名称 |
MIRS1004 技術調査001 |
番号 |
MIRS1004-TECH-0001 |
最終更新日:2010.7.11
版数 |
更新日 |
作成 |
承認 |
改訂記事 |
A01 |
2010.7.11 |
細越 寛太 |
細越 寛太 |
初版 |
足回りを無限軌道にすることが決定したので、無限軌道についての技術調査を行った。
目次
- メリット
- 部品とそれについての考察
- 問題点
- 参考文献
- その他
- メリット
足回りを無限軌道にすることによって得られる主なメリットとして、以下のことが挙げられる。
- 履帯越しに転輪が通るため、凸凹があっても比較的スムーズに通行する事ができる。
- 全体的に見れば「大きな車輪」であり、一度発進してしまえばパワフルな走行ができる。
- 接地面が広いため、安定する。
- 格好いい。
- 部品とそれについての考察
無限軌道は、主にこの3つの部品から構成される。
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履帯
地面に直接さわる部分。ピースと呼ばれる部品を1~2個のピンで接合して作られる。
地面をしっかりと掴むことができ、堅牢で、動輪、転輪としっかり噛み合うものでなくてはならない。
この部品に少しでもミスがあると、動作に大きな影響を与えることが予想される。
この部品はパーツ数が多く、構造が複雑で、自作すると整備や修理が大変であり、MIRS本体に与える影響が大きいため、既製品を使うことにした。
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動輪
無限軌道の端についている車輪で、動力軸と繋がっているほうを起動輪、繋がっていない方を遊動輪(誘導輪)という。
起動輪を車体前後どちらにつけるかであるが、それは車の前輪駆動/後輪駆動それぞれのメリットを参考に決めた。
前輪駆動(FF方式)のメリット…
・荷重が前輪に多くかかるため直進時の安定性が良く、走行安定性が高い。
・前重心になるため、離対気流の影響が小さくなる。(ただし、そんなに高速移動するわけではないので無視して良いと思われる)
後輪駆動(RR方式)のメリット…
・駆動輪に掛かる荷重が大きく、発進時のトラクションに非常に優れる。
今回使用する無限軌道は重量があり、発進時に大きな力を必要とするため、当班ではRR方式を採用することにした。
また、こちらの部品も本体に与える影響が大きいため、既製品を購入、使用する。
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転輪
二つの動輪の間に挟まれている車輪。数と大きさが機動性に影響する。
例えば大きい転輪を装備すると、速度性能が上昇するが、転輪の装着数は少なくなり、転輪間の幅が大きくなるため不整地走行性能に難がでる。
逆に小さい転輪を装備すると、速度性能に難があるが、転輪間の隙間を小さくでき、不整地走行性能が向上する。
現在の戦車の主流となっているのは、大型転輪と小型転輪の丁度中間の大きさの転輪(中型転輪)である。
特殊な例として、「挟み込み転輪」と呼ばれるものがある。これは、大型の転輪を交互に左右半重ねにして配置する方式である。
これにより転輪の間隔を小型転輪並にし、速度性能と不整地走行性能を両立させることができるが、転輪の隙間にゴミが詰まりやすくなり、耐久性に問題が出る。また、構造が複雑であるため整備も大変である。
当班では、その汎用性の高さから、中型の転輪を採用することにした。
- 問題点
- 無限軌道自体に相当な重量がある(特に、購入するものは金属製である)。
- 形状が特殊なため、カーブの性能に問題があると思われる。->ロータリー、小部屋の攻略に難が出る恐れがある。
これについては要調査。
- 参考文献
- 無限軌道(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%99%90%E8%BB%8C%E9%81%93
- 前輪駆動(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E8%BC%AA%E9%A7%86%E5%8B%95
- 後輪駆動(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E8%BC%AA%E9%A7%86%E5%8B%95
- 車輪ふたつの運動学
http://www7a.biglobe.ne.jp/~cbx/enjoy061229.html
- その他
- 購入予定の無限軌道についての参考リンク
①
②
③
沼津工業高等専門学校 電子制御工学科