
また、私は発表会の演出のリーダーも担当させていただきました。当日はスライドとBGMを担当し各発表者との打ち合わせや、円滑に進められるように司会や先生方と議論し非常に良い発表会ができたと考えています。
また、私は発表会の演出のリーダーも担当させていただきました。当日はスライドとBGMを担当し各発表者との打ち合わせや、円滑に進められるように司会や先生方と議論し非常に良い発表会ができたと考えています。
振り返ってみると12月ごろから毎日のように21時帰りになり、またある時は終電に乗り遅れたりとなかなかハードなMIRSでした。しかしこの活動を通してチーム内での協調性や状況に応じて自分が何をすべきなのかを常に考えることの大切さを知りました。とても良い活動だったと思います。

室伏
1年間MIRSに取り組み、改めて1つのものを作り上げる大変さを感じました。
私はソフト班でしたがプログラミングが苦手です。そのため、メンバーに助言や手助けをしてもらわなければライントレースのプログラムを完成させることが出来ませんでした。フォトリフレクタが壊れてしまったため当日は動いているところを見られませんでしたが、助けてくれたメンバーに感謝を送りたいです。
また、エレキ班の手伝いに行くことが多かったため、プログラムだけでなく回路の知識も深めることができました。実際に機体が動いているのを見たときはとても感動しました。動いてからエンコーダの不調や部品の破損等ありましたが、振り返ってみると楽しいものだったと感じます。最終的に賞を獲得できたのは班のメンバーが頑張ったのもありますが、PM、TLや安藤の貢献が大きいと思います。一緒にMIRSの活動を出来てとても楽しかったです。ありがとうございました。

渡邉
プロジェクトを始めるにあたってユーザーのニーズに沿ったものを作るということに難しさを感じました。
自分たちの自己満足でものを作らない、ニーズを正しく把握するというのは当たり前のことではありますが実際の声やデータから根拠のあるニーズに対し自分たちがどう答えられるか考えました。また、開発が始まってからも個人作業ではなく互いに進捗の確認などをしあい、いつまでにこれを作って欲しいなど声を全体の作業がスムーズに進むように動きました。今回のMIRSで多くを学ぶことができました。自分に足りないこともたくさん見えたので今後の生活に生かしていきたいです。