l MIRS1705-REPT-0002 開発完了報告書 MIRS1705 管理台帳へ戻る

名称 MIRS1705 開発完了報告書
番号 MIRS1705-REPT-0002

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2018.2.26 渡邉莉奈 大林先生 初版
A02 2018.2.27 渡邉莉奈 大林先生 ・実際のスケジュール表を、遅れがわかるものに変更。
・スケジュール分析のコメントを追加。

ドキュメント内目次


1.発表会・展示会の振り返り

発表会結果
総合結果                4位(15票)
技術賞                   5位
ブログいいね賞        5位

アンケート
アイデア                23票
発表                       4票
展示                     10票
カタログ                   6票

2.プロジェクトマネジメント分析

2.1 開発スケジュール
基本設計書開発スケジュール表Table1に示す。


Table1 開発スケジュール表(基本設計)
Table1 開発スケジュール表(基本設計)
実際の開発スケジュール表をTable2に示す。


Table2 開発スケジュール表
Table2 開発スケジュール表(実際)

・メカ

全体的に開発が遅れていた。
理由としては、CADデータをつくるのに時間をかけすぎてしまったこと、3Dプリンタの精度や樹脂の強度を考慮しておらず、トライアンドエラーの繰り返しが多かったこと、設計ミスにより当初作る予定ではなかった外部の光を遮断する囲いや蓋をつくったことがあげられる。
Solidworksの使い方をメカ全員が覚えて、仕事を分担できた点はよかったと思う。

・エレキ

エレキ班は仕事が早く正確だったので、開発を順調に進めることができた。
実装やテストは部品の購入時期や他班の作業との兼ね合いで遅れることとなったが、スケジュールに問題はなかったと考えられる。
エレキ班の作業の他にメカ班の作業の手伝いをすることが多かった。

・ソフト

下位モジュールの実装は期限通りに行うことができたが、アームの機構や電磁石の設計ミスで、プログラミング以外の作業に時間がとられてしまい、後半のプログラム実 装が遅れてしまった。
メインである画像認識は多くのパターンをテストし、精度の高いものとなった。
2.2 工数分析
作業時間の表とグラフを以下に示す。
Table3 工数
工数 落合

工数 赤羽    工数 太田    工数 落合

工数 櫻井    工数 圭太    工数 松本

工数 山路    工数 渡邉    工数 全体


作業割合を見ると、メカ・ソフトは多くの時間を開発に掛けているが、エレキはあまり開発には時間がかかっていない。
これは基板にArduinoとRaspberryPiを使用したことにより、例年に比べて開発にかかる時間が減ったのだと思われる。
開発で最も時間が掛かったのはソフトで、ハードの仕様変更などを原因とする開発の遅延が原因と思われる。
一方、ドキュメント作成については多くのパーツを設計、作成したメカが最も時間が掛かっている。

3.全体総括

MIRS1705では初期の段階からコンセプトが固まっていて、それに向け全員の意見が一致し、システム基本設計までは順調に進めることが出来ていた。
しかし、電磁石やアームなどのトラブルにより、試作・検討を繰り返すことにより遅れが出てしまった。また、同様の理由で初めに考えていたものと少し離れてしまったように思える。
また、高専祭、発表会ともに投票の獲得数が少ないのは、プログラミングをわからない人にわかりやすく伝える努力を怠ったことにあると思う。 動かすことに必死になってしまい、展示の事前打ち合わせをあまりしなかった。 いい製品だとしても、相手に伝わらなければ求められないので、相手にうまく伝えることが必要だと強く感じた。
パートごとに仕事量の差はあったが、違うパートのサポートに入ったり、発表会に関する仕事をしたりして、全員がチームに貢献できたと思う。仕事の分担だけでなく、話し合いを多くとるなど、チームで作業することに関しては全く問題がなかった。

4.個人別の所感

PM 鈴木圭太

一年かけたロボット開発はあっという間でした。
班のPMを務めていたにもかかわらず、仕事は遅く、プレゼンは相手にうまく伝えられず、大事な時期にはインフルエンザにかかるなどと、班員に多大な迷惑をかけてしま いました。
また、開発の見通しがあまかったり、設計ミスにより当初の日程より大きくずれたりなどと大変でした。 それにより、班員には時間外労働をたくさんさせてしまいました。 しかし、文句を(多少しか)言わずについてきた班員のおかげで、最後までやることができました。
このmirs開発を通して専門知識だけでなく、「PMとして足りなかったこと」「開発の見通しの立て方」「設計時に考慮するべきこと」「プレゼンの仕方」など、専門知識 以外のエンジニアに必要な能力を身につけることができました。この一年間、とてもいい経験になりました。

