MIRS2009 ARToolkitによる空間認識調査

MIRS0901-TECH-0004

 

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A01

2009/08/31

武藤

武藤

初版


1.目的

2,概要

3,詳細

4.最終的な開発について


1 目的

 本ドキュメントはWebカメラを用いるためのプログラムの実装までを示したものである.

2 概要

 MIRS0901に搭載されているWebカメラを使用して,バーチャル空間として認識,構築し,DBの判断だけでなく,マップそのものを把握してしまおうと考え,起案された.

 

3.詳細

 空間認識という点からARToolkitという3Dのバーチャル空間に対応したプログラムが存在することを知った.

 本などでは単に3Dで作られたキャラクターが,ある形の図形を現実世界で認識すると,Webカメラからパソコンを通し,リアルタイムでその位置に合成し,

立体映像としてカメラの位置から投影角度などを算出しながら映像化するものである.図1参照

          図1

※ARToolKitのサンプルプログラム

 

                            図2

図2は参考に購入した本である.

このシステムの開発環境はWindowsXPであったため,CentOSに移植できないか試みた.

このARToolKitOpenCVを元として開発された自分の位置の計算プログラムで,

マーカーと呼ばれるマークをWebカメラから認識し,Webカメラがそのマーカーからどの位置に存在するかを算出.

そして3Dなどの映像と合成することができるものである.

これを応用すれば,迷路などの複雑な通路や障害にも柔軟に対応することが可能であり,迷路をMIRS本体にマップとして構築

することが可能になるのではないかと考えた.

幸い,Linux用にも開発されていたので,自分の所有するPCでサンプルプログラムの開発を行った.

画像にはないが,空間認識を行い,マーカーから算出されたカメラの位置を表示するプログラムを,サンプルプログラムから

応用し,作成できた.

 

   図3

マーカーは,この初期の規格では図3のような四角に囲まれたものでしか反応できなかった.

しかし,調べていくと,今回MIRS競技会の迷路の壁に使われる部分貼られた黒いラインテープのようなものでも

プログラム次第で認識することが可能であることがわかった.

 

これより実験・開発を進めた.

 

4.最終的な開発について.

 ARToolkitは最終的には開発途中で中止することになった.

 理由としては

  現行のMIRSに搭載されているCPUでは処理能力の速度,性能ともに3D処理が不可能であることが挙げられた.

 実際,単純なプログラムでさえもWebカメラを用いて撮影,画像処理の時点でCPUの稼働率の6割を占めてしまっている.

 そのため,複雑な演算処理を必要とする空間認識は断念せざるを得ない状況になり,

開発は一カ月半程度中止となった.

 


参考文献

 工学ナビ(http://kougaku-navi.net/ARToolKit.html)

 

 

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