TL 櫻井海斗

MIRSでの活動を通して学んだことが二つあります。
一つは、仕事の分担の仕方についてです。
ロボットを製作するのに必要な仕事は膨大です。一人ですべての仕事をこなすことはできません。班員みんなに仕事をまわすには、班員の得意不得意を知ることと、仕事 を分解しタスクを並べ何をしなければならないのか理解することの二つが必要であると学びました。
もう一つは、上流工程の大切さです。
僕は今年のMIRSを通して、もっと上流工程をしっかりやればよかったと反省しています。年度初め、僕は早くものづくりがしたくて企画やシステム提案をそれほど頑張ら なかったです。
ものづくりが始まった時、ロボットの製作ができて最初はとても楽しかったです。しかし、工程が下流に進むほど、実現できないシステムが見つかったり、発表で一般の 人に自分たちの作ったもののコンセプトが伝わらなかったりしました。人に使ってもらうことを考えないものづくりは意味ないということを知り、僕にとっては教訓とな りました。
MIRSの活動は終わりましたが、自分のエンジニアとしての活動はこれからなので、今年度学んだことを次に活かしていきたいと思います。

メカ 太田裕哉

序盤はメカ班全員でSolidworksによる部品設計を行っていたが、工程が進み作業が複雑化するにつれてそれぞれの役割が確立していったように感じる。
初めのうちは勝手が分からず、班員と相談しながらおそるおそる設計と試作を繰り返していたが、自分の場合慣れてからはタスク管理や教員とのコンタクト、ドキュメン ト作成といった管理職としての仕事が主体となっていった。
仕様が決定してからは自分が必要な作業を洗い出し、部品の製作を班員の山路君と圭太君に依頼しながらドキュメントに反映するといった流れで開発を行った。
時には手が空いているエレキの班員に工場へ行ってもらうこともあり、部署間の連絡や協力が非常に重要だと実感した。 Solidworksの使い方や「この動きをさせるにはどういった機構が必要か」というメカを設計するうえでの考え方など、MIRSを通じて得たものは多くあるが、特に管理職と しての働きを経験できたことが自分にとって一番の成果だと感じている。
また、設計するうえで寸法や形状のミスが明らかに多くあったことや、仕事を依頼した自分自身に作業が無くなってしまうことがあったなど、反省点も多く挙げられる。
これらも含め今回の貴重な経験を企業に入社してから役立てたい。


メカ 山路倍弘

購入物品の調査、選択は購入可能なサイトが限られており、予算や必要な量など考慮しなければならないことも多かったため大変面倒でした。
ソリッドワークスでの設計はやり方さえ理解すれば簡単ですが、理解するまでに時間がかかりました。ソリッドワークスの使い方を授業で教えて欲しかったです。
また、複数人がそれぞれ作ったソリッドワークスのデータを統合してひとつのデータにまとめるとき、他の班員のソリッドワークスのデータがわかりにくかったり誤りが あったりしました。複数人で作業をするのも大変なのだと学びました。ソリッドワークスでの設計の大半を私がやったので、今ではソリッドワークスは御手の物です。
実装予定だったロボットアームはギア比やアーム自身の重さなど機械的なことを考慮していなかったため動かず、自分の機械分野の勉強不足を痛感しました。
MIRSという1年を通して複数人で1台のロボットを作るのは、役割分担や認識、解釈の齟齬などで色々と苦労しましたが楽しかったです。

エレキ 赤羽健

エレキを担当しました。
去年とは異なり大部分が異なっていたので自分たちで試行錯誤しながらミルスを製作しました。去年は基盤から作成していましたが、今年は作成することなく回路を作る ことができたので、比較的スムーズに作業を進めることができました。 しかしその分飽和することが多かったのでメカの手伝いや発表資料、展示ポスターの作成を行いました。
最後に自分たちが実現したかった機能を完成できなかったことが悔やまれます。問題点は細かなところまで技術調査や実現可能性を考慮することができなかったことです 。もっと突き詰めていればその後の問題点を考慮しつつ作成することができたと思います。
来年は僕たちの取り組みを生かしてさらに進化した機体を作成してもらいたいです。


エレキ 落合良亮

私はあまり作業を積極的に行えず言われたことしかできなかったのが悪い点だと感じた。
頼まれたことに関しては責任を持って最後まで作業をすることができたと思う。
MIRSで得られた経験を生かしていけたらいいと思う。


エレキ 渡邉莉奈

私は、エレキとドキュメントマネージャーを担当しました。
ドキュメントマネージャーとしては、専門知識があまりなくても、ドキュメントの作成で班に貢献することができてよかったです。
エレキとしては、回路図を設計したりはんだ付けをしたりをしましたが、人数に対して仕事が少なくエレキらしい仕事は少なかったです。
エレキの作業が早く終わったので、メカの詳細設計とソフトの試験の手伝いをしました。班員が苦労していても雑用しか手伝うことができませんでした。座学でやってい ない内容に自分が対応できないことを改めて実感しました。
1年間を通して、自分ができないことを再認識したと同時に、いろいろな分野の知識を得ることができました。今回得たことを卒業研究や就職した後に活かしていきたいです。

ソフト 松本修児

今回のプログラミングは、ハード面に振り回された開発だった。作成したプログラムが仕様変更によって使用しなくなったり、エンコーダの不調や配線ミスにより動作不 良を起こしたりと、ソフトの知識だけではどうしようもないことが多々あった。
非常に苦労したが、しかし、単一の分野だけでは無い問題解決を経験できたのはいい経験になったと思う。



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